後期高齢者医療制度の議論の現状

(社保審)
後期高齢者にふさわしい医療体系として
①高齢者に評価とマネジメント
②在宅重視の医療
③終末期医療
④介護保険との連携

(国保中央会)
①登録された後期高齢者の人数に応じた定額払いを導入する
②後期高齢者におけるかかりつけ医の報酬は出来高払いと①の定額払いを併用

(日医)
①75歳以上を対象に、保障原理で運営する
②財源は段階的に公費(国庫)割合を医療費の9割に引き上げる
-現状の財源は公費50%、高齢者からの保険料10%、若年層からの支援金40%で給付費を賄い、他の医療費の1割が自己負担。
③保険料は応能負担、一部負担は一律とする
④地域ごとの特例診療報酬の設定は避けるべき
⑤急性期と慢性期の急性増悪は出来高払い-終末期には出来高と包括の併用
⑥「後期高齢者=在宅医療」から脱却する
⑦病床数を維持し在宅、居住環境の整備を進める
⑧終末期医療は多様な選択肢を提供する

08年度は制度創設の第1ステージと捉え、診療報酬、介護報酬の同時改定となる12年度を目安にして完全に移行することが望ましいとの意見


(自民党)
一定部分を定額払いとした上で従来の出来高払いを併用する方式が軸になるという見方が強まる(2・9)

75歳以上は医療保険と介護保険の両制度を統合を求める意見も
⇒医療と介護の連続性を制度上でどう確保するかが課題か(2・16)


(日歯)「後期高齢者医療制度に対する基本的な考え方1)本制度への歯科医潦の役割と使命
  ①健康寿命の延伸
   -健康寿命を平均寿命まで
   -8020達成で一人でも多くの元気な高齢者を(噛むことは健康の源)
  ②有病者・要介護者の生活を守る
   -口腔管理と食の維持で生活の質を守り向上させる
  ③看取り歯科医潦の確立(ターミナルデンティストリー)
   -「昨日食べたものが美味しかった」と言って逝かれるために

2)本制度における歯科医潦の課題
  ①口腔機能の維持・回復のための診療行為の評価
  ②高齢者の歯科受診率の向上
   -75歳節目健診「後期高齢者口腔診断」
  ③歯科訪問診療の拡充
  ④診療報酬体系の基本的な在り方
   1・新たな制度が現行制度との連続性を欠いてはならない
   2・歯科医潦は細かな技術の積み重ねであり、基本的に出来高払いを堅持する
   3・訪問歯科診療推進のために、かかりつけ歯科医機能を支える「地域歯科医療センター」、並びに関連する医療、介護等との連携複合体としての地域連携センターを確立し、これを評価する。
   4・現制度の利点(フリーアクセス等)を守り、それらを阻害しかねない制度(人頭割り等)には反対する。
by kura0412 | 2007-03-08 16:07 | 歯科

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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