「マイナンバーカード、全病院で保険証に 21年3月から 」

マイナンバーカード、全病院で保険証に 21年3月から

政府は2021年3月から原則すべての病院でマイナンバーカードを健康保険証として使えるようにする。カードは制度開始から3年たっても普及率は1割にとどまる。マイナンバーカードで健康保険証を代用できるようになれば、カードを取得する人が増えると期待する。カードの普及を通じて北欧諸国などに比べて遅れるデジタル社会づくりを加速する。

マイナンバーカードがあれば、現在では政府が運営するサイト「マイナポータル」を通じて認可保育所の利用申請などの行政手続きがネットでできる。納税手続きをネットでする際の本人確認にも利用できる。マイナンバーカードを使ってコンビニエンスストアで住民票の写しや印鑑登録証明書などが取得できる自治体もある。
18年12月時点でマイナンバーカードの交付実績は1564万枚と人口の12%程度。菅義偉官房長官が近く関係閣僚に普及に向けた対策を指示する。政府が今国会に提出する健康保険法改正案にマイナンバーカードを保険証として利用可能にする規定を盛り込む。関係省庁で作業部会を設ける。
政府はマイナンバーカードの個人認証機能を納税手続きなど行政分野に限らず、民間サービスにも広げるよう目指す。13年に世界最高水準のIT国家を目指すと閣議決定し、様々な手続きがネット上で完結するデジタル社会づくりを進めてきた。

マイナンバーカードの普及はデジタル社会づくりの中核と位置付ける。
「社会コストが減り、個人や企業の手間も省ける。生産性が向上し、経済成長する」(ニッセイ基礎研究所の清水仁志研究員)
まずマイナンバーカードの裏面に搭載されたICチップを医療機関の窓口の読み取り機にかざす。診療報酬に関する事務を担う社会保険診療報酬支払基金から健康保険証の情報が病院に自動送信される。
窓口で職員が情報を書き取る手間はなくなる。読み取り機のない診療所や病院には導入資金や改修費用を補助する。
健康保険組合の判断で健康保険証をマイナンバーカードに切り替えれば、保険証の発行コストはなくなる。政府はカード利用の協力を健保組合や病院に呼びかける。
電子化された健康保険証の情報と患者のレセプト(診療報酬明細書)の情報はひも付けることが可能だ。医者は患者の同意があれば過去の処方歴を簡単に把握できるようになる。
マイナンバーカードのICチップは外部から読み取られる恐れがなく、他人によるなりすましはできない。病院窓口の読み取り機にはカードの顔写真から認証できる仕組みも採り入れる。有効期限が切れた健康保険証の利用を防止する。

(日経新聞)



予想はされていた動きですがいよいよ実施のスケジュールが示されました。診療所への波及はいつ頃になるのでしょうか。
by kura0412 | 2019-02-14 08:54 | 医療政策全般

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