日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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その改定課程が闇の中で

診療報酬上げへ3000億円 厚労相、10年度予算で概算要求

長妻昭厚生労働相ら政務三役は、2010年度の診療報酬改定分として3000億円程度を来年度予算で概算要求する方針を固めた。約4%の引き上げに相当する計算で、実現すれば10年ぶりのプラス改定になる。長妻厚労相は医師不足などで医療体制が揺らいでいる救急や産科、外科などを抱える大病院に手厚く配分する考えだ。
診療報酬は国が医療行為ごとに決める医療費の単価。手術や投薬、検査などの行為ごとに点数で決めている。全国の医療機関に同じ点数が適用され、患者の自己負担分を除いて医療保険から病院や薬局に支払う。2年に1度見直しており、10年度は改定期にあたる。民主党はマニフェスト(政権公約)に「(入院患者を扱う)医療機関の診療報酬を増額する」と明記している。

【日経新聞 10月11日】




これに薬科差額分がどうなるのか?それに加えて、中医協の位置づけが未だにはっきりとしていません。
まず補正予算削減を終え、恐らく、厚労省の抱えている課題で、まず年金問題、後期高齢者医療制度改正を中期的な問題として構想をスタートさせると共に、いよいよ来年度改定について短い時間の中で、政治主導で一気に進む可能性が強くなってきました。
果たして、歯科界はどこに、誰を頼って、どんな動きをすれば良いのでしょうか?
by kura0412 | 2009-10-12 09:38 | 歯科医療政策 | Comments(1)
Commented by 累卵 at 2009-10-12 15:24 x
新聞記事には続きがあり、開業医の診療報酬引き上げに、国民の理解が得られるでしょうか?

 診療報酬全体の改定率は02年度から4回連続でマイナス改定が続いている。医師の技術料にあたる本体部分は08年度に8年ぶりに引き上げたが、医療現場から「収入減で病院の経営が揺らぎ、十分な医療を提供できなくなっている」などとして引き上げを求める声が強まっている。長妻厚労相らは今回の概算要求で自公政権時代の医療政策の転換を明確に打ち出す考えだ。
 厚労省は15日に概算要求を取りまとめ、診療報酬改定分として3000億円程度を盛り込む方向だ。ただ診療報酬を引き上げると患者の窓口負担や健康保険の保険料の上昇に跳ね返るため、国民に理解を得られるかが課題になる。厚労省の要求通り予算が認められるかも不透明だ。
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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