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歯科は再生医療のフロントランナーになり得る

再生医療、臨床現場で開業医はどう取り組む?
幹細胞研究の専門家らが方向性提示

開業医が日常の臨床の中で再生医療をどう取り扱っていけばいいのか―。日本再生医療学会(澤芳樹理事長)のシンポジウムが14日、東大伊藤国際学術研究センターであり、乳歯歯髄幹細胞研究の第一人者の上田実・名古屋大名誉教授らが骨再生などの医療技術の現状と方向性、医療者の教育・支援体制構築の重要性を訴えた。

ES細胞(胚性幹細胞)などを用いる再生医療をめぐっては、研究の進展に伴い、臨床現場への導入が進んでいる。特に歯科の領域では多血小板血漿(PRP)による再生医療が成果を上げており、再生医療を提供する医療機関が増えている。ただ、国に必要な届け出をしないまま再生医療を行うケースも出てきており、医療者への教育や補償制度の拡充が求められている。
こうした現状を踏まえ、今回のシンポジウムでは、最新の臨床研究・医療技術だけでなく、患者の安全・安心を確保するために必要な取り組みや開業医らの教育、自由診療に対応した保険などをテーマに取り上げた。

歯科領域における研究や療法に関しては、上田名誉教授が幹細胞の培養上清の研究・活用事例を紹介。培養上清による歯骨再生の症例が積み上がってきたことなどに触れ、「歯科は再生医療のフロントランナーになり得る」とした。
吉江弘正・新潟大大学院医歯学総合研究科教授は、歯周組織の再生療法について、先進医療として取り扱われたり、細胞シートが使われたりしている現状を説明した。
また、春日井昇平・東京医科歯科大教授は、医薬品や医療機器の承認が欧米より遅れるドラッグラグ・デバイスラグを取り上げ、日本国内では患者にとってベストな治療を行えないとし、承認の仕組みを改善することが急務とした。
病院やクリニックに再生医療を普及させる取り組みについては、井上肇・聖マリアンナ医科大特任教授が解説。同大で培ってきた再生医療技術を普及させるために「細胞応用技術研究所」を設立したことに触れ、申請の手続きなどが煩雑な再生医療の業務を外部にアウトソーシングすることを選択肢の一つとして挙げた。

再生医療に関わる医療者の教育に関しては、大阪大医学部附属病院未来医療センターの江副幸子・臨床開発部門・製剤・CPC部主任が、「一部で不法な行為をされている方がいるだけで、再生医療そのものが実際に止まってしまうことがある」と指摘。危険性のある治療が行われない環境を作るためには、しっかりと現場の情報を把握した上で、医療者への教育に当たる必要があるとした。
自由診療で行われる再生医療を支援する体制の拡充も急務だ。古川和親・日本再生医療学会幹事は、再生医療の臨床研究については賠償などに備えた保険がある一方、自由診療は保険の対象外となっていることを指摘。今年7月から始まる「再生医療サポート保険(自由診療)」が、従来の医師賠償保険と異なり、再生医療安全確保法で義務付けられていない患者への補償にも対応していることを取り上げ、患者の安心・安全を確保する観点からも、このような支援体制を整える必要性を訴えた。

(キャリアブレイン)
by kura0412 | 2017-05-16 10:21 | 歯科 | Comments(0)

摂食嚥下機能低下した人にも配食サービスを

厚生労働省は、配食事業に関するガイドラインを公表した。このガイドラインは、在宅の療養者や施設の高齢者らに配食サービスを提供する事業者を対象にしたもので、かかりつけ医との連携や摂食嚥下機能が低下した人への対応も検討するよう促している。

在宅の高齢者を対象にした配食事業をめぐっては、カロリーや塩分、栄養バランスを考慮した病院食を届ける医療機関がある一方、民間の業者によってはカロリー計算を行わずに調理したり、利用者が腸管出血性大腸菌O157などによる食中毒になったりするケースも報告されている。また、医師の栄養食事指導を受けている高齢者に食事を提供できる業者が、地域によってはほとんどないといった課題もあった。
ガイドラインでは、こうした問題点や課題を理解するよう事業者に要望している。具体的には、高齢者の中には、摂食嚥下機能が低下した者もみられる。と指摘。このような人への配食に関しては、調整食の提供が重要になるとし、対応を検討する必要性を挙げている。
咀嚼(そしゃく)機能が低下した人にも通常の形態の食事が提供されているケースが少なくないことなどを挙げ、
身体活動レベルや摂食嚥下機能などを含む身体状況
食の嗜好
摂取量を含む食事の状況-を把握するよう求めている。
医師の栄養食事指導を受けてから長時間が経過している利用者に関しては、かかりつけ医に相談し、調整が必要かを確認した上で注文することを推奨。業者に対しても、利用者が医師に相談したかを確認してから注文を受け付けるよう求めている。



(キャリブレイン)





この記事の中にはかかりつ医とだけありますが、ガイドラインの中にはかかりつけ歯科医との明記がありました。


by kura0412 | 2017-04-10 17:21 | 歯科 | Comments(0)

「高齢者の口腔と摂食嚥下の機能維持・向上のための取組に関する調査」

高齢者の口腔・摂食嚥下の機能支援には、多職種連携による取り組みが必要―厚労省

厚生労働省は、1月24日、自治体による高齢者の口腔・摂食嚥下の機能支援について調査報告書を公表した。
高齢者の口腔・摂食嚥下の機能の低下は、誤嚥性肺炎や窒息事故の発生につながるが、全国的に機能の維持・向上の必要性が広く認識されているとはいいがたく、口腔ケア指導などの早期導入も実現していない。また、在宅や施設で介護サービスを受けている重度の要介護高齢者などの摂食嚥下障害の支援に向け、介護サービスの担い手と歯科分野をはじめ多職種が連携したサポート体制をいかに構築していくかも課題となっている。
そうした課題の解決に向け、高齢者の口腔・摂食嚥下の機能支援において先進的な取り組みを行っている5自治体(東京都大田区、同新宿区、千葉県柏市、富山県南砺市、岡山県鏡野町)を対象に調査を実施。その結果、これらの自治体では、歯科医師会、歯科衛生士、管理栄養士など多職種の専門職と連携し、次の取り組みを実施していることが明らかになった。

○介護予防事業で、高齢者が口腔と摂食嚥下の機能の重要性と機能の低下などに対する予防方法について学ぶ機会を提供
○重症化予防のため、自治体の主導で在宅の要介護高齢者や介護保険施設入所者への歯科医療サービスの提供体制を構築
○多職種の専門職が「食べること」 の支援ネットワークを構築できるよう、連携ツールや地域研修会を通じ、支援に伴う課題とノウハウを共有
調査結果の報告書では、それぞれの自治体の取り組みを詳細に紹介している。厚労省は、今後、全国の自治体の歯科保健担当部署に情報提供するなどし、広く取り組みの推進を図っていく。

【ケアマネジメントオンライン】



オーラルフレイルに対してのモデルケースでの実践報告です。この輪をいかにして広げていくか。
by kura0412 | 2017-02-02 10:13 | 歯科 | Comments(0)

『歯科衛生士の不足、介護に影 高齢者ケアに重要な役割』

歯科衛生士の不足、介護に影 高齢者ケアに重要な役割
訪問診療まで手回らず

口内のケアを担う歯科衛生士の不足感が強まっている。様々な病気の予防にもつながるケアは特に高齢者に対して重要だ。衛生士の不足は健康や医療の先行きに暗い影を落とす。
千葉県市川市のある歯科医院は2014年から、歯科衛生士がいない。治療と予防歯科を担当するのは院長(57)1人だけ。「ハローワークなどを通じて求人しているが、勤務条件に合う人材が集まらない」と嘆く。
歯科衛生士は歯の掃除など口腔(こうくう)ケアと呼ばれる業務を担当する。治療行為はできないが、受け付けや歯科医師の診療の補佐的な役割のみをする歯科助手と異なり、国家資格が必要となる。
一般に1医院で最低2人の衛生士が必要だといわれるが、14年時点の全国平均は約1.5人にとどまっている。

■有資格者の就業5割未満
歯科医院の間で衛生士の奪い合いが起きていることが大きな要因だ。歯科医院の数は全国で約7万カ所とコンビニエンスストア(約5万店)より多く、競合が激化している。歯科衛生士の数自体も増えてはいるが、患者数が多く厚待遇を提示できる歯科医院に人気が集まる傾向にある。その結果、5人以上抱える医院がある一方、ゼロか1人だけのところも出てくるなど、衛生士の偏在が進んでいる。
衛生士を取り巻く労働環境も厳しい。大都市圏では平日20時以降まで、さらには週末も開く医院が目立つ。厚生労働省の調査では、常勤の女性衛生士の残業を除く労働時間は看護師より月9時間長い。そのため出産・育児を機に離職する人が多く、25万人以上いる有資格者のうち、実際に働く人は5割に満たない。

衛生士の不足感が高まることで特に影響が懸念されるのが介護が必要な高齢者だ。
高齢になると飲み込む力が低下し、細菌が唾液と共に誤って肺に流れ込み肺炎を起こすことが多い。これを防ぐには口腔ケアが効果的だ。口腔ケアに詳しい米山武義・歯科医師らの研究では、口腔ケアを受けた高齢者の肺炎の発症率は11%と、ケアしない高齢者(19%)より低かった。
口の中が汚れていると糖尿病や動脈硬化の危険も高まる。東京医科歯科大の品田佳世子教授らの研究では、40歳以上で歯周病が重度の患者の医療費の総額はそうでない人の1.5倍超に達した。口腔ケアが受けられない高齢者が増えると、医療費がさらに膨らんでいく可能性がある。
歯科への通院が難しい高齢者のため、介護施設や自宅に出向く訪問歯科の必要性は高まっている。厚労省によると、訪問歯科を実施する歯科医院1カ所あたりの14年の訪問件数は、病院や高齢者施設向けが月35件と3年前に比べ3割増加し、個人宅向けも月10件と同2割増えた。今後も増え続けていくのは確実だ。
にもかかわらず、歯科医院側は衛生士が集まらず、訪問歯科まで手が回らないところが多い。衛生士がいない市川市の院長は「うちの患者の高齢化が進んで訪問歯科が必要になっても、このままでは対応できない」と頭を抱える。
高齢者の保健に詳しい国立保健医療科学院の三浦宏子・国際協力研究部長は「訪問歯科の重要性は今後、ますます増していく。それに対応できるだけの衛生士が各地域に一定数いないと将来、医療費がさらに増えていく可能性がある」と警鐘を鳴らす。

■自治体と組む例も
危機感から自治体と組んで対策を進める例も出ている。東京都豊島区歯科医師会が運営する「あぜりあ歯科診療所」では12人の歯科衛生士が年間約3800人の訪問歯科を手掛ける。区の委託費などで運営され、産休など福利厚生も整備し衛生士を確保する。
高齢化社会の到来で、介護の人材不足ばかりに目が行きがちだ。しかし、歯科衛生士も、行政の後押しも含め、職場復帰しやすい環境を整えるなど人材確保の手を今から打っておかないと、日本の高齢者に対する福祉の未来はますます暗くなる。

■ネットをのぞくと「仕事は好きだけど……」
ツイッターでは歯科衛生士のつらさに関する声が多かった。「仕事は好きやけど今の職場とか忙しすぎやし人間関係も微妙やし、早く辞めたい」「看護師の方が絶対有利。歯科衛生士の寿命は短いから長く出来んし、若い子ばっかり増やしたがるけんな…何の得もない」などとつぶやかれていた。
一方で「やっぱり仕事楽しい」「あの人がいるからいこうかなって、思ってもらえる歯科衛生士でありたい」と意欲的な声も。「自信を持って歯科衛生士ですって言いたい。国家試験つらかったけど頑張って受かって仕事してんだから」と誇りがうかがえる書き込みもあった。調査はホットリンクの協力を得た。

■復職支援事業、活発に
離職した歯科衛生士を対象にした復職支援の動きが活発になっている。各地の歯科衛生士会が研修会を相次ぎ実施しているほか、国も復職支援事業に乗り出した。
2016年7~8月、東京都歯科衛生士会が開いた再就業支援の研修会に約20人が集まった。皆、出産・育児や転職などで衛生士の仕事から離れていた。離職者はブランクの期間が長いほど、自らの技能や最新設備の使い方などに対する不安が強い。研修を通じて自信を取り戻してもらうのが狙いだ。
同会では14年から研修会を始めた。5日間連続で歯科医療の最新知識や実技を習得する。神奈川県から参加した女性(49)は20年以上前、歯科医院で4~5年働いた。その後はアパレル店員などを経て、介護職に就いていた。「高齢者を介護していると、口の中の汚れが気になるようになり、衛生士に戻ろうと考えた。ただ技能に不安があったので受講した」という。研修後は都内の歯科医院に勤務する。
政府も動き出した。国として初めて、17年度予算案に復職支援事業を計上した。総額は約1億円で、主に衛生士を対象にした復職のためのガイドラインを作るほか、既存の歯科大学や衛生士養成学校を使った実技研修会を開催する。
中高年や育児中の人の場合、復職後、訪問歯科での活躍を期待されている。訪問先1軒あたりの所要時間は20~30分、往復の時間を合わせても1時間~1時間半で終わるため、育児中の人にとって柔軟な働き方ができる。また、中高年の衛生士は高齢者とのコミュニケーションの取り方がうまい人が多く、訪問歯科に向いていると言われる。
とはいえ、訪問歯科の場合、復職した人が必ずしも即戦力になれるわけではない。訪問先には衛生士が1人で訪ねる場合が多く、個人宅では口の中を照らす照明器具がないなど、口腔(こうくう)ケアをするのに不便さが伴うからだ。さらに脈拍や血圧などを測定し、医師や看護師に情報提供する役割も求められる。このため、各地の歯科衛生士会では、訪問歯科の研修会にも力を入れている。

【日経新聞】
by kura0412 | 2017-01-23 09:31 | 歯科 | Comments(0)

150点の為に

BP製剤使用の患者、リスクを考慮しつつ積極的な処置が必要
日本有病者歯科医療学会の25周年記念シンポジウムが1月14日、東京歯科大学・血脇記念ホールで、『薬剤関連顎骨壊死に関する医科・歯科連携コンセンサスミーティング』をテーマに開催された。

山王メディカルデンター・女性医療センターの太田博明センター長は、BP製剤と顎骨壊死の関連が2003年に初めて報告されてから今日に至るまでの経緯を解説。「2012年に発表された『BP関連顎骨壊死に対するポジションペーパー』の中で、〝休薬は抜歯の3ヶ月前、再開は抜歯の2ヶ月後〟という目安を示したところ、〝3ヶ月〟という点だけが一人歩きして正しい理解が進まないままBP製剤を使用する患者の歯科治療が敬遠されるようになった」と指摘。
ディスカッションに先立ち、東京歯科大学の柴原孝彦教授は「BP製剤を休薬することには根拠がない」とし、「顎骨壊死を怖れて感染部を有する患歯を抜歯しないのは誤りで、リスクを考慮しつつ積極的な処置が必要」と考えを示した。

【ikeipress】



リスクに対して細心の注意を払ってもBRONJ発症の可能性は捨てきれません。それで加算も何もなしで150点は?医科の先生は歯科の評価を知ったらどう反応するでしょうか?
by kura0412 | 2017-01-19 16:05 | 歯科 | Comments(0)

『歯磨き粉4万7千個超回収』

サンスター、歯磨き粉4万7千個超回収 自社の基準を上回る微生物検出

サンスターは12日、歯磨き粉「セッチマはみがきSP80g」で自社の基準を上回る微生物が検出されたとして、4万7760個を自主回収すると発表した。
対象は、昨年11月15日から12月22日までに製造された製品。サンスターは見つかった微生物について「自然界に広く存在するもので、重篤な健康被害が生じる恐れはない」としている。
材料を混ぜ合わせた後、次の工程に進む配管を洗浄した際、乾燥が十分でなかったため微生物が発生して増えた可能性.

【SANSPO.COM】
by kura0412 | 2017-01-13 10:16 | 歯科 | Comments(0)

迂回献金事件13日初公判

日歯連前会長ら13日初公判 迂回献金事件

政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)の迂回献金事件で、東京地裁は5日までに、政治資金規正法違反罪で起訴された前会長高木幹正被告(72)、元会長堤直文被告(74)と、団体としての日歯連の初公判を13日に開くと決めた。
起訴状によると、両被告は、それぞれ参院選があった2010年と13年、日歯連が組織内から擁立した候補に法定の上限を超す寄付をしたのに、これを隠すため一部は別団体を経由したように政治資金収支報告書に記入したとしている。
事件では元副理事長村田憙信被告(72)も同罪で起訴され、昨年12月の初公判で無罪を主張した。

【共同通信】
by kura0412 | 2017-01-06 15:14 | 歯科 | Comments(0)

餅を小さく切って食べるなど注意しただけでは

三が日に餅のどに詰まらせ2人死亡 都内

ことしの元日から3日までの3日間に、都内では餅をのどに詰まらせて21人が病院に運ばれ、このうち、2人が死亡しました。引き続き餅を食べる機会が多いことから、東京消防庁は、餅を小さく切って食べるなど注意を呼びかけています。

東京消防庁によりますと、ことしの元日の午後1時すぎ、東京・板橋区の81歳の男性が自宅で雑煮の餅を食べた際にのどに詰まらせ、病院に運ばれましたが、その後、死亡しました。また同じ日に、北区でも60歳の男性が餅をのどに詰まらせて死亡しました。
都内では、元日から3日までの3日間に餅をのどに詰まらせて病院に運ばれた人は、28歳から91歳までの男女21人に上り、このうち65歳以上の高齢者は19人と、全体の9割を占めているということです。
引き続き餅を食べる機会が多いことから、東京消防庁は、餅を小さく切ってよくかんで食べるよう注意を呼びかけています。また、もし、のどに詰まらせた場合は、意識があるか周りの人が確かめたうえで、反応があれば、あごを支えてうつむかせ、背中を強くたたいて吐き出させるなどの対応を取るよう呼びかけています。

【NHKNEWSWEB】



毎年のことながらこの種の事故は減りません。摂食嚥下機能低下を知らずに食べている高齢者を確認することが必要です。
by kura0412 | 2017-01-04 16:16 | 歯科 | Comments(0)

骨折予防ワクチンとなったらBRONJの対応は?

年1回投与型ビスホスホネートの実力と注意点
海外では全死亡減少のエビデンスも

今年11月、百花繚乱の骨粗鬆症治療薬にニューフェースが登場した。年1回の静注薬ゾレドロン酸(商品名リクラスト、製造販売元:旭化成ファーマ)である。海外では使用実績があるビスホスホネート製剤だが、どれほどの実力を持ち、治療ガイドラインではどのように位置付けられるのだろうか。
ゾレドロン酸は、国内では悪性腫瘍による高カルシウム血症や骨病変を適応とする薬剤(ゾメタ)として使われてきたが、海外では骨粗鬆症治療薬として既に115カ国以上で承認され実績を持つ成分である。
日本骨粗鬆症学会・日本骨代謝学会・骨粗鬆症財団編『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版』刊行から1年半しか経過していないため、そこにはゾレドロン酸に対する記述はない。
しかし、同ガイドライン作成委員会のメンバーで鳥取大学保健学科教授(同大附属病院リハビリテーション部長)の萩野浩氏は、骨密度の上昇、椎体骨折、非椎体骨折、大腿骨近位部骨折の各予防の評価指標において、アレンドロン酸やリセドロン酸と同等レベルのAランクに相当すると太鼓判を押す。

非椎体骨折を初めて有意に抑制した薬剤
実際、665例を対象に実施された国内の治験(ZONE study)では、主要評価項目の新規椎体骨折の発生をプラセボ群に比べて65%(P=0.0029)、副次評価項目の非椎体骨折を45%(P=0.0292)と、それぞれ有意に抑制した。国内試験において非椎体骨折の抑制に関して有意差が得られた初の骨粗鬆症治療薬だという。
大腿骨近位部骨折後患者に対する海外の試験では、プラセボとの比較で二次骨折の発生の抑制(P=0.001)のみならず、全死因死亡も28%(P=0.01)と有意に減少しており(P=0.01)、骨折予防で生命予後を改善できることが示唆されている(N Engl J Med. 2007;357:1799-809.)。
ゾレドロン酸の作用機序は他のビスホスホネートと同様、破骨細胞のアポトーシス誘導および機能喪失によって骨吸収を抑制するというもの。活性化された破骨細胞が骨を吸収する際に、骨に沈着したビスホスホネートが破骨細胞内に移行して、アポトーシスを誘導する。
ヒドロキシアパタイトに対する親和性がビスホスホネート製剤の中で最も高いために骨への取り込み量が多く、いったん溶出しても再吸収されてリサイクルされる可能性が示されている(Bone. 2006;38:617-27.)。骨組織中での半減期は150~200日とされ、長期間骨に取り込まれ、中断後も残存効果が期待できる(Drug Metab Dispos. 2008;36:2043-9.)。

萩野氏は、「長期間にわたり骨折が抑制でき、高リスクだが頻回受診できない人にとって、年1回の注射薬であることはメリット。ポリファーマシー(多剤併用)を防げるという利点も大きい」と語る。
使用可能な骨粗鬆症治療薬の強度は、デノスマブ(抗RANKL 抗体)とテリパラチド(副甲状腺ホルモン薬)が双璧とされる。ゾレドロン酸も、70歳以上で骨折がある人、あるいは骨折に至らないまでも骨密度が低い人が投与対象になるとみられている。
「重篤な患者には、まず2年ほど骨形成促進薬であるテリパラチドを用いて骨量を増やした後、デノスマブを5~10回打ち、ゾレドロン酸を2~3回投与するのが望ましい。テリパラチドの後治療としてゾレドロン酸あるいはデノスマブ単独というリレーもあり得る」(萩野氏)。
一方、ゾレドロン酸の国内第3相試験では、安全性評価対象症例333例中197例(59.2%)に副作用が認められている。頻度の高い副作用は、発熱、関節痛、筋肉痛、倦怠感などだが、いずれも重症には至らず、顎骨壊死の症例も国内の2年間の試験では報告されていないが、あらかじめリスクを伝えておくことが重要になる。

年1投与でも定期的なフォローは不可欠
萩野氏によれば、発熱、関節痛、筋肉痛、倦怠感といった副作用は、初回投与時だけで2回目以降は起きにくい。元々ビスホスホネートを使用している人、高齢者なども頻度は低いという。一方、ビスホスホネート関連顎骨壊死は、投与期間が長くなるほどリスクが高まる。なお、重度の腎障害(CCr<35mL/分)がある場合には用いることはできない。
年1回の投与では、その後患者が来院しなくなるなどの懸念もある。しかし投与対象となる高齢患者などでは、糖尿病や高血圧、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、関節リウマチなどの基礎疾患を持っていたりするケースは多い。投与の有無にかかわらず、かかりつけ医として内科的なフォローは不可欠だ。そのようなハイリスク患者にはゾレドロン酸を、“予防注射”的に年1回投与できれば理想的だという。
また、ステロイド内服者のステロイド性骨粗鬆症を早めにキャッチすることも大事だが、これに対するゾレドロン酸の骨折予防効果の報告はまだないため、アレンドロン酸もしくはリセドロン酸が第一選択となる。

「骨粗鬆症治療薬は、全般的に有害事象が少ない。骨密度測定などは連携病院で行うようにすれば、プライマリ・ケア医で十分対応可能だ」と萩野氏は語る。
  東永内科リウマチ科(大阪市東淀川区)は、骨粗鬆症を積極的かつ専門的に診療している診療所の1つ。リウマチ専門医である院長の兪炳碩(ゆう・へいせき)氏は骨粗鬆症の罹患率の高さに注目し「骨粗鬆症外来」を掲げ、リウマチ診療とともに同院の柱としている。
日本骨粗鬆学会が2015年に開始した認定医(第1期)の資格も取得。骨密度の測定については、DXA(デキサ)X線骨密度測定装置が高額であるため、かつての勤務先である淀川キリスト教病院(東淀川区)、近隣の済生会吹田病院(吹田市)などに測定を依頼している。骨密度とは無関係に、X線上で椎体骨折を認めれば治療を開始している。

毎年の“骨折予防ワクチン”として
兪氏は、「骨粗鬆症治療の最大の目的は、大腿骨近位部骨折の予防。X線があれば、低コストで簡便に脊椎の骨折をチェックできる。かかりつけ患者のうち高リスク者は、半年ないし1年に1回大腿骨骨折リスクを見極めている」と語る。
同院では、2012年からの4年間で、2600枚以上の紹介状・診療情報提供書を作成している。そのうち、「ビスホスホスネート関連顎骨壊死に対するポジションペーパー」に基づき、歯科医に注意を促すための紹介状・情報提供書は150枚を超えている。
ゾレドロン酸について兪氏は、「薬価も抑えめであり、毎年の“骨折予防ワクチン”という感覚で打とうという患者もいるのではないか。特に消化器症状や嚥下に問題を抱えて内服が難しい患者、コンプライアンスの悪い患者にとって有力な選択肢になり得る」とみる。
ゾレンドロン酸の薬価は約4万円と一見高額な印象だが、従来の月1回投与型ビスホスホネートの年間の薬剤費(約3500円×12回)を超える額ではない。
大腿骨近位部骨折が起これば高齢者の生活は一変し、その質は著しく低下する。そうしたリスクに対するアンテナの感度を高めて、治療効果のある薬剤を選択することは患者を利するのみならず、介護などに要する社会的費用の軽減にもつながるはずだ。

【日経メディカル】



骨折予防に対しては有用であっても、BRONJの可能性は大幅に高まります。
by kura0412 | 2016-12-20 10:18 | 歯科 | Comments(0)

「口腔機能低下症」の診断基準

口・歯の衰えに診断基準 老年歯科学会

日本老年歯科医学会(理事長=桜井薫・東京歯科大学教授)は22日、口や歯の機能が衰えた「口腔(こうくう)機能低下症」の診断基準を発表した。この状態が進行すると低栄養や要介護の状態を招く恐れがあるとし、機能の回復や維持につなげたいという。

診断基準では、
①口の中の細菌数
②口の中の乾燥度合い
③かみ合わせる力
④舌や唇の運動機能
⑤舌が食べ物を押しつぶす圧力
⑥かむ機能
⑦のみ込む機能
――の計7項目を検査で調べ、うち3項目が基準以下ならば該当するとした。

近年、日本歯科医師会などは、口や歯の機能が落ちてきた状態を「オーラル・フレイル」と呼び、注意を呼びかけてきた。今回の診断基準は、オーラル・フレイルが進んだ状態を口腔機能低下症と位置づけた。これがさらに進行すると、食べ物をのみ込めなくなる摂食嚥下(えんげ)障害や咀嚼(そしゃく)障害を起こす可能性があるとした。
学会は、診断基準はこれまでの研究成果をもとにまとめたとし、新たな知見が出てくれば見直すという。

【朝日新聞】
by kura0412 | 2016-11-24 12:05 | 歯科 | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


by kura0412

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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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