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菅官房長官の「官僚支配力」は、なぜここまで強くなったのか
その息づかいまで霞が関は気にする

菅の息づかいまで気になる
第2次安倍政権が発足して4年余、官邸主導による政権運営が強化されるとともに、首相・安倍晋三、官房長官・菅義偉の役割分担が進んだ。
衆院解散・総選挙時期など重要な政治日程は時に首席総理秘書官・今井尚哉を交えて話し合っているが、主に安倍が外交・安全保障を、菅が国内政策を、それぞれ担っている。
もちろん、菅は安倍の了承を得た上で進めている。とはいえ、菅が調整・決定したことは、私が気付いたことだけでも、税制、農協改革、超高額の抗がん剤「オプジーボ」などの薬価……と広範囲に及ぶ。
財務省や経済産業省など各省幹部は口をそろえてこう語る。
「霞が関の官僚はいまや、菅の息づかいや表情まで気にしている。どの省庁でもそうだ」
「税制を決めているのは自民党税制調査会ではない。菅長官だ」
それぞれ担当閣僚がいるのに、菅の力がなぜこれほど強まったのか。

官僚の人事権を完全掌握
内閣官房長官は1885年12月の内閣制度発足から戦後の1947年5月に現在の名称に改められるまで「内閣書記官長」と呼ばれた。当時、内閣職員の筆頭という程度の位置づけだった。
国務大臣を充てると規定されたのは66年6月の佐藤内閣でのこと。官房長官という閣僚ポストはたかだか半世紀の歴史しかない。外務省、大蔵省(現財務省)などの大臣が内閣制度発足当初から設けられていたのに比べ、その歴史は浅い。
にもかかわらず、絶大な権限を行使できるのは官房長官が「内閣官房の事務を統轄」(内閣法第13条)し、内閣官房は次の事務をつかさどることになっているからだ(同12条)。
「閣議事項の整理その他内閣の庶務」
「内閣の重要政策に関する基本的な方針に関する企画及び立案並びに総合調整に関する事務」
「行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務」
要するに、国政全般に何でもかかわることができるようになっている。
どの程度かかわるかは時の首相や官房長官の方針によって変わる。言い方を変えれば、官房長官に就任した人物によって仕事の範囲が変わる。
大臣の中で官房長官だけが首相官邸内にいて、首相と頻繁に打ち合わせができる。官房長官室は首相の執務室と、記者には見えない内廊下で結ばれ、その距離は数十メートルだ。
官房長官の「霞が関支配」をより強化したのは内閣人事局の設置だ。
菅が政治の師と仰ぐ元官房長官・梶山静六は橋本内閣時代に官邸に「人事検討会議」を設置し、各省庁の幹部人事が閣議にかけられる前に口を出せるようにした。

2014年5月末に発足した内閣人事局はこれを制度化。対象も局長級の約200人から審議官以上の600人に拡大し、国家公務員の幹部人事を一元管理できるようにした。
人事局の担当大臣は国家公務員制度担当だ。現在なら山本幸三だ。だが、人事局長は官房副長官。官房副長官3人の中でも衆院議員の副長官が就任し、初代が加藤勝信(現一億総活躍・働き方改革担当相)、2代目の現在が萩生田光一。
副長官は首相や長官の指示に従うわけだから、安倍や菅は霞が関官僚の人事権を持っていると言える。事務次官が大臣に人事案を示し、了承を得ればそれで決まりという時代ではない。

「これって、おかしいでしょ」 
こうした権力掌握システムが出来上がっていても、実現できるとは限らない。第1次安倍政権時代、人事局を除いて同じシステムだったが、官房長官は厚生労働大臣の塩崎恭久。塩崎は細部にこだわり、1次政権が行き詰まる原因になった。
官房長官に充てられる人物には、主張の正しさ、どんな抵抗に遭っても主張を貫く胆力、そして、この人がそこまで言うならやむを得ないと思わせる「人間力」がなければならない。
「これって、おかしいでしょ」
この言葉を、菅から最初に耳にしたのはたぶん、2002年1月、国土交通大臣政務官に就任した当時だ。
当選2回で初めて政府の要職に就いた菅は自動料金収受システム(ETC)の料金が高いのはおかしい、と言って、料金下げによる普及と、ETCを利用した高速道路の深夜料金引き下げを実現した。
これ以来、菅が「おかしい」と言って変えていく姿を何度も目撃した。行政の改革者として菅を見る時、官房長官というポストは菅には最もふさわしいと言えるだろう。

【ニュースの深層・田崎史郎】
by kura0412 | 2017-01-26 08:49 | 政治 | Comments(0)

【天下り問題】事務次官のクビを一瞬で飛ばした安倍官邸「真の狙い」
震え上がる官僚たち

天下りの起源
文部科学省が元高等教育局長の早稲田大への天下りを斡旋(あっせん)した、という問題が世間を賑わしている。この件の責任を取って、前川喜平文科事務次官が引責辞任した。
早稲田大学では、20日に鎌田薫学長が記者会見を開いて、「再就職等規制に関する本学の理解が不足していた」と謝罪。そして、早稲田大学に再就職していた元高等教育局長の吉田大輔教授は辞職した。
教育再生会議座長をはじめ、各種審議会で役所との繋がりが深く、しかも著名な法学者である鎌田学長の口から「再就職等規制の理解が不足していた」という言葉が出てきたのはかなり残念である。
世間一般では、天下り批判は、公務員が関連企業に再就職することをいう。しかし、いくら公務員であっても職業選択の自由があるので、再就職全般を禁止することはできない。
そこで、再就職活動に関連して、職員による再就職斡旋禁止、現職時代の求職活動禁止、退職後の元の職場である役所への働きかけ禁止の規制が行われている。
この天下り規制は、10年前の第一次安倍政権の時に筆者らが企画立案し成立した「国家公務員法等の一部を改正する法律」(平成19年法律第108号)に基づくものだ。
筆者は、小泉・安倍政権下で、道路公団民営化、郵政民営化、政策金融改革、特別会計改革など、各省の既得権とぶつかる数多くの改革に携わってきた。そこでは幾度となく、官僚たちが自己の保身や出身組織の防衛に走る姿を見てしまった。
天下りに固執するのは、公務員個々人の資質によるものではない。組織そのものに内在する問題と言わざるをえない。
わが国の官僚制の起源は、明治初期にさかのぼる。
1893(明治26)年、文官任用令、文官試験規則が改正され、官吏は原則として公開試験によって任用されることとなった。1899(明治32)年、山縣有朋は公開試験制度を活用し、内務省などの省庁の高級官僚から憲政党などの政党員を締め出し、自分の配下となる官僚群を作った。
それが、難関な文官高等試験(高文試験)の合格者のみが特権的な任用を受ける「キャリア制」に連なっていったという見解もある。まさしくマックス・ウェーバーの言う通り、「権力の闘争とは官吏任命権の争い」なのだ。
ただ、天下りの起源はそれほど古くはない。
昭和初期から漸増し、組織的な天下りはいわゆる1940年体制下で確立された。戦時統制経済期に、経済統制機関や金融統制機関に官僚が送り込まれたのだ。当初は天下りというよりも、国策を徹底するための、官界からの人材派遣という側面が強かった。
こうして始まった天下りは、戦後の高度成長期にはある程度は社会に許容されたかもしれない。しかし、今ではきわめて厳しい批判にさらされている。
ちなみに、天下り先の政府法人を売却すれば、国債の大半はなきものになる。しかし、官僚はこの天下り先に世間の関心が向かうことを好まない。
このため、天下り先への資金供与である出資金、貸付金は政府の巨額な資産の一部であるにもかかわらず、財政問題ではもっぱらバランスシートの右側の負債(国債のストック残高)のみが強調され、左側の資産は無視される。
これは、天下り先への資金供与に国民の目が向かないようにとの配慮である。

「天下り規制」にブチ切れた官僚たち
さて、天下りは日本だけに特有なことではないというものの、先進国の中ではあまり類例がない。
官僚天国といわれるフランスでは「Pantoufle」といわれており、友人のフランス人に聞いたら、スリッパ、室内履きという意味に加え、「居心地がいい」という意味もあるそうだ。ただし、日本ほど広範に天下りは行われていないという。
そのような慣行のないアメリカでは対応する言葉がなく、日本語を直訳して「Descent from Heaven(天下り)」といい、最近では「amakudari」と言っても、日本にある程度詳しい学者の間では通用する。
官僚では年功序列を原則とするから、上級ポストが少なくなって肩たたきされた退職者にも天下りで高給を保証する構造になりがちだ。それをただすには、予算・許認可権限をもつ各省人事当局による斡旋を禁止するのがもっとも効果的である。
役人を長くつとめていれば、このシステムこそが各人に各省への忠誠心を誓わせる原動力になっていることは、誰でも知っていることだ。国民のための政策といいながら、結局、天下り先確保のために組織作りに汲々としている役所幹部の見苦しい姿を、筆者は何度も見てきた。
第一安倍政権において、筆者らが企画した天下り斡旋等の禁止は、官僚側から猛烈な抵抗を受けた。
当時の官僚トップとして官邸にいた的場順三内閣官房副長官(財務省OB)は、内閣府職員から天下り斡旋の禁止を盛り込んだ経済財政諮問会議の民間議員ペーパーの事前説明を受けると、机を叩いて激怒した。
そして、「欧米とは事情が違う。欧米には、再就職斡旋の慣行がないなんて言うな」といい、「欧米には再就職斡旋の慣行がない」というペーパーの注記を削除した。その注記は正しいにもかかわらず、削除されたのだ。
さらに、総理秘書官(財務省出身者)が民間議員ペーパーの事前説明を内閣府職員から受けていたが、それらの内閣府職員に対して「お前ら全員クビだ」と怒鳴ったという。
それほど、天下り斡旋等の禁止は組織の根幹を揺るがすものだったのである。
実際、各省の意思決定をしている幹部官僚ほど、天下りの確保は自分の人生の問題として切実だ。官僚が出身省庁に忠誠を尽くすのは、仮に出世競争に敗れても天下りによる給与が保証されているからであった。
役所の人事サイドから見れば、退職者に対し「退職依頼+天下り斡旋」のセット、退職者から見れば「依頼承諾+斡旋依頼」となって両者は満足だ。しかし、国民から見れば最悪なのである。
官僚の猛烈な抵抗にもかかわらず、10年前の安倍総理はぶれずに、「国家公務員法等の一部を改正する法律」を国会で通した。
ただ、その成立にあまりに多くのポリティカル・キャピタルを投入せざるを得なくなり、結果として第一次安倍政権は短命に終わった。それゆえといべきか、退任時の安倍総理は、記憶に残る仕事として公務員改革を掲げていた。
その間の様子をよく見ていたのが、現在の菅義偉官房長官である。そして、天下り斡旋等の禁止の威力を誰よりも理解していた。

選挙に備えてのにらみ?
実は、「国家公務員法等の一部を改正する法律」に基づき2008年12月に再就職監視委員会が設置されたが、当時の民主党などの反対で国会同意人事が行えず、発足後も委員長・委員不在で開店休業状態だった。
こうした事情を知っている筆者から見れば、民主党は公務員擁護の党であり、公務員改革に熱心でなかった。今、蓮舫代表が、天下り問題で安倍首相を責めるというが、民主党お家芸のブーメランにならなければいいが、と懸念してしまう。
結局、民主党政権末期の2012年3月にようやく再就職監視委員会の委員長・委員の国会同意人事が得られた。
第二次安倍政権は、一次政権時の国家公務員改革の成果をうまく使っている。2013年3月の国土交通省職員による再就職斡旋、2016年3月の消費者庁元職員による求職が、国家公務員法違反と認定されるなど、監視委員会はやっと本格的な活動を始めた。
第二次安倍政権では内閣人事局も発足させ、各省のトップ人事を菅官房長官がしっかりと掌握している。ここが、第二次安倍政権の絶対的な強みである。
今回、再就職監視委員会は、国交省、消費者庁に次いで文科省にメスを入れたのだが、今回の文科省はあまりに不用意だった。
ただし、他省庁でも、程度の差こそあれ、似たようなことはやっている。なにしろ、国家公務員法で違反としているのは、再就職のための情報提供、再就職依頼の禁止などである(国家公務員法第106条の2など)。これらは、事実行為であり、いわゆる天下りにはつきものなのは、国家公務員であれば誰でも知っているはずだ。
今回の文科省の一件で、他の霞が関官僚は震え上がったに違いない。なにしろ事務次官のクビがあっという間に飛んだわけだから、官僚としては大騒ぎだ。
10年前にあっさり倒れた安倍政権ではなく、今や空前の長期政権にもならんとしている安倍政権である。それも、知謀の菅官房長官が、内閣全体ににらみを利かしている。
10年前の第一次安倍政権崩壊時に祝杯を挙げたという霞が関官僚は、これから頭を高くして眠れないのではないか。もっとも、伝家の宝刀は抜かずに、その威光だけで官僚たちをひれ伏させることもできるので、宝刀の無駄振りはしないだろう。
こうなってくると、第一次安倍政権では横行したような、官僚発の「倒閣運動」はやりにくくなる。今年は総選挙の年になると言われているので、安倍政権は選挙がやりやすいように、しっかりと内部から固めているのだろう。
最後に、マスコミにその気があるなら、天下り問題について比較的簡単に調査報道ができることを示しておこう。「国家公務員法等の一部を改正する法律」では、天下りの斡旋禁止だけではなく、再就職状況を公表するようになった。

今回の早稲田大学の件でも、内閣官房のHPで毎年の再就職状況が個人名と再就職先を含めて公開されている(http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/kouhyou_h280920_siryou.pdf)。
ここはネタの宝庫であるので、マスコミはこれを活用して、是非とも天下り問題をしっかり解明して欲しい。

【高橋洋一・ニュースの深層】
by kura0412 | 2017-01-23 14:22 | 政治 | Comments(0)

トランプ新政権 TPP離脱の方針を表明

トランプ新政権はホワイトハウスのホームページで政策課題のひとつとして通商政策をとりあげ、TPP=環太平洋パートナーシップ協定から離脱すると明らかにしました。協定の発効には、アメリカの承認が欠かせず、去年、日本を含む12か国が署名したTPP協定は発効のめどが立たなくなりました。

トランプ新政権はホワイトハウスのホームページで、政策課題のひとつとして通商政策を取りあげ、TPP=環太平洋パートナーシップ協定から離脱すると明らかにしました。TPP協定をめぐっては、去年2月、日本やアメリカなど12か国が署名し、各国で国内の承認手続きが進められていました。
協定の発効には、アメリカの承認が欠かせない仕組みになっていて、今回、アメリカが正式に離脱を明らかにしたことでTPP協定は発効のめどが立たなくなりました。トランプ新大統領は、TPPの代わりに、アメリカの国益を反映させやすい2国間の経済連携協定の交渉を進めたい考えです。
ただ、アメリカ抜きで中国や日本が参加しているRCEP=東アジア地域包括的経済連携の交渉が進められるなど、アジアでアメリカの存在感が薄まる可能性があります。また、トランプ新大統領は貿易赤字が膨らんでいる中国に対して、輸入品に高い関税をかける構えを見せるなど、中国との貿易摩擦が強まるおそれもあり、自国の利益を最優先にする保護主義的な通商政策は、世界の貿易の低迷を招くとする懸念も出ています。

日本の通商戦略に大きな影響も
トランプ新政権が、TPP=環太平洋パートナーシップ協定から離脱すると明らかにしたことで、日本の通商戦略は大きな影響を受けそうです。TPPが発効するためには、加盟12か国のGDP=国内総生産の85%以上を占める少なくとも6か国以上が国内手続きを終える必要があります。
このうち、アメリカが全体のGDPのおよそ60%を占めるため、トランプ新政権がTPPからの離脱を正式に明らかにしたことで、発効のめどが立たなくなりました。ほかの加盟国からは、アメリカを除く11か国で協定を発効させるべきだという意見も出ていますが、その場合、11か国で再協議する必要があります。
日本政府内では、TPPは経済規模が大きいアメリカの参加を前提に、各国が一定の譲歩をして合意したことから、アメリカが抜ければ11か国の協定を新たに取りまとめることは難しいという意見が大勢です。このため日本政府は、トランプ新政権や議会の関係者に対し、粘り強くTPPの意義を説明して、国内手続きを進めるよう働きかけていく方針に変わりありません。
一方、トランプ大統領は、これまで通商交渉はTPPのような多国間ではなく、二国間で進めるという方針を示していて、今後、日本に対しても2国間の交渉に応じるよう求めてくる可能性もあります。日本政府としては、あくまでTPPを優先すべきだとしていますが、安全保障など幅広い分野で協力関係にあるアメリカに対し、みずからの主張を貫けるか不透明です。

トランプ新政権の貿易政策は
トランプ新大統領は就任前から、アメリカ国内の雇用が奪われるとして、TPPについて離脱する考えを示していたほか、NAFTAについても見直す考えを示し、アメリカへの輸出に関税がかからないメキシコに工場を移転する動きを厳しく批判していて、その矛先はトヨタ自動車など外国のメーカーにも向けられていました。こうしたトランプ氏の保護主義的な政策は、貿易相手国や企業などからの反発を招く可能性があります。
トランプ新大統領は今月11日、大統領選挙のあと初めて開いた会見で、「国境を越えて、アメリカで売ろうとすれば、高い『国境税』を支払うことになる」と述べました。この「国境税」をめぐっては、国外に移転した工場から輸入される製品に高い関税をかける案と、法人税を見直して企業が輸出する際の税負担を軽くする一方、輸入には課税を強化する案の2つの案が浮上しています。
共和党が提案している法人税を見直す案に対して、トランプ新大統領は「複雑すぎる」と批判していますが、専門家の間ではいずれの案も自由貿易のルールに反するという指摘もあります。また、トランプ新大統領は、大統領就任後もこうした圧力を企業にかけ続けることで、国内の雇用を増やす方針を引き出そうとするのではないかと見る専門家もいます。
ピーターソン国際経済研究所のゲイリー・ハフバウアー上級研究員は、「トランプ氏の企業への“脅し”は、ビジネスマンとしての彼のテクニックだ。商務長官に指名したロス氏や通商代表に指名したライトハイザー氏にも、外国の政府と交渉する時に、交渉の武器として“脅し”を使ってほしいとトランプ氏は望んでいる」と話しています。

為替政策にも注目
アメリカは「強いドル」が国益にかなうという為替政策をとってきましたが、トランプ新大統領は、為替政策をめぐって、アメリカのメディアのインタビューで、「ドルは強すぎる」と警戒感を示したことから、どのような為替政策をとるのか注目されています。
発言は、中国との貿易を念頭においたもので、日本を名指ししたものではありませんが、円相場は一時、1ドル・112円台とおよそ1か月半ぶりの円高ドル安水準にまで値上がりしました。トランプ新大統領の経済政策でアメリカ経済は上向くとの期待から進んだドル高は変化が起きつつあります。
トランプ新大統領は、選挙期間中から、貿易赤字が膨らんでいる中国の為替政策を批判してきました。アメリカのメディアのインタビューでは、新大統領は、「中国が自国の通貨を意図的に安くし、アメリカ企業の競争力が損なわれている」と述べました。そのうえで、中国を「為替操作国」に認定するかどうか、「まずは中国側と協議する」としています。
円相場に大きく影響するアメリカの為替政策は、トランプ新政権と中国との外交や貿易政策をめぐる交渉の行方に左右されることになりそうです。

【NHK NEWS WEB】



TPPを軸に自由貿易推進を進めて経済成長を目指す安倍政権としては経済政策の大きな転換が迫られました。これは解散の理由になるかもしれません。
by kura0412 | 2017-01-21 10:46 | 政治 | Comments(0)

迂回寄付事件初公判

迂回寄付事件 堤元会長・髙木前会長「起訴内容」を否認 日歯連盟も無罪主張

日本歯科医師連盟を巡る迂回寄付事件で政治資金規正法違反(虚偽記載等)に問われた堤直文元会長、髙木幹正前会長と団体としての罪を問われた日本歯科医師連盟の初公判が1月13日、東京地方裁判所(前田巌裁判長)で開かれ、罪状認否で堤・髙木両氏は起訴内容を否認した。なお、髙木氏らの裁判と分離して行われている村田憙信前副理事長の第1回公判(昨年12月7日)で、村田氏は「問題となった資金移動は政治資金規正法の違反には当たらない」と起訴内容を否認している。

堤氏は「起訴状にある客観的事実は間違いないが、何ら違法なことはしていない。会計事務には疎く会計責任者(村田前副理事長)に一任し、問題となった寄付については『適法』であるとの説明を受けていた。また、村田氏と予め共謀したということもない」と起訴内容を否認した。髙木前会長も「起訴状による資金移動や収支報告書の作成・提出に直接関与していない」「会計担当だった村田氏は常に合法的処理を心がけ会議の場でもそのような発言をしていたし、村田氏を全面的に信頼していた。今でも、村田氏が違法なことを承知の上でこのような処理をしたとは思っていない」「会議の場でもそれ以外の場でも、村田氏と共謀した事実はない」旨を述べ、起訴内容を否認した。
団体として起訴された日歯連盟代表者の代理人は「髙木氏の主張等を踏まえ、日歯連盟とても無罪を主張するが、裁判所においては、慎重かつ公正な判断をお願いする」と述べた。

【デンタルタイムス21 Online】
by kura0412 | 2017-01-17 08:41 | 政治 | Comments(0)

『初公判で無罪主張』

日歯連前・元会長「共謀なく、違法性もない」 初公判で無罪主張

政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)をめぐる迂回(うかい)献金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記載、量的制限)罪に問われた日歯連前会長、高木幹正被告(72)と元会長、堤直文被告(74)、団体としての日歯連の初公判が13日、東京地裁(前田巌裁判長)で開かれた。各被告はいずれも無罪を主張した。
共犯者として同罪に問われた日歯連の元会計担当役員、村田憙信(よしのぶ)被告(72)も昨年12月の初公判で無罪を主張している。
高木被告と堤被告は「会計は村田被告に一任していた。共謀はない」と主張。両被告の弁護人も「資金の流れは忠実に政治資金収支報告書に記載されており、違法性はない」とした。
検察側によると、各被告は日歯連が擁立した候補を高い得票で当選させ日歯連の発言力を増すためには多額の資金が必要だと考え、迂回献金を計画。高木被告は村田被告と共謀し、平成25年、1つの政治団体への献金は年間5千万円までと定められているのに、日歯連の口座から民主党議員(当時)の後援会を迂回させるなどして自民党候補の後援会に計9500万円を献金。堤被告は村田被告と共謀して22年、民主党候補の後援会に民主党支部を迂回させるなどして計1億円を献金したとされる。

【産経新聞】
by kura0412 | 2017-01-13 14:48 | 政治 | Comments(0)

民進・野田幹事長「恒久財源5兆円提示」 衆院選公約で

民進党の野田佳彦幹事長は10日、日本経済新聞のインタビューで、目玉政策に据える教育無償化など「人への投資」に必要な5兆円を、消費税など全て恒久財源で賄うよう努める考えを示した。次の衆院選の公約で財源案を示す方針だが、どこまで具体的な案を示せるかが焦点となる。今夏の東京都議会選挙で、小池百合子知事との連携もあり得るとの認識を示した。

――昨年12月に「経済政策」をまとめたが、政策の全体像が見えない。
「この間の経済政策は政権公約の一部で『人への投資』を主眼においた。全体像は選挙の際の旗印にする。社会保障は社会保障、エネルギーはエネルギーで打ち出さなければいけない。異次元の金融緩和は異次元の副作用しかないが、異次元の人への投資は労働生産性の向上にも資する」

――旧民主党政権は財源を捻出できなかった。
「『人への投資』では、就学前教育などでの教育無償化を目指している。約5兆円かかるが、消費税1%分や金融所得課税の強化、歳出の見直しなど、全て恒久財源をあてる。旧民主党時代には特別会計からの捻出などワンショットの金も混在していたので、そこは進化だ。ほかの政策も財源論はきちんと踏まえる」

――将来の消費増税の可能性も含めた国家像を示してほしい。
「現政権は2回引き上げを引き延ばした。まず2019年10月までに10%にちゃんと上げるか注視する。民進党は『未来への責任』を理念に掲げており、財政に関わる部分は相当大きい。理念を踏まえて対応するので、静かに期待してほしい」

――天皇陛下の退位で皇室典範改正を主張している。特例法にしたい政府との溝は埋まるか。
「合意形成できるようにしたい。陛下のお気持ちを忖度(そんたく)しない制度論はない。天皇は国民の総意に基づく存在で、世論を踏まえた対応をするのが大事な視点だ。政府側は政局にしないように慎重な運びをしてほしい」

――夏の都議選で小池知事と連携する可能性は。
「小池氏が都議会自民党と戦っていく立ち位置なら、連携はあり得る」

――どういう形の選挙協力をやるのか。
「個別の選挙区ごとにいろんな相談(が必要)になる。一定の調整が必要になるところもある」

――支持率がいっこうに上がらない。
「蓮舫代表への評価はまだ定まっていない。発信力を生かし、安定感あるチームだということを示していく。長期政権は慢心が生まれ、隙ができる。無党派の人たちの支持が向かうよう存在感を示したい」

――支持団体の連合が政権や自民党と距離を縮めている。戦略ミスではないか。
「全幅の信頼を置いている。疑心暗鬼になったことはない。首相と連合会長が会うことが『(民進党との)分断だ』と書かれるが、ペンの走りすぎだ」

――仙谷由人元官房長官は野田氏を「担がれる人であっても、人を動かす人じゃない」と評した。
「向いてないということですかね」

――動いてほしいという期待があるのでは。
「先輩の叱咤(しった)激励として受け止める」

――野田カラーが見えない。消費税の主張も控えめすぎないか。
「私も物足りない。ただ、幹事長というのは己をむなしくすることで、カラーを出し過ぎるとよくない。あまり出しゃばらない」

【日経新聞】



ここで消費税10%上げ+αで5兆円ねん出と言っていますが、既にこの部分は社会保障費財源に組み込まれることなっているはずです。どう考えているのでしょか?
by kura0412 | 2017-01-11 15:22 | 政治 | Comments(0)

解散「言い間違え」安倍首相の本心は、どこにある?
解散を急がなくていい3つの理由

発言に慎重な首相だから……
首相・安倍晋三は5日、帝国ホテルで開かれた新年互礼会であいさつし、新年早々、今年中に衆院を解散する可能性を否定した。
「では今年も選挙があるか、と言えば、これは時事通信の互礼会なんで最初に言っておいた方がいいと思うが、全く考えてない。36年前は選挙をやっておりませんから、酉年であれば必ず総選挙というわけではない。
まあ例外というか、例外ですかね、まあ例外と言うと普通はあるみたいだが、今年は全く考えていないということははっきりと申し上げておきたいと思うが、ただ酉年はこのように変化のある年。大きく世の中が変わっていく可能性を秘めた年。そして、かつ今年は、ひのとりであって、大きく変化と新しい芽が出てくる年になる」
この発言を受けて「首相、年内解散否定」との速報が流れた。
安倍は互礼会を退席した後、首相官邸に戻り、イタリア首相・ジェンティローニとの電話会談と、定例の「正副官房長官会議」を開いた。安倍はこの会議で速報を知り、出てきた1人が「首相から『言い間違えた』と聞いた。『今月』と言おうとした」と語り、発言を訂正した。
正副長官会議は安倍を中心に、官房長官・菅義偉、副長官の萩生田光一、野上浩太郎、杉田和博、首席首相秘書官・今井尚哉の計6人でほぼ毎日開かれている。この会議の役割を安倍はこう言っていた。
「(正副長官会議は)雑談のことも多いんだけど、人間って雑談すること大切なんですよ、とってもね。呼吸がわかるんです。何考えてるのかなと、なんか困ったことがあるのかなと、そこで言うじゃないですか」
この会議で萩生田が安倍発言に関する記事を紹介し、安倍が「そんなこと、言っていない」と否定した。このため、訂正され、年内解散否定発言が一人歩きするのが避けられた。
こういうことがこの会議の効用の一つだが、衆院解散・総選挙がないのは年内なのか、今月なのか――。
私は、安倍は現段階で年内の解散は考えていないと見ている。言葉を慎重に選ぶ安倍がこんな言い間違いをするはずがない。
安倍はなぜ、衆院解散を急いでいないのだろうか。その回答は3つある。

「次の次」まで読んでいる
まず、国民は落ち着いた政権運営を望んでいるという判断だ。
トランプ米政権の誕生などによって国際情勢が不安定化する中で、日本の政権が揺らぐようなことはすべきではないというのが大方の世論だろう。
また、昨年夏の参院選で、安倍は経済再生を約束した。それが道半ばであるのに、来年12月まである衆院議員の任期が半分を過ぎたところで解散するのは大義名分がない。
次に野党第一党、民進党の勢いがまったくないことだ。
昨年9月の代表選で選ばれた蓮舫は政治家として思慮深さに欠けることが露呈。蓮舫の右腕である幹事長・野田佳彦は4日、仕事始めのあいさつで民進党の現実を「我々は背水の陣ではない。すでに水中に沈んでいる。どうやって浮き上がるか、覚悟が問われる年だ」と話す始末だ。
こんな現状だから、政権側から見れば、解散を先延ばししても恐くないわけだ。
最後は、いつ総選挙となっても、自民党は議席を減らすことだ。
自民党が内々行っている世論調査によると、議席は「マイナス20~30」と言われる。取りこぼしを少なくするために、当選1、2回議員が選挙運動できるだけ長く取った方がいい。
この3点以上に重要なのは、安倍は来年9月の自民党総裁選で3選され、2021年9月まで政権を維持することを前提に、解散時期を考えていることだ。
たとえば、今年10月に衆院解散・総選挙が行われると仮定すると、選ばれた議員の任期は4年後の21年10月までとなる。その直前に、安倍の3期目の任期が切れるので、さらにもう1回、解散せざるを得なくなる。
18年10月に衆院解散・総選挙が行われたと仮定しよう。その議員の任期は22年10月まで。安倍はその間に解散することができるし、次の総裁にバトンタッチすることもできる。つまり、選択肢が広がるわけだ。
こう考えれば、安倍は次の解散をできるだけ先送りすることによって、次の次は解散しても良し、しなくても良しという政治状況をつくることができる。急いで衆院を解散する必要性に乏しいと言える。

【田崎 史郎・ニュースの深層】
by kura0412 | 2017-01-11 09:08 | 政治 | Comments(0)

安倍首相真珠湾訪問・「謝りにこいという国とは違う」日米の絆 アリヨシ元ハワイ州知事

「とても感動的だった」。米国初の非白人知事を務めた日系2世のジョージ・アリヨシ元ハワイ州知事(90)は27日、真珠湾に沈む戦艦アリゾナの真上にある慰霊施設「アリゾナ記念館」で、安倍晋三首相がオバマ米大統領と静かに黙●(=示へんに寿の旧字体)をささげる姿を見てそう感じた。取材に応じたアリヨシさんは、「命を亡くした方々を慰霊したことを後世に伝えなければいけない」と語った。

安倍首相は、犠牲者の名が刻まれた壁を前にオバマ米大統領と並び、花輪に3、4度触れて慰霊した後、40秒ほど目を閉じた。
「驚きはなかった。いつかはこういう日がくるだろうとずっと思っていた」
ハワイの日系社会の重鎮。「戦後、日本が苦労していた時代に、祖国の親戚(しんせき)に両親が物資を送っていたことを思いだす」と語る。
「2つの祖国が敵味方に分かれた。育ててくれた国に忠誠を尽くし、家族を守るため死力を尽くした事実に心を揺さぶられる」
安倍首相は26日、日系人との夕食会でそうあいさつし、戦中、戦後の日系人らの苦労をねぎらった。

第二次世界大戦の欧州戦線に派遣された米陸軍第442連隊戦闘団は、大半が日系人だった。3分の2以上がハワイ出身者とされ、米史上最多の勲章を授与された部隊だった。アリヨシさんも高校卒業後、陸軍情報部日本語学校に入学し、終戦直後には連合国軍総司令部(GHQ)の通訳として、廃虚と化した東京に滞在した。
日本を訪れた際、言葉を交わした靴磨きの7歳の少年が忘れられない。背筋を伸ばして一生懸命に働いていた。おなかが空いているだろうと思い、ピーナツバターとジャムをぬったパンを渡した。少年は礼を言ってパンを受け取ったが、食べずに道具箱にしまった。3歳の妹が腹をすかせて家で待っている。一緒に分け合って食べるのだという。
悲哀を感じた。だが、苦難で国も家族も大変なときに、自分も何かやらねばと子供ながらに思ったその精神に、アリヨシさんは心を打たれた。「米国は日本の早期回復を望み、復活は実際、早かった。奇跡に近かった」と振り返る。

安倍首相の祖父、岸信介元首相と父、安倍晋太郎元外相と親交が深く、首相とも親しい間柄だ。だから、安倍首相はこの7歳の少年のエピソードを講演などで好んで語る。
謝罪ではなく、慰霊だった。「米国は首相に謝ってほしいといったことはなく、首相も自らお越しになった。謝りにこいという国との違いは大きい」。アリヨシさんはこう語り、日米の関係が、歴史認識で日本を揺さぶろうとする中国などの国とは違うことに触れ、「真珠湾攻撃の生存者と首相の握手はすばらしかった」と改めて述べた。
「オバマ大統領は間もなく任期を終えるが、国のトップ同士の関係だけでなく、これをきっかけに、国民同士のつながりも一層深まることを期待する」と、日米関係の未来を見据えるように話した。

■ジョージ・アリヨシ氏■ 1926年3月、ハワイ・ホノルル生まれ。終戦直後、連合国軍総司令部の通訳として東京で勤務。その後、ハワイ大マノア校、ミシガン州立大、同大法科大学院を修了。ハワイ州議員などを経て1974年12月から3期12年、同州知事を務めた。

【産経ニュース】
by kura0412 | 2016-12-30 10:08 | 政治 | Comments(0)

真珠湾訪問・日米 新たな時代へ

5月のオバマ米大統領の広島訪問に続く安倍首相の真珠湾訪問によって、日米関係は新たな時代に入った。強固な同盟関係を確認しながらも、両国国民の間にはそれぞれ拭いがたい不信感の根が残っていた。それが広島、長崎への原爆投下であり、米国民にとっての真珠湾攻撃だった。両首脳はそれぞれ謝罪の言葉は口にしなかったものの、そろって慰霊に訪れたことの意味は重く大きい。広島の原爆資料館の記帳ノートに「リメンバー・パールハーバー」と書いてあるのを見たことがあるが、そう書く米国人は減るだろう。真珠湾はどこにある? という質問に「三重県」と答える日本の高校生もいなくなるだろう。

安倍首相を真珠湾訪問に駆り立てた背景には3人の人物が関係していると私は見る。1人は日米の同盟関係を見直すと明言しているトランプ次期大統領。「なぜ真珠湾に来ないのか」と言われる前に先手を打った。もう1人はオバマ大統領。大統領選直後に安倍首相がトランプ氏と会談したことに現職のオバマ大統領は不快感を示していた。その釈明と労をねぎらうために真珠湾で最後の会談をしたかったのではないか。最後の1人はことし8月に単身、真珠湾を訪問した安倍首相の昭恵夫人。「真珠湾に行ってきますと言ったら、神妙な面持ちをしていた」(昭恵さん)という。
そのころ首相が真珠湾訪問の意向を固めていたかどうかはわからない。昭恵夫人の突然の訪問と、帰国後に首相に伝えた印象が首相を動かした面もあるように思う。政府筋によると安倍首相はオバマ大統領の広島訪問については「絶対に日本側からお願いするようなことはするな」と外務省に指示していたという。また真珠湾訪問について12月初めのペルーでの首脳会談で合意した際にも「これは広島訪問のお返しではない」と強く外務省首脳に伝えたようだ。真珠湾訪問の意向を安倍首相から伝えられたオバマ氏は「(返礼のような)強制された形なら遠慮したい」と初めは否定的だった。それを口説き落としたのは首相の熱意だった。
トランプ次期大統領に配慮した訪問だったとしても、真珠湾訪問、とりわけアリゾナ記念館を日本の首相として初めて訪問したことの意義はいささかも損なわれるものではない。「パールハーバー」という言葉はわれわれ日本人が想像できないほど米国の一般大衆の心の奥に突き刺さっている。それは「卑怯なだまし討」という意味をこめた「日本人」のイメージと結びついている。この深層心理がこれまでにも貿易摩擦や安保ただ乗り論などと結びついて時折顔を出してきた。

安倍首相の真珠湾訪問は世界に「75年ぶりの日米和解」と報じられるだろう。国際情勢が地球規模で混迷しているいま、日米がともにのどに突き刺さった小骨を取り除いたことはトランプ時代の日米関係にとっても良い結果に結びつくと考えたい。個人的なことになるが、ワシントン勤務から帰任するとき、真珠湾を訪れ、アリゾナ記念館に立ち寄ったことがある。全米各地から世代を超えてたくさんの人々が訪れていた。青い空と青い海に囲まれた白亜の記念館を見ながら、ここが戦場だったとは、という思いと、日本人にとっての広島、長崎と同様に、真珠湾は米国人の心のよすがなのだと知った。
このところの安倍首相の外交を見ていて感じるのは、外交にとって安定した政権と、リーダーとして長く各国首脳と付き合うことの大事さである。過去の日本政治のように毎年首相が代わるのでは外交にならない。首脳会談で用意された会話しかできない首相が多すぎた。臨機応変な会話が、両国関係を劇的に近づけることはよくある。安倍首相は2度目の首相在任が4年をすぎた。この間に世界の指導者たちと五分に渡り合う術を身につけたようだ。大混乱が予想される来年の世界情勢、安倍外交の真価が問われる。

【四国新聞社SHIKOKUNEWS・田勢康弘】
by kura0412 | 2016-12-30 09:35 | 政治 | Comments(0)

長期政権へ連合に秋波
首相、拒絶から融和に転換 民共連携が急接近を後押し

安倍晋三首相と民進党の支持母体である連合が距離を詰めている。首相は22日に連合の神津里季生会長を首相官邸に招き会談。神津氏は首相と労働政策などを協議する「政労会見」の再開を要請した。2012年の第2次政権発足後、一貫して連合を拒んできた方針をなぜいま転換したのか。

「共に理解し合いながら進めなければ実を上げられない。これからも様々な提言や意見を賜りたい」。首相は会談でこう呼びかけた。神津氏も「非常に意義深い話し合いだ」と応じ、首相と労働政策などを協議する「政労会見」の再開を求めた。
話し合いの中心は政権の目玉である働き方改革だった。首相が「政権最大の挑戦の一つが働き方改革だ。経済を浮揚させるうえで重要だ」と語ると、神津氏も「その点は全く同感だ」と応じた。担当閣僚は小・中学校で神津氏と同級生の加藤勝信一億総活躍相。新設した「働き方改革実現会議」の委員に神津氏を入れ、距離を縮めてきた。

政策に共通点
自民党は昨年10月の神津氏の会長就任以来、二階俊博幹事長ら幹部が連合側と接触を重ねてきた。今では連合執行部が自民党の会合に出て、政府の施策を「連合の政策と共通点が多い」(逢見直人事務局長)と歓迎する。
首相の思惑は政策面だけではない。「野党の状況はちょっと面白いね」。周囲にこう語る首相が注視するのは、野党と連合を取り巻く関係だ。
首相は次期衆院選での民進党と共産党との共闘を警戒する。日本経済新聞社が14年の前回衆院選の小選挙区で現在の野党4党が候補者を一本化した場合の勝敗を試算したところ、自民、公明両党は計60選挙区で逆転され、自民党単独では過半数を割る結果が出た。
ところが連合は、民共連携に不信感を強めている。連合はかつて共産党系労組と激しく対立してきた。「共産党とは相いれない関係なので連携はあり得ない」。神津氏は22日の記者会見でこう断言した。10月の衆院補欠選挙では共産党の支援を受けた民進党候補者の事務所から連合の運動員が手を引く事態も起きた。

民進離れ進む
連合の民進党離れはすでに進んでいる。連合執行部内では、全国約680万人いる組合員のうち若者を中心に自民党支持が3割近くまで増えているというのが共通認識だ。執行部には「賃上げできなかった旧民主党を応援する理由はない」との厳しい意見が寄せられる。賃上げに積極的な安倍政権への接近は、執行部には求心力維持の一助となる。4年連続の「官製春闘」を前に、労組としての存在意義を問う声が少ないのもそのためだ。
連合内では政権交代が当面期待できそうにない民進党ではなく、与党との関係強化に活路を見いだすべきだとの声もある。「新しい民社党をつくった方がいいんじゃないか」。連合執行部の中には、かつて保守系労組を中心に立ち上げ、自民党が長期政権を維持した55年体制下で連携したことがある民社党に言及する者まで現れてきた。
ある自民党幹部は「連合が離れた民進党が共産党と連携して左派色が強まれば、政権交代の可能性もそれだけ減る」と語る。首相周辺は「あわよくば新しい『55年体制』を狙いたい」と連合への接近の思惑を語る。
条件は整いつつある。
民進党は党名を変え、新代表を蓮舫氏に選んだが支持は広がらない。安全保障など党内で路線の違いがあっても表立った政策論争はなく、活力に欠く。自民党内でも「ポスト安倍」をにらんだ派閥活動が再び活発になりつつある。派閥間の競争で党の政策の幅が中道へと広がれば、民進党の支持層にも食い込める。
首相周辺は衆院解散の時期について、簡単に政権交代が起きないよう「野党に決定的な打撃を与える機会を見極めたい」と語る。ただそれは政権交代可能な二大政党政治の時代が再び遠のく道でもある。民進党が国民から政権担当能力を疑われるような状況が続くなら、そんなシナリオも現実味を帯びてくる。

【日経新聞】
by kura0412 | 2016-12-28 08:45 | 政治 | Comments(0)