怖くて手が出せないー介護予防の利用低迷ー

4月に改正された介護保険制度の目玉であった「介護予防」の利用率が要介護認定者の10%以下にとどまっているとの報道です。
その中ではその原因を自治体、体制整備遅れ、採算不透明などがあげていますが、私は二つの理由があると考えています。
まず一つが、介護者の重篤化が進んで、介護を必要とするエネルギーが要介護度の高い人をケアするのが一杯、一杯で介護予防まで手がまわらない現状。そしてもう一つが儲からない、また、介護事業参入者の厚労省への不信です。
特に、後段については医療保険で改定の度に体験した嫌な思いがありますので先生方もお分かりだと思います。導入時に高点数を付け、普及したらバッサリ原点するアレです。私の知っている介護関係者も同じことを嘆いていました。(しかし歯科に関してはその最初の美味しい餌もなくなっている現状ですが)
となると、本来ならば今回導入された口腔ケアなどは、歯科は手が足りている状況なのですから、積極的にやらなければいけないところでしょうが、先の読めないようにした厚労省の手法は怖くて手が出せない?どうなんでしょうか?
by kura0412 | 2006-08-19 15:44 | 歯科

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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