マスクが手に入らない理由一つかも

中国「マスク外交」波紋 欧州、歓迎の一方で警戒感

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な欧州で、中国の政府や企業によるマスク提供などの支援が波紋を広げている。支援を歓迎するチェコやイタリア当局が、中国との間で抱える外交問題への姿勢を緩和し始めた。一方で発生源などを巡る中国の論調を警戒する声もある。中国の「マスク外交」は欧州との関係を揺るがす新たな火種になりかねない。

3月上旬、チェコのバビシュ首相はプラハの中国大使に激怒し、北京に大使の交代を要求した。その数週間後には、首相とハマーチェク内相は中国大使館と同国大使を称賛していた。
態度が豹変(ひょうへん)したのは、中国が先週末、チェコ当局による新型コロナの感染抑制を支援するため、110万枚のマスクと人工呼吸器を空輸したことと無関係ではない。ハマーチェク内相はツイッターで「支援してくれた中国に感謝する」と投稿した。
報道によると中国大使はチェコの政治家が台湾を訪問した場合、中国で活動するチェコ企業を罰すると脅迫していた。逼迫していた物資の提供のおかげで、チェコ当局はこの脅しの問題を少なくとも脇に置いたようだ。
こうした事例は欧州全体に広がる。中国内で感染率が低下し、パンデミック(世界的な大流行)の新しい震源地として欧州が台頭するにつれ、中国政府や華為技術(ファーウェイ)のような大企業でさえ、援助に乗り出している。
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は先週、イタリアのコンテ首相に、広域経済圏構想「一帯一路」とともに「健康のシルクロード」を作りたいと語ったと伝えられる。イタリアのディマイオ外相は中国を念頭に「この困難な時期に私たちの近くにいた人たちを覚えている」と述べた。

だが、このソフトパワーが外交上の利益につながるという兆候は、反発を呼ぶ兆しに取って代わられようとしている。
独調査機関メルカトル中国研究所のアナリスト、ルクレツィア・ポゲッティ氏は中国の「マスク外交」について、短期的には「ソフトパワーの勝利」を獲得できる可能性があると考える一方、「行き過ぎた外部宣伝は、すでに起こっているように逆効果になる可能性がある」とも指摘する。
米軍が感染症を中国に持ち込んだのかもしれないと主張した中国外務省の趙立堅副報道局長らの「陰謀論」に対しては、一部の欧州当局者の間で警戒感も広がっている。
スウェーデンのフルトクビスト国防相は中国とロシアのメディアが危機への対応を傷つけるための偽情報キャンペーンに従事していると警告した。欧州連合(EU)の主席外交官であるボレル外交安全保障上級代表は「事実を踏まえて、われわれは中傷者から欧州を守る必要がある」と指摘した。

真偽にかかわらず、今では中国の当局者や企業が欧州の危機を利用しているという認識が広がっている。
先週、ファーウェイがオランダにマスク80万枚を寄付したと報じられた。6月にアムステルダムで予定される次世代通信規格「5G」の電波割り当ての競争入札が動機なのかと疑う声もある。オランダ当局は、スパイ行為の懸念を理由にファーウェイが5Gのインフラを開発することを禁止した米国や他の欧州諸国と協力するかどうかをまだ決めていない。

(日経新聞)


なかなか手に入らない理由の一つかもしれません。まんざら中国が欧米に持ち込んだだという考えもあるのかもしれません。
by kura0412 | 2020-03-27 11:41 | 政治

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