ひび割れた関係の再構築が土台

今回の改定で行政は二つの大きな過ちを犯しました。
一つは行政マンとしては最低守らなければいけない、事務的な手続きのミス。そして、今一つが過去、行政と医療を供給する側の代表であった日歯との今まで培っていた関係を全く無視し、かつその関係に大きなひびを入れたことです。
前者は5回にも及ぶ度重なる通知の修正の連発。これは一般の行政では考えられません。正直、処分対象になってもいい行政側から見ての失態です。
そして後者は、過去、日歯が行政と共に限りある財源の中でも、本当に一歩ずつ進めてきた流れを、一気に遮断するだけでなく、この結果その信頼関係を全くに近いほどなくしてしまいました。
向こうから見れれば、一連の事件で一端途切れた関係と考えれかもしれないが、冗談ではありません。日歯と行政の関係は、日歯の会長、行政職が辞める程度で破綻するようなレベルの関係ではありません。それぞれのエリアの先輩達が、長い年月をかけて築いてくれた確固としたものがあったはずです。
今回の改定の後始末、またこれから始まる混合診療に対しての対応を進めるには、このひび割れた両者の関係をどう再構築するか、そこが最初のスタートで土台となるものです。
by kura0412 | 2006-06-17 09:25 | 歯科

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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