日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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負担増はトータル的な視点での議論で

総選挙の結果によってその動きは大きく変化しますが、消費税増税が現実のテーマとして浮かび上がってきました。

ただ、国民の意識は今までのように絶対反対という意識ではなく、必要なサービスが受けられるならば、ある程度はやむなしのムードも一部にはあります。
問題はその中味です。
果たして、歯科においても漫然として点数アップを求めるだけで良いのか?
あるいは、同じ負担増を求めるならば、大胆な医療制度改革も提示しなければいけないのか?
この負担増の問題は色々部分をトータル的に転じる必要があるようです。
by kura0412 | 2008-11-04 16:01 | 歯科 | Comments(2)
Commented by 累卵 at 2008-11-05 11:30 x
 社会保障国民会議が最終報告書を取りまとめました。公的年金、医療・介護と少子化対策の充実・強化のため、2015年には消費税に換算して少なくとも3~4%、団塊世代が75歳以上の「後期高齢者」になる2025年には6%分の増税が必要になるという負担増が強調された内容だと思います。
 まず、21世紀に相応しい本来あるべき給付・サービスの姿を示すことが必要と考えます。中でも、医療・介護については、増税により国民の受ける医療や介護サービスは現在のお粗末な状態からどう変わるのか、増税に見合う改革の具体案が全く見えません。これでは国民の理解も納得も得られないと思います。
 報告書では、医師不足の救急医療や急性期医療を中心とした人的・物的資源の体制充実、入院日数の短縮化と在宅医療・介護の大幅な充実などにより、「利用者・患者のQOLの向上を目差す」としていますが、増税の前に効率化と重点化を組み合わせた国民のための抜本的な医療制度改革を行うべきと考えます。
Commented by 累卵 at 2008-11-05 11:32 x
 とりわけ、診療所開業医に厚い診療報酬体系を大胆に改革して、国民が真に必要とする大病院などに十分な医療費を配分することで、国民の救急医療などに対する不安を払拭することが必要と考えます。なお、国民会議のメンバーに医療界からは開業医の団体である日医会長だけが入っていますが、救急医療や入院などが専門とはいえない団体よりも、病院代表は絶対必要だと思います。
 効率化と重点化が不十分なまま、景気悪化の中で消費税の上げ幅や時期を論じても、国民の理解は得られないと思います。
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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