日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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「政」と「官」の見直し

鳩山内閣が16日夜の閣僚懇談会で申し合わせた「政・官の在り方」の全文は次の通り。

「政」と「官」の関係を見直し、政治主導を確立することで、真の民主主義を実現する必要がある。
もとより、「政」、「官」ともに、よって立つ基本は、「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」、「政治倫理綱領」、「国家公務員倫理規程」において示されているとおり、公益の実現に全力をあげることである。こうした基本的考え方に立って、「政」と「官」の適正な役割分担と協力関係を目指し、以下のとおり、当面、内閣が取り組むべき方針をとりまとめたものである。
各府省における具体的な対応は、この方針を踏まえ各大臣の判断と指示のもとに行うものとする。

1 基本認識

〈1〉「政」は、行政が公正かつ中立的に行われるよう国民を代表する立法権者として監視責任を果たすとともに、議院内閣制の下で、国務大臣、副大臣、大臣政務官等(以下「大臣等」という)として政府の中に入り、責任をもって行政の政策の立案・調整・決定を担うとともに、「官」を指揮監督する。「官」は、国民全体の奉仕者として政治的中立性を重んじながら、専門性を踏まえて、法令に基づき、主に政策の実施、個別の行政執行にあたる。

〈2〉政策の立案・調整・決定は、「政」が責任をもって行い、「官」は、職務遂行上把握した国民のニーズを踏まえ、「政」に対し、政策の基礎データや情報の提供、複数の選択肢の提示等、政策の立案・調整・決定を補佐する。

〈3〉「政」と「官」は、役割分担の関係。それぞれの役割分担に基づき一体として国家国民のために職務を遂行する。

〈4〉「政」と「官」は、それぞれは担っている役割を尊重し、信頼を基本とする関係の構築に常に努める必要がある。

2 対応方針

政府の政策決定における内閣主導を徹底する観点に立ち、以下の措置をとるものとする。その際、副大臣、大臣政務官等は、「政」と「官」の関係について、大臣の指示に基づき、「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」に定める役割を適時適切に果たす。

〈1〉国家公務員制度改革基本法第5条第3項の規程に基づき、「官」が「政」と接触した場合における記録の作成、保存その他の管理及びその情報の適切な公開について、別に定めるところにより実施する。

〈2〉法律案の作成等、政策立案の過程において、大臣等以外の「政」から「官」への具体的な要請、働きかけがあった場合は、大臣等へ報告する。「官」から大臣等以外の「政」への働きかけは原則として行わないものとするが、大臣等の指揮監督下にあって、その示した方針に沿って行う場合は、この限りではない。

〈3〉「官」は、大臣等に報告すべき情報を秘匿したり偏った情報提供を行うことのないよう、報告責任を全うし、国家公務員法の精神に則り、国民全体の奉仕者として、「基本認識」で明らかにした「官」の役割を誠実に果たすものとする。

〈4〉府省の見解を表明する記者会見は、大臣等の「政」が行い、事務次官等の定例記者会見は行わない。ただし、専門性その他の状況に応じ、大臣等が適切と判断した場合は、「官」が行うことがある。

〈5〉各府省幹部は、政・官関係の不適切な問題が生じないよう、部下を指導監督する。また、必要に応じて、大臣等と解決に向けた協議を行う。一府省の問題といえども問題の性質によっては、内閣として対応する。

3 遵守事項

〈1〉大臣等は、「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」に定める「1(1)服務の根本基準」、「1(8)秘密を守る義務」、「1(10)公務員との関係」、「2(1)適切な職務分担」等の遵守を徹底する。

〈2〉「官」は、「国家公務員倫理規程」を遵守する。また、政治家との懇談等は、節度を持って対応する。

附則

上記2〈1〉により別に定めることとされている事項が定められるまでの間は、以下の措置をとるものとする。

〈1〉「官」は、国会議員又はその秘書から、個別の行政執行(不利益処分、補助金交付決定、許認可、契約等)に関する要請、働きかけであって、政府の方針と著しく異なる等のため、施策の推進における公正中立性が確保されないおそれがあり、対応が極めて困難なものについては、大臣等に報告するものとする。報告を受けた大臣等は、要請、働きかけを行った国会議員に対し、内容の確認を行うとともに、政・官の関係について適正を確保するなど、自らの責任で、適切に対処する。

〈2〉「官」は、上記〈1〉により大臣等に報告するものについては、日時・経過、内容等、当該案件の処理経過を記録し、大臣等の確認を得た上で保存する。この場合及び上記2〈2〉で記録を保存する場合、記録の正確性を十分確保することとし、詳細な発言内容を保存する場合には、改めて本人の確認を求める。

【asahi.com】




所属官庁のレクチャーなしの大臣の就任会見では、早くも色々な注目発言が目白押しです。
その中で、長妻厚労大臣は「後期高齢者医療制度廃止」は、歯科界にもいきなり大きな課題を投げかました。
そして、各大臣共通認識は、上記の「政」と「官」の関係の見直しがあります。対応を根本的に考えなければいけないようです。
by kura0412 | 2009-09-17 09:27 | 歯科医療政策 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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