日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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2013年 11月 16日 ( 1 )

改定のムードは混とんと

首相、社会保障の効率化指示 経済財政諮問会議

安倍晋三首相は15日の経済財政諮問会議で、医療費など社会保障の効率化を進めるように指示した。「来年度予算が新たな国民負担につながることは厳に抑制しなければならない」と述べた。
諮問会議は12月前半に来年度予算編成の基本方針をまとめる。
15日はテーマ別の歳出見直しの第1弾として、社会保障の効率化を議論した。医療・介護などの費用は国の予算の4割を占めるまでに膨らみ、来年度は30兆円突破が確実だ。首相は「自然増を含む社会保障歳出の合理化・効率化に最大限取り組む必要がある」と述べた。

焦点は診療報酬改定の行方。
田村憲久厚生労働相は「診療報酬で誘導しながら病院の機能分化を進めたい」と、医療充実のために増額が必要との立場を示した。一方、麻生太郎財務相は増額改定は患者の自己負担も増えるとけん制。伊藤元重東大教授ら民間議員は診療報酬の本体部分の抑制を主張。薬価だけ下げて本体を増やすのは「不適切」との声が多く出た。
首相も「薬価を下げて本体の増額に充て医療の適正化に使いたいというが、どう使うのか」と疑問を提示。厚労相は「必要な要求の出し方をしっかりとやりたい」と応じざるを得なかった。会議は医療費抑制に向けて後発医薬品の利用促進でも一致した。

【日経新聞】



診療報酬本体「上げ不要」 財制審案、医療費の抑制求める

2014年度予算編成の財務省側の指針となる財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の報告書の骨格が15日わかった。
診療報酬の改定がある医療費が予算編成の「最大の焦点」と指摘。病院経営が改善するなか、医師の技術料にあたる診療報酬本体部分を引き上げることは「経済政策として整合性を欠く」と踏み込んだ。年1兆円程度の社会保障費の自然増の35%を占める医療費の大胆な抑制を求めている。

2年に1度改定する診療報酬は、治療に使う薬や医療材料の値段である「薬価」と、医師の技術料である「本体部分」に分かれる。これまでは薬価を市場の実勢価格にあわせて引き下げ、浮いたお金で本体部分の引き上げにつなげるという改定を繰り返してきた。
報告書は、薬価で浮いたお金を本体部分に回すという考え方に否定的な見解を表明。薬価と本体部分を切り離して考えるべきだとした。
背景には病院経営の改善が進んでいることがある。
厚生労働省の調査によると、12年度の診療所の黒字額は平均1786万円で前年度を7%上回った。民間病院でも3%黒字が増えた。財務省には「診療報酬改定はいわば『公共料金』の見直しであり、その引き上げは医療機関などの収入を増やし、企業や家計の所得を減らす」(麻生太郎財務相)との認識がある。
後発医薬品の利用促進も要望。欧米では数量ベースで6割を超えるシェアを占めるが、日本では約4割にとどまる。

首相の諮問機関である経済財政諮問会議は14年度予算について、社会保障費などの政策経費を概算要求段階の75兆円から、72兆円に抑えることを求めている。それでも13年度予算(70.4兆円)に比べれば多く、高齢化による医療や介護などの経費の自然増(14年度予算要求で9900億円)をどう抑えていくかが課題になっている。
政府の中期財政計画は国の一般会計ベースで、政策経費を税収などでまかない切れない部分(基礎的財政収支の赤字)を14年度に、13年度比で4兆円縮めるとした。一方、国際公約としている20年度の国・地方での黒字化を実現するため、報告書は4兆円を超える収支改善をはかる必要性を強調することも検討する。

報告書では、医療費以外でも、予算の抑制を進めるように求めている。地方財政を支える地方交付税ではリーマン・ショック後の景気対策として上乗せしている別枠加算(13年度は約1兆円)の「速やかな解消」を要請。少子化のペースに比べて遅れている教員数の抑制についても「政策効果を厳しく問う必要がある」とした。
もっとも、政府内には景気回復による税収増を当て込み、歳出削減に抵抗する動きもある。年末にかけて本格化する予算編成作業は、安倍晋三政権の財政再建への本気度をみる試金石になる。

【日経新聞】



どうも私の昨日のブログは希望的観測でしかなかったようです。
しかし経営改善となっていない歯科はどう考えれば良いのでしょうか。
いよいよ改定に向かっての攻防が大きな局面を迎えましたさてどうする日医、そして日歯、日歯連盟は?
by kura0412 | 2013-11-16 12:22 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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