日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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2200億円削減一応の決着、しかし・・・

社会保障費の伸び、抑制額は実質200億円に 埋蔵金などで穴埋め

政府・与党は16日、2009年度の社会保障費の伸びを2200億円抑制する方針について対応策を固めた。年金特別会計の基金を1400億円取り崩すとともに、一般財源化する道路特定財源からも600億円分を捻出(ねんしゅつ)。実質的な社会保障費の抑制額は、後発医薬品の利用促進による200億円にとどまる。たばこ増税の断念などで迷走した社会保障費の抑制問題は、「埋蔵金」をひねり出す付け焼き刃の決着となる。

政府は来年度予算の概算要求基準で定めた社会保障費の抑制方針を守るため、たばこ税の引き上げ分を充当して抑制額を減らす方法を一時検討した。同基準には「新たな安定財源」を確保すれば、抑制枠を見直せる規定があるためだ。しかし、総選挙を控えて増税に慎重な与党が反対し、たばこ税に替わる財源が焦点となっていた。

【日経新聞 】



基金廃止、1400億円圧縮 社会保障費抑制

政府は16日、社会保障費の伸び2200億円抑制について、健康保険組合を財政支援する基金から約1400億円を財源に回し、抑制幅を圧縮する検討に入った。一般財源化する道路特定財源から約600億円を財源に回すことを決めており、圧縮幅は2千億円となる。抑制は薬の後発品使用促進による約200億円にとどまり、09年度予算での2200億円の抑制は事実上決着する。

政府が検討しているのは、財政難の健保支援などに使っている基金「特別保健福祉事業資金」1.5兆円を廃止し、その中の約1400億円を一般会計に回す案だ。
基金は、もともとは年金特別会計の資金。1.5兆円のうち、1400億円は基金の積み増し分として、一般会計から投入されたもので、いずれ一般会計に戻す予定だった。2200億円の積み上げを迫られた厚労省は基金を廃止し、1400億円を一般会計に戻すことで、圧縮財源に充ててもらう方針だ。残り1兆3600億円は年金特会に戻す。
ただ、道路財源も健保支援資金も計上できるのは1年限り。社会保障費の伸びを継続的に抑えるという「骨太の方針06」の理念に反するもので、「数字のつじつま合わせ」という面が強い。
特別保健福祉事業は90年度から始まり、財源は、1.5兆円の運用収入を充てている。今年度は予算ベースで192億円。高齢者医療への拠出金増加で負担が重くなった健保組合や共済組合を財政面から支えるのが目的だ。廃止された場合、健保財政がさらに悪化する恐れがあり、厚労省は激変緩和措置も取る方針だ。

【朝日新聞】



結局、09年度予算案での2200億円削減はこのような数字の貼り付けで終わりました。
いずれも恒久的な対応ではなく、また、来年も同じような形であちらこちらから工面する算段をするのでしょうか?
by kura0412 | 2008-12-17 08:13 | 歯科 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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