特定健診・保健指導の見直しの方向性固まる

厚生労働省の「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」(座長:多田羅浩三・日本公衆衛生協会会長)は、1月20日、2018年度から6年間の特定健診・保健指導の運用の見直しについて議論のとりまとめを行い、報告書を公表した。現行の腹囲基準を維持するなど大枠は変えないものの、いくつか変更点も挙がっている。
まず基本的な健診項目では、空腹時血糖またはヘモグロビンA1cの測定を原則としつつ、空腹時以外はヘモグロビンA1cのみを測定することとした。ただしやむを得ずこの測定を行わない場合は、食直後を除き、その時の血糖値で検査することを容認するという。

質問票には歯科の項目も
また、詳細な健診項目に腎機能を表す血清クレアチニン検査(eGFR)を追加することも打ち出した。血圧または血糖検査の値が、保健指導の対象者と判定される人のうち医師が必要と認める場合を対象とする。心電図検査の対象者の選定基準も変更され、血圧が受診勧奨と判定される値以上の人および、問診などで不整脈が疑われる人のうち、医師が必要と認める場合とするという。

質問票に、生活習慣の改善に関する歯科口腔保健の項目を追加することも書き込まれた。
具体的には、「食事をかんで食べる時の状態はどれにあてはまりますか」「朝昼夕の3食以外に間食や甘い飲み物を摂取していますか」という質問で、いずれも3者択一で回答する。

特定保健指導では、ICT(情報通信技術)を活用した遠隔での初回面接を、導入しやすくするための措置も盛り込まれている。2017年度から実施計画の国への事前届け出を廃止するのに加え、翌2018年度からは特定健診・保健指導の実施状況に関する報告の中に遠隔面接を位置づけ、データの蓄積などを進めるとしている。
そのほか、2017年度実施分から、全保険者の特定健診・保健指導の実施率を厚生労働省が公表することも書き込まれた。目標とする特定健診の実施率としては、市町村国保が60%以上、協会けんぽが65%、単一健保が90%以上、などが示されている。特定保健指導の実施率については、市町村国保60%以上、協会けんぽ35%以上、単一健保55%以上などの数字が挙がっている。
報告書に盛り込まれた運用方法の詳細などは、検討会の下に設けられた実務者によるワーキンググループが検討を行う。併せて厚労省は、実施に向けて、関係する法令などの改正や関係者への周知・説明を行っていく。

【ヒューマンキャピタルONLINE】
by kura0412 | 2017-02-08 14:03 | 歯科医療政策 | Comments(0)

医療ビッグデータの「政策提言2016」を安倍首相へ
医療ビッグデータ・コンソーシアムが取りまとめ

医療ビッグデータ・コンソーシアムは2017年2月6日、東京都内で記者発表会を開催し、「医療ビッグデータ・コンソーシアム 政策提言 2016」を発表した。医療ビッグデータの構築と利活用に向けた課題や解決策を提言したもので、先週、安倍首相へ提出済み。総務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省にも提出するという。

同コンソーシアムは医療ビッグデータの構築と利活用、それを通じた価値創出などを目指す産官学連携組織。製薬企業やIT企業など18社が会員に名を連ねる。今回の提言は2015年12月に発表した「医療ビッグデータ・コンソーシアム 政策提言 2015」に続くもので、2016年に開催した33回の会議を経て取りまとめた。
「医療ビッグデータの整備といっても、本当に実現するのは大変なこと。『絵に描いた餅』にしてはならない。実際に使える形でのデータの整備や対応する人材の育成など、これまで持ち越されてきた課題を総括する提言とした」(医療ビッグデータ・コンソーシアム 代表世話人で京都大学大学院医学研究科 附属ゲノム医学センター センター長・教授の松田文彦氏)。「医療ビッグデータの活用では、データの継続性が問われる。20年や30年というライフサイクルで継続できる医療情報の基盤づくりが重要だ」(同代表世話人でディジタルプラネット 代表の中村重郎氏)。

今回の提言はこれらの課題を意識し、医療ビッグデータを(1)つくる、(2)つなげる、(3)ひらく、の3本柱で構成した。
(1)では、データの共有・活用を前提とした医療情報システムの整備を訴え、クラウドやIoT、AI(人工知能)などICTの進化を踏まえた「次世代病院医療情報システム(NHIS:Next Generation Hospital Information Systems)」を提案した。NHISはデータの柔軟な連携可能性、新しい医療機器・デバイスに対応できる拡張性などを特徴とし、医療業務の品質向上や効率化、災害時の医療情報保全などの効果が期待できるという。
(2)は、NDB(National Database)をはじめとする医療ビッグデータの民間での活用促進を提言したもの。NDBのオンサイトセンターの支援強化や、医療ビッグデータの民間活用に向けたルールづくり、インフラ整備、人材育成などの必要性を訴えている。
(3)は、個人情報保護のあり方に関するもの。改正個人情報保護法の全面施行による医療分野の規制強化への懸念を示すとともに、医療分野は個人情報保護においても“特別”との前提に立つ制度設計を提言した。医療情報の匿名加工・提供を担う「代理機関」についても、その組織形態やデータの2次利用目的にできる限り制限を設けないことを求めている。

【日経デジタルヘルス】
by kura0412 | 2017-02-08 10:02 | 医療政策全般 | Comments(0)

介福士の医療的ケア、研修などの実態調査へ-厚労省

社会保障審議会福祉部会の福祉人材確保専門委員会(委員長=田中滋・慶大名誉教授)は7日、介護福祉士が担う医療的ケアについて議論した。委員からは医療的ケアの範囲を拙速に拡大することに反対する意見が続出。現在行われている医療的ケアについて詳細に実態把握することが先決とする意見も出た。委員会終了後、厚生労働省の担当者は、研修を受けたくても受けられない人の数なども含め、介護福祉士が取り組む医療的ケアの実態把握に乗り出す方針を示した。

現在、一定の研修を受けた介護福祉士には、たんの吸引と経管栄養の実施が認められている。
一方、昨年12月に厚労省の「医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」が取りまとめた「中間的な議論の整理」では、看護師や薬剤師、介護人材が取り組める業務範囲の拡大を推進する方針などが示された。
これを踏まえ厚労省は、同委員会に、介護福祉士が取り組む医療的ケアの範囲の拡大を重要な検討事項とする方向性を改めて提示した。しかし、ほとんどの委員は、医療的ケアの研修を受けたくても受けられない人が多いことや、小規模事業所の関係者の中には、介護福祉士が医療的ケアをすること自体に否定的な人も少なくないなどの理由から、拙速な医療的ケアの範囲拡大に反対。範囲拡大を検討する前に、医療的ケアの実態を詳細に把握すべきとの意見も相次いだ。
委員会終了後、厚労省の担当者は記者団に対し、たんの吸引や経管栄養の実施状況に加え、医療的ケアを実施するための研修の状況も含め、実態把握に乗り出す方針を示した。

【キャリアブレイン】



口腔ケアはどうなるのでしょうか。
by kura0412 | 2017-02-08 09:54 | 介護 | Comments(0)

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言