カテゴリ:コラム( 31 )

社会保障制度改革のスケジュールを改めてみて

資料の整理をしながら、改めて2014年から2019年度の社会保障制度改革のスケジュールをみると、W改定は医療機能の分化・連携と地域包括ケアシステムの構築の実現のための一つの目安として位置付けて、そこに向けて各施策を一体感ともって進めるとありました。
結局そこでの目標が、医科ではかかりつけ医であり、調剤の場合は健康づくり支援薬局の普及、確立でした。
では、歯科はどんな姿を求めていたのか?
結局のところ2025年に向けた将来像を導き出すことなく、施策を積み重ねもないまま、改定時の点数のみに注視するという従来型の考えから脱皮していなかったのではないか。そんな思いがしました。


by kura0412 | 2017-04-18 17:26 | コラム | Comments(0)

国試の摂食嚥下の問題を見て

今年の国家試験もかなり厳しい合格率でした。それに加えて、合格率を上げる為に卒業試験のハードルを高くした大学もあったようです。こうなると受験生本人は当然ながら、家族にもプレッシャーがかかります。
そんな国家試験問題の一部、摂食嚥下関連を見せてもらいました。
かなりの問題数と内容です。先生方、特に年配の先生方は一度目を通すと良いと思います。最近、この領域を勉強していたつもりでも難しく、中々解けません。
問題は摂食嚥下分野を加えることが、新たな歯科領域拡大との視点ならば良いのですが、これが単に合格率を下げる目的だとするならば課題が残ります。
今の学生、卒業生は大変です。







by kura0412 | 2017-03-31 17:14 | コラム | Comments(0)

若者の情報源は

ある大学生に言われました。「年配の方は新聞、テレビ得ていますが、若者はネットでリアルタイムでSNSで意見を交わしながら情報を得ています。」
確かに、昨今の従来のメディアは、偏見報道に加えて、報道しないという「報道の自由」を繰り出し、その信ぴょう性が非常に疑わしい状況になっています。
ある意味、年代層別の意見の相違は、こんな所から生まれているのかもしれません。


by kura0412 | 2017-03-28 14:59 | コラム | Comments(0)

「オーラルフレイル」日歯の重点課題終了

日歯広報に重点28課題の中間報告が載っており「オーラルフレイル」が終了となっていました。
間違いなのでは?
都道府県会長会議の質疑の中では「オーラルフレイルはエビデンスレベルが上がっておらず、課題がある。」との答弁がありました。
日歯の対応としては終了なのでしょうか??


by kura0412 | 2017-03-22 12:19 | コラム | Comments(0)

異例の連続だった日米首脳会談

5分、10分単位で日程を決める大統領が丸二日日程を費やし、食事を4度一緒に、大統領専用機にも一緒に乗り、そしてゴルフを27Hを共にする。それも大統領就任1ヵ月も経過していません。いろいろな思惑あってのことでしょうが、この事実だけでも凄くありませんが。特に北朝鮮ミサイル発射後の記者会見で「100%日本を支持する」あの一言は強烈でした。
この異例だらけの親密ぶりに心配することはあっても良いですが、賞賛あってもこれを批判するのはいかがなものでしょうか。しかし、一緒にプレーしたのがアニーエルスというのはスケールが違います。
by kura0412 | 2017-02-13 16:20 | コラム | Comments(0)

「キセキ」を観る

現在4人が現役の歯科医師でありながら音楽活動を続けるGreenをモデルにした映画「キセキ」を観てきました。
主人公は父が病院に勤務する医師であり、当初は医師を目指したのが歯科医師へ目標を変えたのが設定となっています。あれだけの大ヒット曲を連続に作りながら、何故、現役の歯科医師に拘った理由の一端が分かりました。(内容の設定が実際と同じならば)
正直、もう少し、歯科の特徴にもスポットライトが当たってくれば良かったのにと感じたのが正直なところですが面白かったです。是非、今後も両立して、良い曲を提供してもらいたいものです。
by kura0412 | 2017-02-06 11:47 | コラム | Comments(0)

歯科界も恵方巻ブームを見習い戦略を

昔は節分に恵方巻を食べる習慣はありませんでした。流行りだしたのはここ10年ぐらいでしょうか。そのルーツを探ると、諸説いろいろありますが、全国に広めたのはセブンイレブンだったようですが、正確には分かりません。
いずれにせよ、節分という歴史ある行事に、上手く組わせて一代行事に仕立てあげたことは間違いなく、見事な戦略であり、巧みな販売網を使っての成功例です。
そして、今の世の中は筋が良い、また、納得できるストーリーがあれば、一躍広がることを示した例です。しかも、戦略的に考えれるネタはいくらでもあるように感じているのですが。
by kura0412 | 2017-02-03 15:46 | コラム | Comments(0)

チャンスを逃すな

チャンスを逃すな

(ニッポン一億総活躍プランの中に)
「幸せになるためには食べてなんぼ」これは日本歯科医師会雑誌に掲載されていた、フレイルを推奨する辻哲夫東京大学特任教授(元厚労事務次官)の対談での一言です。行政の実務家の頂点の経験がある方のこの発言は、歯科界に属する一人として心強く感じると共に、これからの日本の社会全体の変革に新たな歯科医療の展開の必要性を示唆してくれました。そして世界会議2015でのプレゼンテーションを経て、日歯は「オーラルフレイルを予防して、健康寿命を目指しましょう!」との新たな国民運動展開を打ち出しました。
その後大きな動きもなく、私の頭の中から「フレイル」忘れかかろうとした時、政府の資料の中でこの「フレイル」が目に入りました。それは6月2日に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」です。GDP600億円、希望出生率1.8、介護離職ゼロという新たな三つの矢を目標としたこのプランは、単に現在の経済政策という位置づけだけでなく、加速化する少子高齢化の克服を目指す安倍政権の大きな中心的政策です。
その中には具体的な施策として、「高齢者のフレイル段階での進行防止(フレイル対策)のため、地域における介護予防の取り組みを推進するとともに、専門職による栄養、口腔、服薬などの支援を2016年度から実施する。」「後期高齢者医療における保健事業の在り方を検討し、事業の効果検証を行った上で、ガイドラインを作成し、2018年度からフレイル対策の全国展開を図る。」との記載があります。柏プロジェクトのように既に具体的な施策のモデル事業が始まっています。

(戦略的な施策)
フレイルを再び意識するようになった矢先、辻氏と一緒にこのフレイルの旗振り役であり、医師である飯島勝矢氏の講演を聞く機会がありました。
まず驚いたのが、このフレイルは非常に戦略的な施策であることでした。本来の「Frailty」の日本語訳「虚弱」では広まらないと考え、代わって日本老年医学会の認を得て「フレイル」というネーミングは生まれました。その厳密な定義は確立されてはいなくても、世界に先駆けて高齢化となる日本だからこそ可能とした、日本発の「フレイル」です。
また、フレイル予防の栄養(食・口腔機能)、身体活動(運動、社会活動など)、社会参加(就労、余暇活動、ボランティア)三つの柱に一つに歯科が係わることが明確に組み込まれていました。そして健常、プレフレイル、フレイル、要介護の四つのフェーズによるアプローチを栄養(食)から考えると、新たに取り組む歯科領域の各ターゲットが明らかになりました。これからの時代に即した歯科医療の再構築の展望です。こんな夢膨らむプランを歯科界外の方から示唆された経験はありません。

(各施策に横串を刺して一つとして)
その一方、現在の歯科診療には、従来のう蝕、歯周病の治療に加えて、口腔内全般の機能的回復を目指すことが加えられ、「口腔機能低下症」などの病名も考えらえるようになっています。また、医療介護の世界でも広まってきた口腔ケアは、歯科医療全体を口腔健康管理として位置づけ新たな定義と概念を定める動きも出てきました。そして摂食嚥下障害への対応は歯科領域を広げ、フレイルとの係りを更に強いものにする分野にしてくれます。
然るに、これを一つ一つの施策として考えるのではなく、横串を刺して総合的に進める。要は保健事業に留まらず、基金、診療報酬、介護保険なども含めた具体的な施策として、その世界の専門家集団である歯科界が提示できるかに、フレイル、オーラルフレイルの成功はかかっています。
冒頭の対談で辻氏は「歯の治療ということで止まらない幅の広い学問に歯科がまず動いてくださらないと我々は不幸だと思います。」と歯科界にアクションを求め背中を押しています。絶好のチャンスを逃してはなりません。



*デンタルタイムズ21・9月5日号に投稿したコラムです。
by kura0412 | 2016-09-17 12:19 | コラム | Comments(0)

厚労省からの郵便物

厚労省から分厚い封筒が先ほど届きました。
基本的に厚労省からの郵便物は好きではありませんが、中には「確認じゃ!2つの給付金。」と題するポスター1枚とかなりの数にパンフが入っていました。年配の方も来院しますし、社会保障という括りということで送られてきたのでしょうが、問題は年金給付を受ける人を説明しているのですが、私が読んでもよく分かりません。これを給付対象者の方が読んでどう感じるか。
正直、ポスターを張ることも、パンフを待合室に置くことも躊躇します。役所仕事、もったいない。
by kura0412 | 2016-08-30 17:01 | コラム | Comments(0)

週刊ポストが騒がれない理由

週刊ポストに3週に渡って歯科問題について特集記事が載っています。
最近、話題を提供するセンテンススプリングではありませんし、参議院選挙、東京都知事選挙でのネタの方が注目度がありますので、社会問題化までには至っていないようです。
内容は、耳鼻科医師のコメント、介護必要なインプラントの対応など興味深い部分もありますし、その一方、反論したい記述もあります。問題は、女性ヌード写真満載の中での問題提起です。本が売れない、特に週刊誌の発行部数が激減な理由は、内容よりもこのあたりなのかもしれません。
by kura0412 | 2016-07-21 16:21 | コラム | Comments(0)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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ミラー片手に歯科医師の本音

『口腔健康管理とかかりつけ歯科医』

今回の改定を医療全体的にみると三つの注目すべき特徴がありました。一つは伸び続けていた調剤には厳しい結果となったこと。7対1の入院基本料の要件の厳格化。そして改定の中で「かかりつけ」という概念が明確に組みこまれまれました。
「かかりつけ」に関しては医師、薬剤師に加え歯科でも導入されていますが、「かかりつけ歯科医」はあくまでも「保険用語に一つ」というイメージがあります。しかしながら医科、薬科ではこの「かかりつけ」を軸に医療体制の新しいイメージを描きつつ、今後の政策を積み重ねる意気込みを感じます。そこにあるのは、地域包括ケアの推進がベースにあっての考えです。例えば、今回の改定では紹介状のない大病院の初診・再診料自己負担は大幅なアップとなりました。また、調剤の方ではかかりつけ薬剤師指導料算定をきっかけに、患者とのコミニュケーションを密に図ろうとする試みを目指します。
一方、医療政策として改定と対をなす基金は、歯科医療の環境整備にも益々重要な意味を持ちます。ただ、今回改定の中でも可能性の秘めた項目としていくつか点数化は見られましたが、基金が改定とリンクすることなく、独立しての事業になっている印象は拭えません。限られた予算の中でのやり繰りです。W改定に向けての改定と基金との相乗効果を目指す為の戦略と、それに沿った事業の立案が必要となってきます。
包括ケアを視野に入れての「かかりつけ歯科医」でポイントとなるのが口腔ケアです。その有用性は医科からも視線が注がれています。然るに、口腔ケアという言葉が、ブラッシングのみの狭義に捉えられている現状があり、本来の口腔ケアの意味する嚥下機能も含めた口腔全体を管理する視点の広がりが不足しています。その観点からみると、今回日本歯科医学会が「口腔健康管理」と称した新たな口腔ケアの概念の提唱は機知を得た提案です。摂食機能療法などを加えた従来の歯科治療を「口腔機能管理」、歯石除去、PTCなど歯科衛生士の実施するエリアを「口腔衛生管理」、そして一般の方が実施する口腔清拭、食事介助などを「口腔ケア(狭義)」として、この三点を総じて「口腔健康管理」としました。
広義の口腔ケアとして定義する考えは、真の意味での「かかりつけ歯科医」が目指す所です。既にW改定に向けての作業が進む中で、この概念を一日も早く歯科界内部で意見の確認をしながら、国民への認知を広めなければなりません。
日医はかかりつけ医機能研修制度を創設し、独自の「かかりつけ医」というものを推し進めようしています。そしてその講習の中に「かかりつけ医の摂食嚥下障害」のメニューも組み込まれています。また、地域包括ケアに向けた「かかりつけ連携手帳」の作成に着手し、そのスピードは目を見張るものがあります。『かかりつけ歯科医』、『口腔健康管理』、『摂食嚥下障害』のキーワードは、地域包括ケアの中で育ちそうな芽であることは間違いありません。残す課題は、地域包括ケアを主導する日医、地区医師会との更なる連携の強化と事業実現に向けてのスピードを加速させることです。




『食べる=生きる』

地方消滅で日本の少子化高齢化に対して大きな警笛を鳴らした日本創成会議が「高齢者の終末医療を考える」と称したシンポジュウムを先日開催しました。その議論を聞くに、地方消滅と終末医療?そんな一見結びつかない二つが、これからの日本の大きな課題となっています。それと共に、改めて人の死という死生観を医療分野の一角に位置する歯科医師として、見つめ直す時期が今あるものと感じます。
高齢化になって、いわゆる寝たきり老人に対していろいろな考え方が示され、特に胃瘻の是非については大きな意見が分かれるところです。欧米においては日本で常習化している高齢者、寝たきり老人への適応が少ないとのこと。この点に関しては中医協でも前回の改定では、嚥下検査の有無によって評価を変えるという対応がなされ、また今回の改定での議論では、その経過の調査結果も示されています。しかしその一方、この問題が話題になって、胃瘻によって日常生活が暮らせるレベルになる患者さんまで拒否するような実例があり、医療現場その対応に苦慮する場面が多々見られる話も聞きます。
この問題は、医療、介護費増大から語られることが多かったのですが、タブー視されていた死に対する考え方が社会問題の遡上に挙がっていることは、大きな時代の変化として捉えられます。そして、食べることは従来から歯科界も提唱するように、単に延命だけが目的ではありません。生きていることの喜びを感じる、人間としての尊厳に係わる重要な日常生活の一つなのです。
医療関係者以外でも「食べる=生きる」を唱える人がいます。「食べることは、呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれているもの。」とは、料理研究家・辰巳芳子氏が唱えている私の好きな一文です。そして欧米での判断基準となる「食べる」ことの有無が延命治療の是非判断の基準となる考え方は、経済問題を抜きにしてもその専門家集団である歯科界の属するものが改めて真摯に議論し、一つの考え方を社会に示す責務があると考えます。
然るに、だかからといって歯科界が社会の先頭に立って、自らが死生観の変更を訴える必要はありません。これは社会全体で既にうごめく潮流であり、歯科界はあくまでもこの分野に特化した専門家として食べることの重要性、必要性を改めて世に唱え、それを臨床の場で実践を積み重ねれば良いのです。果たしてこれをも医科が歯科から奪い取り、領域拡大を目指すのでしょうか。
この死生観の議論の推移を見守ると共に、食べることへの支援を更に強める為に、摂食嚥下への歯科領域からの積極的なアプローチが必要となってきています。何故ならば、咀嚼と嚥下は対となって多くの結果を導き出すことが立証され、食べることを特化した専門家としての医療人としては、現状のままでは取り組みが不十分だからです。歯科医療は新たなる視点をもって社会に貢献する時代の到来です。あとはそれを導き、フォローする具体的な政策を積みかさねることです。歯科医療は真の意味での生きる喜びを支援する世界を導きます。



『飲み込みは大丈夫ですか』

基金における事業が一つのきっかけとなって、在宅診療、医療連携が新たな展開に進み始めています。それぞれの医療環境の実情を踏まえて、地域独自の取り組むこの基金を利しての新たな事業は、診療報酬と対になるこれからの歯科医療全体へ大きく波及する政策です。そしてこの基金は、来年度において今年度予算規模に介護関係が上乗せされる計画となっており、医療介護の垣根を越えた地域包括ケアシステム構築としての発想が必要となっています。
歯科における在宅診療の中心は、従来の診療所における診療の延長としての義歯調整から始まり、口腔ケアの対応へと進んでいます。口腔ケアの効果は、既に誤嚥性肺炎予防という観点から医科の関係者は元より介護関係者にも認知されています。それに加えてここきてスポットライトが浴びているのが、今回の基金でもいくつかの地域で事業が計画される摂食嚥下の分野です。
しかしながら、介護保険の認定審査項目にも「えん下」という項目がありながら、実際に摂食嚥下の対応は、一部の大学病院、リハビリテーション、耳鼻科があって積極に取り組んでいる病院以外、殆ど対応出来ていないのが介護、医療の世界の現状です。その理由は簡単です。採算が合わないからです。特に歯科においては無報酬に等しい状態です。
 嚥下の対応は、適応が少ない耳鼻科領域の手術以外その改善方法の中心は訓練、姿勢の改善、食形態変更のアドバイスなどで薬の処方もありません。検査も歯科では保険算定が認められていない内視鏡・造影検査と問診を中心としたスクーリングテストです。近年、摂食機能療法が歯科でも算定可能となりましたが、それは鼻腔栄養、胃瘻増設患者に限定されており、重度になる前の本来対応が必要な患者さんには算定出来ません。
そしてもう一つこの分野を歯科が推し進めるハードルとなるのが、隣接する医科の反応です。現在、摂食嚥下リハビリテーションは歯科医師を中心としたアプローチと耳鼻科、あるいはリハビリテーション科の医師を中心としたアプローチの二つがあります。本来ならば他の疾患でもあるように医科が歯科は口腔内のみと突っぱねるところですが、儲からない中で耳鼻科医の成り手が減少し忙しく手が回りません。それと共に、「摂食・嚥下リハビリテーション学会」の「・」がなくなり「摂食嚥下リハビリテーション学会」に名称を変えたように、嚥下と摂食、咀嚼は一連の動作であり、咀嚼のプロである歯科医師を係わりから排除することは出来ません。咀嚼して嚥下することによって食べることが出来るのです。
もし、嚥下を歯科の領域と社会から認知されれば、歯科診療所が「食べる」ことの社会ステーションと成り得ます。口から食べることへの支援が生きる為、生活を支える源であることが歯科診療所から発信が可能と成ります。したがって報酬的評価は低くても、嚥下に問題ある人が歯科診療所に相談することへの広がり目指し、その実現に向かっての政策を積み重ねる必要があります。先ずは先生方が診療所で「飲み込みは大丈夫ですか」の一言を問える環境作りがその第一歩です。




『この道しかなかった中で』

この原稿を書いている今、衆議院選挙の結果は分かっていません。しかし事前の各マスコミみれば自民党圧勝予測です。選挙は投票箱が閉められるまで何が起こるか分かりませんが、少なくても安倍退陣はなく、任期2年を残しての安倍首相の解散の決断は見事成功となりそうです。
メディアは大義ない解散と騒ぎましたが、今回の安倍首相の解散目的は明確です。日本の経済再生を目指し、自らが提唱したアベノミクスの敢行の為の長期政権への道を切り開くことです。無論、長期政権となってもアベノミクス成功の確定はありません。しかし野党からは、アベノミクスに代わって日本経済再生を可能とする具体的な対案は示されませんでした。マニフェストに踊らされて政権交代を選択したことを悔やむ多くの有権者は、その提示なしで現在の野党にもう投票することは出来ません。また第三極への期待感も、離れたりよりを戻したりの腰の落ち着きのなさを感じ、一時のブームに終わりそうです。となると自民党のキャッチフレーズ「この道しかない」、安倍政権に託すしか今回の選挙では有権者に選択肢がなかったことになります。では長期政権となるこれからの政治情勢を踏まえて、歯科界はどう安倍政権と向き合わなければいけないのでしょうか。
今回の総選挙でのマスコミの世論調査では、有権者は社会保障に対しては経済再生と並び非常に関心をもっていましたが、その政策論戦は殆ど成されませんでした。特に自民党が示した政策は、医療に関してはないも等しいような扱いです。唯一あったのが、既にスタートしている社会保障改革のプログラム法案のスケジュールに則って進めるということです。但しこのプログラム法案の対となす消費税増税が延期となったわけですので、そのスケジュールの変更は必要になってきました。恐らく16年度改定に対しては、これを理由に財務省から厳しい対応を迫られるのは必至です。
この現実の意味するものは、現行の医療制度、水準を是とする考え方がベースにあります。消費税増税、経済再生となって税収が増えたとしても、けっして医療の大幅な拡充が成されるわけではありません。それどころか、もし経済再生と成らなければ医療費はそぎ落とされる可能性もあります。これからは少子高齢化、財政再建を踏まえて、いかにレベルを落とすことなく現行の医療を保つことへの模索が始まります。しかしながら理不尽な政策に対して、責任ある医療人として対応することは当然であり、大きな改善が必要な歯科と、既に一定の医療経営環境を維持している医科とでは立ち位置が異なります。先ずはこの点への内外の理解を求めることがスタートとなります。
選挙終わるのを待って各種医療政策への対応が加速的に進みます。幸いにして政治の世界では現在の歯科医療の現状は理解されつつあり、一つ一つの政策毎の対応スタンスが求められています。果たしてこの道しかなかった中で、歯科界はどう歩みを進めるべきなのでしょうか。歯科界の政策対応能力と政治力の真価が問われています。




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