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武田薬品が京大とiPS細胞で共同研究 企業からお金をもらうことは悪いことではありません!

産経新聞記事です。武田薬品が京大とiPS細胞で共同研究 武田は10年で200億円負担
10年で200億円負担と研究費の額がすごいぞという印象ですが、50人の雇用確保のほうが私にとってはとても重要な成果と感じています。ここでいい仕事をすれば、この50人は武田の研究者として今後雇用されていくでしょう。
だってiPSの日本での研究費、日本では額がすごそうにみえますが、アメリカに比べたらとても少ないことが言われています。(【ノーベル賞】受賞は本当に「国の支援のおかげ」なのか。資金難にあえぐiPS細胞研究の実態まとめ)それなのにノーベル賞!山中先生、まさに竹槍でB29を撃ち落とした偉業なんです。
そして一番の問題は額もそうですが使い道です。
それこそ国からもらえる研究費は制限が多く、人件費には使えない事がよくあります。でも山中先生は科研費に文句どころか感謝の言葉を伝え(「iPS細胞の基盤を支える研究」)、先生本人がマラソンで走って広報をおこない、寄付を中心とした基金で人件費を補っている状況です。(iPS細胞研究基金)ちなみに研究所での非正規雇用は89%で年間10億円の人件費と報告されています。人件費を補う研究費が無くなれば契約終了、つまり首です。

京都大でも若手研究者の就職問題は結構大変です。デフレ化にあった時期には、学位を持っていながら就職先がないことがよく取沙汰され、任期制などの将来の保証のないポスドク酷使、いわゆるブラック形態が取沙汰されていました。山中先生はよく会見でもその話を取り上げていただき、日本の問題として挙げていただいていましたが、国、マスコミはそう簡単には動いてくれません。(平成 26 年 12 月 生物科学学会連合 ポスドク問題検討委員会  今、次世代を担う若手研究者が窮地に陥っています。 ポスドク(任期付博士研究員)の雇用促進と研究者育成に 是非ご協力ください。)
今回、京都大学山中研は10年間の人件費混みの研究費の確保(1年間2億円)と雇用の確保(50人の研究員)を取り付けました。日本の製薬企業武田はiPS研究の本丸をとりこんだ事により、これからの創薬研究に弾みがつくと同時に、他者に対してアドバンテージを得る事でしょう。iPS研究に企業から研究費が渡され、企業側が薬の開発に役立つであろうiPSを優先的に、そしてそのknow-howに精通した京都大学研究グループ研究員を取り込めると言うまさにWin-Winの契約です。
そしてこのようなお金の確保から研究が進歩し患者が治せる技術が生まれてくるのです。研究者が企業からお金をいただく事は決して汚い事ではありません。ディオバン問題で叩かれた医師が企業と協力しておこなう臨床研究も本来は同じ構図なんです。
日本の研究者は学問は得意でも、全て国からの科研費頼みの研究室がほとんどで、このような企業間と連携が苦手な人が多く、実用化のステップなんかで成果が埋もれてしまう事が多いそうです。NHKで放送された3Dプリンター問題(日本で発明、アメリカで特許、製品)なんてまさにいい例です。ちなみに特許の維持も大変で、iPS特許の維持だけで年間1000万!かかるとの事で、当時の企業には特許をとることがギャンブルだったんでしょう。

最後にまとめです。
今年も日本の人口が減った事が報告されました。今後もさらに少子化になる日本、それこそ竹槍でB29を撃ち落とせる少数精鋭の人材を育て続けなければいけないのです。日本で生まれる新しい技術を日本で開発し、日本のために発展させるには、研究を支える人材を安定雇用をできる仕組みを作り、人材を育てつづける事が必要で、そのためには、巷では汚そうにみえるけど全然問題ない、お金が必要なんです。

【中村ゆきつぐブログ】



その実直な人柄が知られる山中先生ですので変な記事にはなりませんが、他の研究者ならば週刊誌ネタになってしまします。
もっと研究者が日本で育つ環境を今一度考える必要があるのかもしれません。
by kura0412 | 2015-04-20 17:50 | 医療全般 | Comments(0)

バイトのほうが高収入?これが医師の実態だ
「憧れの職業」の裏側はこんなにも不可思議

正規雇用でコツコツ働くより、フリーターのほうが稼げる。都心より田舎のほうがずっと給与が高い――。
普通では考えられないことが、当たり前の業界がある。医師の世界だ。日本に約30万人いる医師は、私たちにとって身近な存在であり、「憧れの職業」の一つでもある。その働き方の実態は、意外なほど知られていない。
「高給取り? とんでもない」。20代の大学病院勤務医は語気を強めた。「大学病院からもらう給与なんて、年100万円程度ですよ」。彼は、医学博士の取得のために大学院に通いながら働いているため、勤務日数や当直が同僚より少ない。ただ、それでも大学生の小遣い稼ぎと変わらないような“年収”には、耳を疑ってしまう。

半日のアルバイトで5万円を稼ぐ
大学病院で働く勤務医の給与は、思った以上に安い。40代の大学病院講師は「通常、大学からの給与は年収に換算して700万~800万円で頭打ち。教授になっても同1200万円程度」と明かす。別の大学病院の准教授は「大学からの給与なんて期待したことはない。今の年収は900万円台」と言う。
国立大学病院の場合、給与は他の一般の大学教員と同じ。私立の大学病院には差があり、関東圏では東海大学などが高く、意外にも慶應義塾大学など伝統あるブランド大学の給与が安いのだという。
では、そんな大学病院の医師が普通の職業より稼いでいないかといえば、それは違う。常勤で得られる収入を補う方法がある。答えは「アルバイト」だ。
医師免許を持ってさえいれば、かなりおいしいバイトにありつける。相場は半日(医師の世界では「1コマ」と言う)で5万円。産業医としての企業訪問、胃カメラなど各種検査、献血カーでの問診、夜間の当直と、内容は多岐にわたる。
この中で、当直は金額がグッとあがり、救急患者が来る病院だと1泊で10万円程度になることもある。最近では救急車対応したらプラス3000円、入院患者に対応したら5000円など、その時の働き方に応じてインセンティブ(成果報酬)を支払うケースも増えている。
大学病院の医局では、バイトのほとんどは医局長から割り振られる。ポストが上がったからといって年収が劇的に上がることはないので、准教授クラスでもバイトをするのは普通だ。年次順に割のいいバイトが割り振られ、医局員同士、時間がバッティングしないように調整し合う。週2コマ(1日分)のアルバイトをこなせば、月30万~40万円程度の収入が得られる。

一方、一般的に民間病院の給与は「大学病院よりも3倍近く高い」(医師派遣会社の幹部)。中には、本業に集中してもらうために、アルバイトを禁止している病院もある。
民間病院は、経歴や実績によって給与に幅がつくことが多い。一般的には都心の大病院だと給与は低め、地方の基幹・中堅病院だと給与は高めだ。「人手不足に困っている東北の病院では、就職すると馬を一頭くれると聞いた」(30代の勤務医)。地方の中堅病院には医師不足に直面し、特定の診療科を維持できるかどうかギリギリの体制で運営している病院もある。こうした病院に勤めると給与が良い一方、少ない人手で当直をやりくりしなければならないなど、激務となることが多い。
医師の中には、大学病院や民間病院に所属せず、”フリーター”としてバイトだけで稼ぐ者もいる。医局に属していなくても、医師バイトを紹介する民間仲介業者がたくさんいるのだ。
一昔前はフリーの麻酔科医がたくさんいた。数時間の手術1件あたり10万円程度と高額なバイト料、さらに、麻酔科医のスケジュールに合わせた手術日程を組まなければならないことが多く、現場の外科医には不評であったと言われる。

北から南まで全国を飛び回る
医師へのバイト紹介事業を展開するMRTの小川智也・最高執行責任者は「いまでも地方を中心に医師が足りず、医師を紹介して欲しいという病院の要望に応え切れていない」と話す。同社の運営サイトには常時6000に上る医師への求人がある。離島での1週間にわたる診療や北海道の緊急手術の要請など、その内容もさまざまだ。中にはバイトで北から南まで、文字どおり全国を飛び回っている医師もいる。
医師同士でバイトを紹介し合うことも多く、メールのやりとりでバイト先が決まることも珍しくない。紹介会社を通さない場合、時給などの条件は口約束で決まることが多く、「これまで契約書などを交わしたことなどない」(50代の埼玉の医師)。
病院にとっては、24時間365日の医療体制を整えるために非常勤の医師が必要という側面がある。ある意味、バイトは医師の相互扶助でもあるのだ。また大学病院の場合は、もともと外のバイトで高い報酬が得られるということを前提に医師の給与体系ができている側面がある。
常勤として医療の現場を支える医師がいる反面、非常勤として様々な医療機関を転々とする医師もいる。働き方から給与まで十人十色。それが医師の世界なのだ。

【東洋経済ON LINE】



最近のこのような点の歯科状況は分かりませんが、ここでも医科とは大きな相違があることは間違いません。
経済面でも育てる環境も厳しいというのが正直な現状ではなりでしょうか。
by kura0412 | 2015-03-16 13:12 | 医療全般 | Comments(0)

フィットネスクラブ、医師と連携し「予防医療」
高齢者需要を開拓

フィットネスクラブが医療機関と連携したサービスを相次ぎ始める。教育事業などを手掛けるポリゴンマジック(東京・港)は医療法人と共同で、医師による健康チェックが受けられるクラブの展開に乗り出す。高齢者の足腰を鍛えるプログラムを、医師のアドバイス付きで提供するサービスも始まる。フィットネスクラブは会員数が伸び悩んでおり、予防医療につながるサービスで高齢者などの需要を掘り起こす。

ポリゴンマジックは5月をめどに、医師が定期的に待機して利用者に健康アドバイスをするフィットネスクラブを東京都内に開業する。血液検査や3Dスキャナーを使って身体測定ができる設備を設け、運動と健康チェックを同じ施設内でできるようにする。
都内4カ所で診療所を運営する医療法人社団ナイズ(東京・渋谷)と共同で新会社「メディカルフィットネスラボラトリー(MFL)」を立ち上げて始める。年内にはナイズが運営する診療所の電子カルテと運動履歴を連携させ、より多角的に利用者の健康管理ができるようにする。利用料は月額3万5000円程度を見込む。3~4年で10カ所程度まで増やす。
フィットネスクラブ向けに運営コンサルティング事業を手掛けるパワーウェルネス・ジャパン(東京・新宿)は2月末にも、医師の指示に基づいて足腰の筋力を鍛える高齢者向けプログラムの販売を始める。3年間で20件のフィットネスクラブからの受注を目指す。

骨粗しょう症などにより歩行障害などがおこるロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予防のための3カ月コースだ。高齢者はけがのリスクが高いため、医師のアドバイスに基づいてプログラムを組む。
日本生産性本部(東京・渋谷)によると、2013年の国内フィットネスクラブ市場は前年比3%増の4240億円。リーマン・ショック後は伸び悩み傾向が続いている。一方で国民医療費が40兆円に迫る中、国は生活習慣病などを未然に防ぐ予防医療に力を入れている。各社はこうした機運を追い風に、新しいサービスで会員の獲得を目指す。
健康コーポレーション傘下のライザップ(東京・新宿)は、医療機関が入る建物にフィットネスクラブを開設する新ブランド「ライザップ メディカル」の1号店を北九州市に開いた。トレーニングの開始前と終了後の合計2回、人間ドックの受診を組み込んだプランを用意する。来年2月までに、10医療機関と提携して施設を開設する。
大手では、最大手のコナミスポーツ&ライフが認知機能の低下予防プログラムを始めた。
セントラルスポーツは昨年12月、千葉大学医学部付属病院と包括連携協定を結んだ。糖尿病などの患者に向けて、退院後の運動プログラムを共同開発していく。

【日経新聞】




ロコモコ予防については、医師のアドバイスに基づいてのプラグラムの作成がミソです。
良い悪いは一旦置いといて、こうゆう発想を戦略的に考えないと広がりは難しい時代にきたのかもしれません。
by kura0412 | 2015-02-25 15:12 | 医療全般 | Comments(0)

胃ろうの適応を今一度

胃ろうの「是非」、問わないで- 便利な医療器具、患者により良い選択を

「胃ろうの是非を問う。このような捉え方はしないでください」―。このほど京都市内で開かれた日本医学会の市民向け公開フォーラム「いのちを考える」。「高齢者のいのちを考える-胃ろう問題とは何か」をテーマに講演した東大大学院人文社会系研究科の会田薫子・特任准教授はこう述べ、「胃ろうを便利な医療器具の1つと捉え、患者にとってより良く使う方法を考えてほしい」と訴えた。【真田悠司】

講演の中で会田氏は、医師との十分な相談が必要とした上で、
▽頭やのど、食道などのがん
▽ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの神経難病
▽クローン病などの腸の病気
-などの場合には、生活の質(QOL)の改善のために、胃ろうは有効な選択肢になり得ると紹介した。

一方で、アルツハイマーの末期や老衰の終末期の患者には、胃ろうの造設は適切ではないと主張した。
会田氏は、「高齢である場合は、体も生き終わりの時に近づいている」とし、造設が死亡の原因となる可能性があると指摘。自ら食事ができない患者に対し、人工栄養の処置を行わないことは「餓死」を連想させるが、そうした末期の患者には、これはむしろ「緩和ケア」となり、穏やかな死につながるという。
だが、医療者にとって胃ろう造設が適切かどうかの判断が難しい事例もあるという。
脳卒中や事故で患者が頭部に重い損傷を負い、植物状態となった場合だ。この場合の胃ろうは、生存期間を延ばすためには有効だが、会田氏は「意思疎通が困難な状態で生き続けることを“うれしくない”と感じるか“悪くない”と考えるかは、患者本人やその家族の価値観や死生観の問題になる」と指摘した。
講演後の質疑応答では、緩和ケアの認定看護師から「経口摂取が困難な高齢者に、むやみに胃ろうを造ることに疑問を感じる。こうした患者は家族からも見放されていることもあり、このような状態で生きていて幸せか疑問に感じてしまう」との声が上がった。これに対し会田氏は、「本人がそのような人間関係を作ってきたことも事実。自身をすり減らしてしまうのではなく、その生き方を尊重し、プロの医療者としてのケアを心掛けては」と助言した。

【キャリアブレイン】



胃ろうを全て否定することも、また肯定することもなく、今一度、その適応について考えることは大切です。
そして、その前提には、口から食べさせる努力を怠らないことを歯科界から訴えなければなりません。
by kura0412 | 2015-02-17 09:23 | 医療全般 | Comments(0)

名医は名経営者にあらず 病院破綻の深淵
帝国データバンク・篠塚悟

高齢者が増える中、「病院が破綻する」と聞いて奇異な印象を持つ人も多いのではないだろうか。経営状態まで気にして診てもらう患者もいないだろう。しかし、ここ数年の推移を見ると年間30~40におよぶ医療機関(歯科医院含む)が倒産に至っているのが実情だ。総合病院からクリニック、歯科、さらには介護老人保健施設の運営も手がける医療法人緑生会(千葉県我孫子市)は2014年8月に東京地裁へ民事再生法の適用を申請、負債総額約63億7900万円の大型倒産となった。業容拡大を狙い総合病院を新設して、わずか1年半後の破綻。一体何が起きたのか。

■お産呼吸法の権威
我孫子市に隣接する印西市。北総線印西牧の原駅から歩いて20分のところに、緑生会の破綻の引き金となった「印西総合病院」がぽつんと建っている。繁華街から離れているため人影はまばら。周辺の道を行き交うのはほとんど車だけだ。
破綻後、同病院は消化器外科や脳神経の内科・外科、泌尿器科などを休止し、主に産婦人科と小児科、内科に絞って診療を継続している。「不便な場所で利用したことはなかったが、それでも緊急の時に駆け込める病院があるのは心強かった」。駅で会った60代の男性は、大幅な規模縮小について残念そうに話した。

緑生会は理事長の橋本明が1995年10月に茨城県藤代町(現在は取手市)で開業した「橋本産婦人科クリニック」を前身としている(同クリニックは2006年5月に閉鎖)。橋本は昭和大学医学部を卒業後、東京警察病院に勤務し産婦人科医長を務めた医師で、「気功式出産」のリーブ法を開発したことで知られる。お産の際の呼吸法といえば、緊張をほぐすラマーズ法が代表的だが、リーブ法は、リラックスだけにとどまらず、「医学的根拠に基づいた呼吸法」「エクササイズで痛みを和らげスムーズな出産へと促す呼吸法」と説明され、信奉者も多い。産婦人科医としての実績は高く評価され、当時、遠くからの来院も多かったようだ。
98年8月に緑生会に改組。01年にはJR「我孫子駅」から徒歩5分の場所に「あびこクリニック」を開設する。産婦人科、内科、小児科、歯科を設置した同クリニックが順調に推移したこともあり、2002年7月期(後に決算期変更)の年収入高(一般企業の年間売上高に相当)は約9億円弱と前の期に比べ倍増した。
勢いはさらに加速していく。04年10月には、茨城県茨城町に入所定員100名の介護老人保健施設「桜の郷祐寿苑」を開設。その後も、07年~11年にかけて歯科クリニック4施設のほかクリニック2施設、助産師専門学校、助産院を開設するなど短期間のうちに業容を急拡大させた。助産師の評判も良く、クリニックで受けたお産の数は年間1000件前後にもおよんだという。結果として、12年4月期の年収入高は約20億円に達した。
次々とクリニックを開設していたことからもうかがい知れるが、橋本は医師としての腕前や技術に傾注した職人肌だけの人物ではなかった。事業家としてのクリエイティブな側面も持ち合わせていたようで、当時を知る関係者は「いつしか総合病院の経営をしてみたいとの思いをもつようになっていった」と語る。12年11月に競合の総合病院が我孫子市に開設されたことも、橋本の事業家としての野心を刺激したのかもしれない。
地方の人口減少が叫ばれる中、印西市は千葉ニュータウンといわれる数少ない人口増加地区だ。市はインフラ整備の一環として、入院や手術を要する症例に対応できる、いわゆる「二次救急医療施設」となる250床規模の病院誘致に力を入れており、緑生会の思いと見事に合致した。市の後押しを背景に複数の金融機関によるシンジケートローンで約40億円の資金を調達。13年1月に印西総合病院の開設にこぎ着けた。


■医者が足りない
ただ、スタート時から過剰設備の懸念が一部で指摘されていた。同病院は第1期として81床、第2期として141床に増床(合計222床)する計画だったが、1期目の段階で既に増床の際のキャパシティーを見越した設備投資を行っていたからだ。
そして、設備以上に懸念されていたのが総合病院に見合う医師・看護師の陣容の確保だった。緑生会は関係者などに対し「(人繰りの)めどはついている」と説明していたようだが、実は千葉県の「東葛・北総」と呼ばれる当該・周辺エリアは病院の新設や建て替えが多く、医師や看護師からみて圧倒的な売り手市場。人材確保は難航したもようだ。
さらに印西市は人口が増加しているものの、思いの外、子育て世代が増えていなかったことも見込み違いだったようだ。開設当初、産婦人科、小児科、乳腺科、消化器科のみで、既存利用者が利用するケースが多く、新たな患者の利用が想定を下回ることになる。
その後、内科や整形外科、皮膚科などを増設したものの、曜日毎の担当医の掲示板はスキマだらけだったという。地域の二次救急を担う拠点としてスタートしたにもかかわらず、これでは継続性を伴う高度な医療を提供できるはずも無く、外来から入院への移行も寸断された。
経営破綻の直前の期となる2014年4月期の年収入高約24億円に対し約9億円の経常赤字を計上。債務超過に陥り、ついには支払いに支障をきたした。民事再生法申請時の負債は年収入高の2.6倍にまで膨れ上がっていた。

医療機関の倒産は、この10年間で368件発生しており、このうち収入不足などの、いわゆる本業不振が原因の倒産は約4割を占める。
他業界を含めた倒産全体で見た場合、本業不振が原因の倒産は8割以上に達するので、医療機関は顧客(患者)に見放されて倒産するケースが比較的少ない業態だとも言える。病気やけがは景気の影響で増減するわけではないので、当然のことかもしれない。

■管理者も不足していた
一方で、医療機関の倒産では「放漫経営」や「経営計画の失敗」といった内的な背景に起因する倒産が3割以上を占めており、他業界と比べて突出して高いのが特徴だ。今回の緑生会のケースには当てはまらないが、経営の甘さから乗っ取り屋グループに病院を食い物にされ、倒産に至ることも、実は珍しいことではない。外部環境より組織内部に落とし穴が潜んでいるところに、病院経営の深淵がある。
 「総合病院というよりはクリニックの個人経営者ということだったのかもしれませんね」。倒産後、橋本についてのこんな声が周辺から聞こえてくる。産婦人科医としての腕前と、組織を率いる経営者としての能力は別物なのだ。
これは病院に限らず一般企業においても同様なことが言えるのではないか。優秀な技術者や研究者、営業のプロなど現場で輝かしい結果を出してきた者が、管理・経営の立場に回った途端にぱっとしなくなるのはよくあることだ。「医師だけではなく、管理者も足らなかったのではないか」との指摘は、医療関係者だけではなくビジネスマン皆が受け止めるべき教訓を含んでる。=敬称略

【日経新聞】



名医と名経営者の両立を目指しているのですが、私は両方ともダメです。
by kura0412 | 2015-02-04 15:15 | 医療全般 | Comments(0)

カイコ使いMRSAに有効な抗生物質候補を発見

東京大の関水和久教授らのグループは、抗生物質が効きにくいメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に有効な新たな抗生物質候補を発見した、と発表した。
米化学専門誌に9日、論文が掲載される。

研究グループは、実験動物にカイコを使って、化学物質の薬効を調べる手法を開発。約1万5000株の土壌細菌が生産する化学物質の中から、既存の抗生物質が効かないMRSAに有効な物質を発見。「ライソシンE」と名付けた。カイコは、通常使うマウスに比べ、10分の1の費用で簡単に実験でき、効率的に薬効を調べることができるという。

【読売新聞】



これもノーベル賞級の発見ではないでしょうか。
インフルエンザワクチンもカイコを使って従来よりも安価に生産出来るニュースを見ました。カイコがキーワードになるかもしれません。
by kura0412 | 2014-12-09 15:41 | 医療全般 | Comments(0)

時代の潮流のスタイルか

フェイスブック、健康管理のコミュニティーやアプリ提供を検討 

10月3日、フェイスブックは、オンラインコミュニティーの立ち上げなどを通じた、健康管理サービスの分野への参入を検討。

米交流サイト(SNS)大手のフェイスブック(FB.O: 株価, 企業情報, レポート)は、オンライン上コミュニティーの立ち上げやアプリケーションの提供を通じ、健康管理サービスの分野に参入することを検討している。関係筋が明らかにした。
フェイスブックが検討しているのは、さまざまな病気に悩むユーザーをオンライン上でつなぐ「支援コミュニティー」の立ち上げと、生活習慣改善を促すアプリの提供。
関係筋によると、この数カ月で医療業界の専門家や起業家との会合を開いており、健康管理アプリの研究開発部門も立ち上げている。まだアイデアを集めている段階だという。
アプリ提供などを通じた健康管理サービスの分野には既に、米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)やグーグル(GOOGL.O: 株価, 企業情報, レポート)も参入している。

【ロイターHP】



このスタイルが時代の潮流でしょうか。
by kura0412 | 2014-10-03 17:00 | 医療全般 | Comments(0)

世界初iPS手術、目の難病に実施 理研と先端医療財団

理化学研究所と先端医療振興財団(神戸市)は12日、神戸市にある同財団先端医療センター病院で、iPS細胞を使った世界初の臨床研究として目の難病患者に手術を実施した。京都大学の山中伸弥教授が世界に先駆けてマウスの細胞からiPS細胞を作り出したのが2006年。いよいよ医療応用に向けた動きが本格化する。

手術をしたのは「加齢黄斑変性」と呼ぶ難病を持つ兵庫県に住む70代の女性。この病気は年齢とともに視力が低下し、症状が進むと失明することもある。
理研の高橋政代プロジェクトリーダーを中心とする臨床研究で、細胞を移植する手術は同病院の栗本康夫・眼科統括部長が主導した。今回は移植した細胞が体内でがん化しないかなどの安全性の検証を主な目的としているが、症状改善にも期待を寄せている。
iPS細胞は病気やケガで損なわれた臓器などの機能回復を目指す再生医療の「切り札」といわれる。国も日本発の先端技術の実用化と普及を積極的に後押ししている。iPS細胞を作製した山中教授は12年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。
今回の目の難病に続き、手足などが震えるパーキンソン病や、脊髄損傷などでもiPS細胞を治療に役立てようとする計画が進んでいる。



いよいよiPS細胞が臨床研究へと進みました。
by kura0412 | 2014-09-12 18:10 | 医療全般 | Comments(0)

デング熱

感染地域に行き、高熱が続いて鼻水や咳症状がなければ疑う
デング熱発症者の特徴は赤血球と血小板の減少
重症化しやすい妊婦に、日産婦も声明を発表

国立国際医療研究センター国際感染症センターの忽那賢志氏は9月11日、同センターで開催されたメディアセミナーで講演し、デング熱の病態について解説した。忽那氏は、「デング熱を発症すると、蚊に刺された後に高熱が5~7日間続く。感染が報告されている場所で蚊に刺されており、発熱が続く場合は経過を追う必要がある」と適切な対応を求めている。

デング熱とは、日本脳炎ウイルスと同じフラビウイルス科に属するデングウイルスにより生じる感染症のこと。ネッタイシマカやヒトスジシマカにより媒介される。病態は、非致死性で熱性疾患のデング熱と、重症型のデング出血熱やデングショック症候群の2つがある。
臨床症状は、蚊に刺された3~7日後に発症し、発熱、頭痛(目の裏が痛い)、関節痛、下痢などの症状が5~7日感続き、熱が下がる頃に皮疹が現れるのが特徴だ。「高熱に加え、頭痛、目の奥の痛み、ふしぶしの痛み、筋肉の痛みがあれば疑われる。逆に、咳、のど痛、鼻水などの症状がある場合はデング熱の可能性は低い」と忽那氏。
発症者の特徴としては、38~40℃の高熱が5~7日程度続く。発熱の3日目ごろから白血球数と血小板数が低下し、5日目ごろから発疹が生じる。
身体のだるさのピークは5~7日目ごろで、解熱後も1~2日間はそのだるさが続く。「皮疹は熱が下がってくるときに表れる。デング熱の皮疹は、全面が赤くなり、中に白い斑点がポツポツとある(white island in red sea)のが特徴だ。風疹のような発疹で終わる人もいる」と言う(忽那氏)。

セミナーで登壇し、国立国際医療研究センターでの経験症例を解説した同センターの篠原浩氏は、「15例ほどの症例を経験したが、これまでに命に関わるような重篤な合併症は見ていない。外来で診ている患者もいるが、高熱が続いて消耗するか倦怠感が強い、食事や飲水が十分にできないなどを理由に入院するケースが多い」と言う。特に、熱が下がり始める発熱から5~7日後に「全身倦怠感が強く表れ、重症化する可能性がある。経過を追っている際には注意すべき」と説明する。
病原診断は、発症初期の1~5日目は非構造蛋白抗原(NS1)の検出や遺伝子検査で、解熱する前後の4日以降は特異的IgM抗体の検出、発症から1週間以降の回復期であれば血清中IgG抗体の上昇を確認することで診断できる。特にNS1抗原は簡易キットが開発されており、早期診断に有用とされる。だが、「熱が下がり発疹が出る頃に検査を実施しても結果が出ないことがある。その場合はIgM抗体の検出が必要となるだろう」と忽那氏は話す。なお、同センターでは、NS1抗原、IgG抗体、IgM抗体を検出できる簡易キットを用いているという。
だが、現時点ではNS1抗原検査が行える医療機関が限られている。そのため患者には「病態が安定している、もしくはすでに解熱している患者は、保健所を介して東京都健康安全研究センターなどの専門機関で検査するように伝えている」と現在の対応状況を話す。そして、「無症状の方からの質問や不安の相談は、最寄りの保健所に電話をするよう啓発している」という。
「白血球、血小板の減少が特徴的だが、初診時は目立たないことがある。デング熱感染の可能性があれば、ある一時点での検査所見だけでなく、経過を追う必要があるだろう」と忽那氏は話している。

異なる型に感染すると重症化のリスクも
デング熱の重症化の要因については、デングウイルスは血清型で4つのウイルス型(DENV-1、DENV-2、DENV-3、DENV-4)に分類され、「血清型の異なるウイルスによる2度目の感染に起因すると言われている」と説明。同じ型の感染であれば再度感染しても発症することはないと考えられていることを解説した。
一方で、過去に感染したことのある患者が他の型のデングウイルスに感染した場合は、初回の感染で中和能を有さない交叉性抗体(感染増強抗体)が多量に産生され、2回目の感染時に大量の免疫複合体が血液中に形成される。その影響から、体内の炎症が強く現れデング出血熱を来すと考えられているという。出血徴候があるかの判断は、血圧計で5分間圧迫した後に紫斑が出現するかを確認するターニケット試験で確認できる。
また、デングウイルス感染者のうち、発症するのは10~50%。重症化するのはそのうちの数%程度だが、「妊婦や母体からの移行免疫の切れる6カ月以上の乳幼児、糖尿病の患者は重症化しやすい傾向がある」とも話していた。

日本産婦人科学会が妊婦に向けた声明を発表
同日、日本産科婦人科学会は、声明「デング熱感染を心配している妊婦のみなさまへのお知らせ」 を発表し、妊娠していない女性に比べ、妊娠女性が重症化しやすいことを啓発している。
声明には、デング熱ウイルス感染が認められている地域の妊娠女性に対し、ヤブ蚊(ヒトスジシマカ)に刺されないよう、長袖等を着るように注意することや、発症が疑われた場合は早めに医療機関を受診するようにと記されている。
日本では海外で感染し、帰国後発症する輸入症例が年間約200例報告されている。
過去60年以上国内での感染報告はなかったが、8月27日に渡航歴のない埼玉県在住の10代女性がデング熱を発症したと厚労省が発表。発症者が相次ぎ、9月11日時点では103例の発症者が報告されている。

【日経メディカル】



今までも輸入症例が年間200例もあったとは知りませんでした。
by kura0412 | 2014-09-12 17:12 | 医療全般 | Comments(0)

「健康管理ビジネス」

健康管理ビジネス拡大、政府支援で新事業続々

医療費抑制や生活習慣病予防への関心の高まりを背景に、企業や自治体向けの健康管理ビジネスが拡大しつつある。政府は成長戦略として、自立して元気に暮らせる「健康寿命」を延ばすことを支援しており、各社は今がチャンスと新事業に乗り出している。

医療費を削減したい厚生労働省は平成26年度から、企業の健康保険組合に対し、組合員の健康診断結果やレセプト(診療報酬明細書)の分析、効果的な保健指導で構成する「データヘルス計画」の策定を求めている。
健康診断や人間ドックの予約や精算代行を手掛けるベネフィットワン・ヘルスケア(東京都品川区)は、この計画の策定業務を請け負う事業を4月から始めた。
ベネフィットワン・ヘルスケアが健康診断の結果を分析し、管理栄養士や保健師が組合員にヒアリングし、生活習慣や服薬方法の改善を指南する。糖尿病など生活習慣病の原因となるメタボリック症候群や持病の悪化を防ぐ手助けをする。26年度に100団体と契約するのが目標で、27年度末までに10億円程度の売り上げを見込んでいる。
健康計測機器メーカーのタニタ(板橋区)は、通信機能付きの体組成計や歩数計を使った健康管理サービス「タニタ健康プログラム」を企業や自治体に売り込んでいる。管理栄養士が体重や体脂肪率の目標に沿って、健康的な食事や運動など生活習慣の改善をアドバイスする。
花王の子会社、ヘルスケア・コミッティー(文京区)は、健康増進に役立つ知識をネットで閲覧できるサービス「クピオ」を企業の健康保険組合に提供する。

【産経ニュース】



真打ちアップル、腕時計型で健康管理 ・サムスン・ソニーと対決

米アップルが計画する健康管理サービスの概要が5日、明らかになった。
10月にも腕時計型のウエアラブル端末を発売する見通しで、睡眠や血中の酸素濃度など生体情報を集める方針。米有力病院や米ナイキとも提携する。腕時計型は韓国サムスン電子やソニーなど参入が相次ぐ激戦区。「真打ち」アップルの登場で有望市場の勢力図はどう変わるのか。
アップルは今週開いている世界開発者会議(WWDC)で、スマートフォン(スマホ)やタブレット(多機能携帯端末)に搭載する基本ソフト(OS)を今秋に刷新すると表明。スマホで個人の健康状態を一元管理できる機能を盛り込むとしたが、サービスの内容は明らかにしなかった。

■月産500万台も
部品メーカーなどの情報によると、腕時計型端末の仕様はほぼ固まりつつあり、月300万~500万台規模で最終的な量産準備を進めている。詳細は不明だが、カロリー消費量や睡眠記録、血中の糖分や酸素濃度などのデータを集める健康管理端末となりそうだ。
曲面有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)のタッチパネルを採用し、軽量薄型の端末になる可能性が高い。スマホで受信したメッセージなども確認できるとみられる。アップルが部品メーカーに示唆している月産規模は、昨年の腕時計型端末の全市場を大きく上回る数量で新製品の出来への自信がうかがえる。
背景にはしっかりとした提携相手を確保したことがある。アップルは米メーヨー・クリニックやクリーブランド・クリニックなど有力病院との提携を明らかにした。集めたデータの分析や健康管理の対処法など具体的な準備を着々と進める。

スポーツ業界の著名企業で、ウエアラブル端末で実績のあるナイキとも組む。実はティム・クック最高経営責任者(CEO)はナイキの社外取締役を務める。昨年にはナイキから端末の開発者を複数引き抜き、利益相反が指摘されていた。
関係者によると、両社は将来のサービス融合について一致したもよう。ナイキはいずれ端末から撤退し、サービスに特化する可能性がある。一日の活動量などを計測するナイキの端末の昨年の出荷台数は推定40万台。アップルは一定の顧客を取り込みつつ、スポーツ関連産業への浸透を速められる。

IT(情報技術)大手の個人向け健康管理サービスはこれまで、自社の端末やサービスの囲い込みにこだわったものが多く、広がらなかった。日本企業ではオムロンが先行したが自社端末への囲い込みにこだわりサービス拡大の機会を逃した。
「使いやすいデザインで誰もが持つような携帯端末がなかった。医療関係者との連携も不足していた」。米病院メーヨーのジョン・ワルド・マーケティング医療ディレクターは普及が進まなかった原因をこう分析する。
デザイン性を重視するアップルなら、この条件を十分クリアする。さらに新OSでは他社の健康管理サービスで集めたデータもまとめて管理できる。「我々は様々な健康データの受け皿になる」。アップルのクレイグ・フェデリギ上級副社長はスマホで巨大ソフト市場を握る強みを強調する。
他社の健康管理アプリも連動できるようになれば、心拍数や血圧、睡眠サイクル、消費カロリーなど膨大なデータが集まる。個人情報に配慮しつつ、ビッグデータを分析すれば、保険や医療、予防サービス、広告など様々な分野で他企業と連携できる。

■死角は価格?
競合勢はどう迎え撃つか。サムスンは有機ELを使った見やすい端末を販売。加速度センサーなどによる歩行記録に心拍数を加え詳細な運動量を把握できる。ソニーモバイルコミュニケーションズは運動量や睡眠の深さに加え、本人の位置や天気、電話の利用まで日常生活を全て記録する。「将来の生活のヒントにしてほしい」と健康の枠を超えた生活支援を行う。
いずれも今年発売の新製品の先行メリットを生かす考えだが、スマホのシェアと豊富なアプリ展開力を考えると王者アップルに一日の長がある。
死角があるとしたら価格だ。他の製品は1万~2万円程度の価格が多いが、アップルの新製品は割高になるとみられる。それを高いと見るかどうかは機能とデザインのバランス次第だろう。
アップルは創業者スティーブ・ジョブズ氏が2年半前に世を去って以来、革新を失ったと指摘されてきた。今年は「年後半に新たなカテゴリーの製品を出す」と投資家に公約した年。投資家やファンの期待を裏切らない製品が飛び出すかどうかはまもなく分かる。

【日経新聞】



ビジネスを前面に出して取り組むことは躊躇しますが、社会の潮流に乗り遅れることはあってはなりません。
歯科界も臨産学官一体で取り組まなければ。
by kura0412 | 2014-06-06 09:31 | 医療全般 | Comments(0)