参議選比例区、自民党内でも激戦模様

自民、参院選へ業界票固め
首相、各団体と連日の懇談会

夏の参院選に向けて、自民党が各種団体や組織への働きかけを強めている。安倍晋三首相は国会日程の合間をぬって、自民党の各種団体との懇談会に連日参加。統一地方選や参院選への協力を要請している。参院選比例代表の公認候補は30人と2013年、16年参院選をすでに上回る。新たに組織内候補を擁立する団体もあり、比例票の上積みをめざす。

首相は26日、都内のホテルで開いた自民党と教育関係団体などとの懇談会に出席した。首相は国会で19年度予算案の審議が大詰めを迎えるなか18、20、22各日に同様の会合に参加。18日は医療や介護関係、20日は金融、中小企業団体、22日に農業関連団体と日替わりで支援団体を集め、約100人が参加した日もあった。
首相は会合ごとにその団体の関心事に沿ったあいさつをしながら、参院選への協力を求めている。26日の会合では千葉県野田市立小4年の女児が死亡した事件に触れて「大変痛ましい事件だ」などとして虐待対策に取り組む決意を示した。政府が取り組む幼児教育無償化についても説明した。
団体との会合は3月末まで計6回開く。二階俊博幹事長、甘利明選挙対策委員長ら幹部も出席する。党幹部は「首相もすべての会合に出席する予定で、異例の対応だ」と話す。
業界団体などとの窓口になる党組織運動本部も参院選に向けた活動を積極化している。自民党を支援する業界団体の全国本部などを通じて、団体の地方組織に選挙協力を求める通知を昨秋から送っている。改選定数1の「1人区」では党幹部が直接、地方組織に足を運んでいる。
自民党が19年の参院選に擁立する比例代表の候補は30人となり、16年の25人、13年の29人を上回った。19年から比例代表に新設する拘束名簿式の「特定枠」を導入する影響もあり、比例候補はさらに増える可能性がある。

自民党が団体への働きかけを強めるのは組織の結束力に不安が残るからだ。16年参院選の組織内候補の得票数をみると、団体のうち最多の全国郵便局長会は52万票、次に多い建設は29万票と13年より得票数を伸ばした一方、全国農政連や日本医師連盟、日本看護連盟など13年より減らした団体も目立つ。組織への加入率や会員の高齢化を懸念する声もある。
比例代表全体の票の底上げにつなげようと、新たな業界団体の組織内候補を積極的に擁立する。酒販の業界団体、全国小売酒販政治連盟はこれまで小売り業界の団体でまとまって行動していたが、初めて組織内候補を擁立する。業界内で人手不足感が強まる医療・介護の分野では新人が多く立候補し、団体のウイングを広げている。

(日経新聞)



今回の参議院比例区選挙は従来より増して自民党内でも激戦の様子です。
by kura0412 | 2019-02-28 09:35 | 政治

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