カテゴリ:歯科医療政策( 413 )

「不採算で常設をやめようとした歯科口腔外科も」

当事者の証言(3)病院なくすとは言えない

熊本県を最大震度7が襲った昨年4月。熊本市民病院は天井などが崩壊。約310人の入院患者が転院を余儀なくされた。
あれから1年強。地元では市民病院の移転・新築計画が進む。ただ熊本市は人口10万人当たりの病床数が全国平均の1.7倍に達する。復興は大事だが医療費膨張の点で見るとどうか。記者(31)は現地に向かった。
一部閉鎖中の市民病院。近隣の熊本赤十字病院を訪ねると混雑をわびる貼り紙があった。市民病院に通っていた男性(64)は「早く再開を」と待ち望む。
市民病院の再建が決まるのは2度目だ。5年前、建設費133億円で建て替えを決めたが、資材の高騰などで209億円に膨れ、計画は凍結。そこに地震が起きた。新計画では約160億円かかるが、復興の補助金約90億円で一部は賄われる。
入院・外来患者数は2015年まで6年連続で減少。病床利用率を上げるため、移転後の病床数は3割減の392床だ。だが熊本市全体の必要病床数が25年に14年比で約2300床減とされるなか、過剰感は否めない。

再建計画づくりでは、医師の代表として県と市の医師会長が、診療科の編成や計画の文言に注文を付けた。
不採算で常設をやめようとした歯科口腔(こうくう)外科も、医師会の要望で復活した。地域のクリニックからの紹介率を引き上げ、来院数を増やしたい市民病院。人口減を見据えた「最適解」を探る議論は不足していた。

とはいえ、病床過剰の結果、患者の奪い合いが起きるのではとの不安も地元ではよぎる。
民間病院の院長は「市民病院と別の赤字病院を統合する話もあった」と明かす。別の院長は「開業医が中心の医師会は医師の代表だが、病院の代弁者とは思っていない」と計画の一部に反対を唱える。
熊本県医師会の福田稠会長は「3~4年かければ、市民病院の機能を他病院に振り向けることはできた」と吐露した。ただ復興に向け再建ありきの議論の中、「医師会の立場で病院をなくそうとはとても言えない」。
目先の治療か、10年先の医療体制か。社会保障費の膨張を食い止めたいと考え、これまで取材してきたが、震災の爪痕が残る地元を見て「将来の医療費のことも考えて」と単純には言い切れない惑いが残った。
新病院の建設予定地を散歩していた男性(70)が記者につぶやいた。「病院できる分には誰も反対せん。市にいくらお金があるのか知らんけど」

(日経新聞)
by kura0412 | 2017-06-29 14:55 | 歯科医療政策 | Comments(0)

歯科界が献身的に取り組んだ結果なのに

「80歳で歯20本」5割超す 16年、口腔ケア意識高まる

厚生労働省は2日、80歳で自分の歯が20本以上ある人の割合が推計で51.2%に上り、初めて2人に1人以上になったとする2016年歯科疾患実態調査の結果を公表した。40.2%だった11年の前回調査から10ポイント以上増えた。担当者は「歯を強くする成分を配合した歯磨き粉が増えたほか、高齢者らの口腔(こうくう)ケア意識が高まった結果ではないか」としている。

20本は、入れ歯なしにほとんどのものを食べられる目安で、厚労省は「8020運動」として、高齢者の口腔ケアを推進している。
調査は昨年10~11月、全国から抽出した1歳以上の男女6278人を対象に実施し、うち3820人の口の中を歯科医が診察した。
20本以上の歯がある人の割合は、75~79歳で8.5ポイント増の56.1%、80~84歳で15.3ポイント増の44.2%だった。80歳時点での割合は、75~84歳の結果から推計した。
1日の歯磨き回数は1回が18.3%で3.6ポイント減少。一方で2回は1.5ポイント増の49.8%、3回以上は2.1ポイント増の27.3%となり、2回以上の割合は前回より増えた。
調査は6年ごとに実施していたが、今回から5年ごとに変更された。(共同)

(日経新聞)




担当者は「歯を強くする成分を配合した歯磨き粉が増えたほか、高齢者らの口腔(こうくう)ケア意識が高まった結果ではないか」としている。
この担当者が歯科関係者ではにことを祈ります。何考えているのか。そしてこの運動の一方である日歯のコメントもありません。その程度の取組だったのでしょうか。
by kura0412 | 2017-06-03 10:25 | 歯科医療政策 | Comments(0)

8020達成者は2人に1人以上に

8020(はちまるにいまる)達成者は2人に1人以上で過去最高~

厚生労働省は、このたび、平成28 年10 月~11 月に実施した「歯科疾患実態調査」の結果
(概要版)を取りまとめましたので、公表します。
この調査は、わが国の歯科保健の状況を把握し、今後の歯科保健医療対策を推進するため
の基礎資料を得ることを目的としています。また、昭和32 年から6年ごとに実施していまし
たが、平成24 年に策定した「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」の中間評価にあわせ、
今回の調査から調査周期を5年に変更しました。
今回の調査結果では、80 歳になっても自分の歯が20 本以上ある8020(はちまるにいまる)
を達成した人の割合が、前回調査の40.2%から51.2%に増加していることなどが分かりまし
た。

(厚労省HP)



この快挙に果たしてマスコミはどう反応してくれるでしょうか。
by kura0412 | 2017-06-02 15:59 | 歯科医療政策 | Comments(0)

特定健診の質問票に歯科の項目が

特定健診・保健指導の見直しの方向性固まる

厚生労働省の「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」(座長:多田羅浩三・日本公衆衛生協会会長)は、1月20日、2018年度から6年間の特定健診・保健指導の運用の見直しについて議論のとりまとめを行い、報告書を公表した。現行の腹囲基準を維持するなど大枠は変えないものの、いくつか変更点も挙がっている。
まず基本的な健診項目では、空腹時血糖またはヘモグロビンA1cの測定を原則としつつ、空腹時以外はヘモグロビンA1cのみを測定することとした。ただしやむを得ずこの測定を行わない場合は、食直後を除き、その時の血糖値で検査することを容認するという。

質問票には歯科の項目も
また、詳細な健診項目に腎機能を表す血清クレアチニン検査(eGFR)を追加することも打ち出した。血圧または血糖検査の値が、保健指導の対象者と判定される人のうち医師が必要と認める場合を対象とする。心電図検査の対象者の選定基準も変更され、血圧が受診勧奨と判定される値以上の人および、問診などで不整脈が疑われる人のうち、医師が必要と認める場合とするという。

質問票に、生活習慣の改善に関する歯科口腔保健の項目を追加することも書き込まれた。
具体的には、「食事をかんで食べる時の状態はどれにあてはまりますか」「朝昼夕の3食以外に間食や甘い飲み物を摂取していますか」という質問で、いずれも3者択一で回答する。

特定保健指導では、ICT(情報通信技術)を活用した遠隔での初回面接を、導入しやすくするための措置も盛り込まれている。2017年度から実施計画の国への事前届け出を廃止するのに加え、翌2018年度からは特定健診・保健指導の実施状況に関する報告の中に遠隔面接を位置づけ、データの蓄積などを進めるとしている。
そのほか、2017年度実施分から、全保険者の特定健診・保健指導の実施率を厚生労働省が公表することも書き込まれた。目標とする特定健診の実施率としては、市町村国保が60%以上、協会けんぽが65%、単一健保が90%以上、などが示されている。特定保健指導の実施率については、市町村国保60%以上、協会けんぽ35%以上、単一健保55%以上などの数字が挙がっている。
報告書に盛り込まれた運用方法の詳細などは、検討会の下に設けられた実務者によるワーキンググループが検討を行う。併せて厚労省は、実施に向けて、関係する法令などの改正や関係者への周知・説明を行っていく。

【ヒューマンキャピタルONLINE】
by kura0412 | 2017-02-08 14:03 | 歯科医療政策 | Comments(0)

出口で締めるだけ?

歯科医、2029年には1万4千人過剰…合格基準引き上げも検討

歯科医師が2029年に約1万4000人過剰となるという推計を厚生労働省がまとめた。厚労省は文部科学省と連携し、歯学部定員の削減や国家試験の合格基準引き上げを検討する。

歯科医師は14年で約10万人おり、20年間で約2万人増えた。開業する歯科医師も多く、診療所数は約6万9000で、「(5万店超の)コンビニエンスストアより多い」と指摘される。競争激化から診療所の経営が厳しさを増す中、不必要な診療が行われたり治療が長引いたりする懸念がある。
厚労省は、将来の歯科医師の過不足を把握するため需給見通しを試算した。現行の歯科医師数や国家試験の合格者数から、将来の歯科医師数を推計。少子高齢化を踏まえた推定患者数や歯科医師が1日に診る患者数などから、必要となる歯科医師数を算定した。
1日に診る患者数を厚労省や日本歯科医師会の調査を基に3段階で想定すると、17年は3100人不足~1万5600人過剰、29年は600~1万8100人過剰と幅が出た。厚労省の有識者検討会が、中間的な想定が精緻で妥当と結論づけたため、最終的な推計値は17年で1万1300人、29年で1万4100人過剰になるとされた。

【読売新聞】



出口で締めるだけですか?
今一度、喫緊の問題として歯科界で論じ、実行に移さなければならないようです。
by kura0412 | 2016-12-15 08:51 | 歯科医療政策 | Comments(1)

クラウド版電子カルテ

CSI、クラウド版電子カルテサービスの提供開始

シーエスアイ(CSI)は、クラウド版電子カルテサービス「MI・RA・Is / PX For Cloud」の提供を2016年5月から開始する。同社は2015年8月、施設内設置型の「MI・RA・Isシリーズ」のクラウド対応を完了していたが、同社推奨のデータセンターを利用したクラウド版電子カルテとして新たにサービス提供するもの。3年間で100件の導入を目標にしている。

サービスの主な特長、利用時のメリットとして、次のような点を挙げている。サーバーの購入が不要なため導入時の初期費用削減、サーバー管理に代表される運用費などコスト削減・運用負担軽減、データセンターでの安全なインフラ設備と強固なセキュリティーを確保、データの保全性向上、などである。また、利用端末はOS環境を問わず、現場のニーズに合わせてシンクライアント端末をはじめ、各種スマートデバイスが利用できる。
さらに、地域医療連携サービス「ID-Link」(エスイーシー提供)や、地域包括ケアシステムをサポートする医療・介護・生活支援 一体型システム「Personal Networkぱるな2」(NDソフトウェア提供)との連携を、データセンター側の設定のみでスムーズな利用が可能という。

【日経デジタルヘルス】



以前は、クラウド電子カルテダメだったと思うのですが、規制緩和でしょうかOKになったようです。電子カルテはかなり高いので安価で提供できるはずのクラウド型が普及すると良いのですが。
by kura0412 | 2016-04-26 14:42 | 歯科医療政策 | Comments(0)

国が見捨てた歯科医師の需給問題

本当に、医師過剰時代は来るのか?

4月1日付読売新聞に「2040年、日本の医師が3万4000人過剰になる」という、いささかショッキングなニュースが出ました。
以前から、日本もやがてフランスやイタリアみたいに、医者が食えなくなってタクシーの運転手を兼業する時代が来る、などとまことしやかに言われてきましたが、きちんとした試算(?)を示されると、いよいよそれは本当か、と思ってしまいます。
昔の教え子で、2000万円弱の年収を得ている44歳勤務医は、息子さんが小学校6年生で、お父さんのように将来医師になるんだと中学受験を目指して塾通いをさせているのですが、「子どもに聞かせたくないいやなニュースでしたね」と言います。私は「心配いらないよ。この手の試算は当たったためしがないからね」と答えました。
ネットでも早速“炎上”が始まりました。「これで医学部も終わったな」とか、「医者が儲かるどころか食えない時代が来るな」とかいったアンチ医者キャンペーンもあれば、「医者が余るって? 今医者が足りなくて勤務医がどんだけ忙しいかわかってんのか」とか「医者を増やしたくない開業医の陰謀じゃないのか」とかいった声も飛び交う有様です。

かつて、「2000年頃には大学全入時代が始まる」、「塾、予備校はほとんど潰れる」、と言われたことがありました。その時も、大学の募集人数と、大学を目指す高校生の数が同じになる、という単純な試算が前面に押し出され、私たち塾屋、予備校屋たちは戦々恐々としたものですが、2000年になっても、ほとんどの塾、予備校は潰れずに残っていました。それまでに潰れた塾、予備校と言えば、バブル期におかしな不動産に手を出したために、というところばかりでした。
一安心した頃、河合塾の経営トップの一人と、私たち講師とのシンポジウム&懇親会のようなものが開かれ、いろいろ意見交換したことがあります。その経営トップは、「机上の試算ではとっくに無くなっているはずの河合塾がいまだ存続しているのは、ひとえに不景気のせいじゃないか」と言いました。不景気のために採用人数を減らした企業は数少ない新人募集で大学差別をする(できる)ようになったので、高校生が、とにかく大学と名の付くところならどこでもいいというのではなく、浪人してでもいい大学に入らなければならないと思うようになったからだ、と解説しました。私は、不景気だけのせいというより、誇りを持てる大学、ブランド力を持った大学を目指したいとする、高校生側の人間らしい欲得を含めた考え方、親の見栄や周囲の目を意識した考え方によるものが大きいのでは、と答えたことを覚えています。その根拠は、中学生向けの高校受験塾が、それこそ単純試算で言えばすでに全入状態となっていることを受けてとっくに潰れていいはずなのに、生徒たちは、よりいい学校を目指してしのぎを削るべく塾通いを止めない、という現象でした。
往々にして、統計とか試算というものは、人の心を無視しがちです。そして、国民の心や世界情勢を読んで動く国の施策の存在を無視しがちです。

先日、解剖学者である養老孟司氏の講演を聴く機会がありました。彼は、「今、日本で『家』というものが崩壊しないで残っているのは、医者の家系だけです。国によって守られているからです」と述べました。そう言えば、かつて裕福な「家」の象徴であった「造り酒屋」が、国から保護されなくなって消えていきました。
医者の世界も、保険医療の国である日本では、完全に国によってコントロールされており、「3万4000人余る」ことを国が良しとするなら、国はそのように放置するでしょうし、それではまずい、と国が判断するなら、医系大学の定員を減らすなり、医師国家試験の合格者数を減らすなりしてくるでしょう。歯科医に関してはすでに後者の方針を取っており、歯学部は入りやすくなっているものの、なかなか歯科医師国家試験に合格できない仕組みになっています。すでに歯科医は余ってきているので、国の施策は時すでに遅しの感はありますが。
国が盤石な計算のもとに、周到に施策を行うかどうかは保証の限りではありません。歯科医院はコンビニの数よりも多い、と言われるほど増えていますし、司法試験合格者も、法科大学院の設置や新司法試験によって格段に増え、弁護士の平均年収がひところに比べて減少したと言われるようになっています。これなどは明らかに国の施策の誤りと言えるでしょう。

私の知り合いの、150名ほどの弁護士をかかえる著名な法律事務所の代表弁護士が、今年、43歳にして北里大学医学部の編入試験に合格しました。このことは、「医者は余らない」と考える理由の一つになるかと思います。彼が医学部に自ら入学し、医療産業の担い手たる医師になろうとした動機は、法曹ビジネスは所詮は8800億円程度に留まるだろう、医療産業は今の32兆円からさらに拡大して、59兆円になる、と試算したことによります。宣伝費に月あたり5億円以上を使い、経常利益年間22億円を叩きだす法曹界の風雲児が、あっさりと医療産業に転身するわけですから、どこかに、医療産業の“輝かしい”未来を嗅ぎ付けたに相違ありません。彼は、進学塾ビッグバンの100人規模を誇る名うての医学部学生講師(数年後には確実に有為な医師になる)たちに目をつけていることからも、病院の全国展開を考えているのではないでしょうか。まだまだ医師の数は足りないはずです。
例えば彼もよすがの一つとする「『病院』がトヨタを超える日」(講談社プラスアルファ新書)は、保険医療が破たんするであろう近未来においても、医療ツーリズムを基幹産業にすることによって、「日本の医療を外国人に買わせる」輸出産業とする道筋を説いています。
こうしたチャンスを民間がものにしようとしている時、国が指をくわえてみているだけ、ということはないと思います。
仮に、かつての造り酒屋や歯科医や弁護士のように、結果として国が“見捨てる”ことにでもなれば、いよいよ日本の産業自体が衰退の急坂を転げ落ちることになるだろうことは、目に見えています。

【日経メディカル:松原好之】




医師の先生からみても歯科医師の需給問題は国の責任を問うているようです。私もそう思います。然るに、その感覚は歯科界には少ないのが現状です。
by kura0412 | 2016-04-26 10:39 | 歯科医療政策 | Comments(0)

『「かかりつけ歯科医」を制度化へ』と報道されました

「かかりつけ歯科医」を制度化へ、歯周病重症化を予防

厚生労働省は4月から、「かかりつけ歯科医」制度を設ける。高齢者への対応や医師との連携などで一定の条件を満たした歯科医が、患者を継続的に診る場合の診療報酬を手厚くし、歯周病や虫歯の重症化予防を進めたい考えだ。

厚労省によると、50歳以上では約半数の人が歯周病が原因で抜歯。歯周病は一時的に治療しても、定期的に通院しないことによってまた悪化し、抜歯につながるリスクが高まるという研究結果もある。厚労省は、高齢者の口の管理について研修を受け、在宅医療を担う医師らと連携するなどの条件を満たしたかかりつけ歯科医が原則月1回、歯周病の検査や治療を実施した場合の報酬を手厚くする。基本的な歯周病治療を終えた患者に対する継続的な検査や治療につなげてもらう。
また近年の研究で、初期の虫歯はフッ素を歯の表面に塗る処置によって修復できることが分かってきた。2〜18歳の患者を対象にした研究で、継続的な通院が虫歯の発症を抑えるという結果も出ている。かかりつけ歯科医が原則月1回、フッ素の塗布や歯の清掃などを行えば、高い報酬を払う仕組みを新設した。

【読売新聞】




「かかりつけ歯科医」が制度化といわれても、ハードルの高い保険制度の中での用語です。しかし、社会の認識が「かかりつけ歯科医」を認知してもらえれば、医療全体の中でこの用語が広まることはウエルカムです。
by kura0412 | 2016-04-01 08:44 | 歯科医療政策 | Comments(0)

合格率63.6%と53%

本年度の国家試験の合格発表がありました。
全体の合格率63.6%、1973人合格でした。
http://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2016/siken02/about.html

ちなみに医師の方は91.5%です。
目につくのが受験者数は3103人に対して出願者数は3706人で、出願者数との比較だと53%となります。
そろそろ需給問題対策も転換期に来ているようです。
by kura0412 | 2016-03-18 15:43 | 歯科医療政策 | Comments(0)

『日歯・堀 憲郎執行部がスタート』

日歯・堀 憲郎執行部がスタート

日本歯科医師会は3月10・11の両日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において第182回臨時代議員会を開催,第5号議案として上程された理事選出に関し,24名の候補者全員が信任された.これは会長予備選挙に当選した堀 憲郎氏が提出した理事候補者に対する信任で,代議員138名による投票で決まったものである.堀氏は122票の信任票を得た(138票のうち,無効票は2票).
堀氏は新会長として11日に第1回理事会を開催し,24名の職務分担について決定した(別表を参照).新執行部の任期は平成29年6月に開催する定時代議員会までだが,現在中医協委員である遠藤秀樹氏は,社保担当の常務理事として再任,継続して中医協委員を務めることになる.

堀新会長は会長予備選挙への立候補に際し“共に新たな航海へ!! ”として「決意表明」した内容につき,遅滞なく着手する義務を負っており,当面短い任期であるとはいえ,新しい執行部の責任は重いものがある.なお,決意表明の一部を以下に示した.

「――略―― 事件による混乱を別としても,真剣に考えるほど,歯科界は気が遠くなるような危機的状況にあると感じます.高齢化に伴い医療政策は音を立てて地域へシフトしています.我々は遅滞なく対応できているでしょうか? 2025年問題,さらにはその先の人口減少問題に対して我々は対応の明確な青写真は持てるでしょうか?

そのような難局にあって,現在の歯科界の停滞から活性化に向けて船を転じるには,とてつもないエネルギーと時間を要することも,先ほど申し上げた事例(中医協における事例:編集部)等を通じて,実体験し理解しています.
ただひとつ,とてつもないエネルギーと時間は掛かるが,その先に達成感をもてる結果が存在することも,私は肌で感じて知っている数少ない人間のひとりと思っています.まだまだ手つかずで可能性を秘めた議論が歯科界には数多くあることも知っております.
今思い描くことが任期中に達成できるとは思っていません.5年,10年,20年,或いは半世紀を要する道のりになるかもしれません.しかし,少なくとも歯科界の歩むべき方向性を示し,その課題をしっかりと整理し,議論の体制を作って次の世代に引き継ぐことは,我々の世代の責任と認識しています.そして一刻も早くこの議論に着手しなければ歯科界の明日は無いと思っております. ――略――」

【HYORON NEWS】
by kura0412 | 2016-03-15 16:38 | 歯科医療政策 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




以前の記事

2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

健康・医療
政治・経済

画像一覧