一年経過し、改めて

中越大震災発生から一年経ちました。まだ一年です。正直長く感じます。
今週あたりから、テレビ、ラジオ、新聞で地震特集をしていますが、世評を風化させない為にガンガンやってほしいという気持ちと、そっと静かにしてくれという気持ちが交互し複雑な心境です。
ハード面では、雪降る前にということで、道路、建物の修繕が急ピッチに進み、現在、私の診療所前も道路の補修工事が始まっています。周囲を眺めると、よく一年でここまで復旧が出来たと感じます。
問題は住民の気持ちです。今だ、張り詰める気持ちと、疲れた心身とが、これも複雑に入り混じっています。それが一番如実に表れているのが子供達の様子です。
全体的には地震を経て、小千谷の子供たちは逞しくなりました。自分の周辺、また、自分自身が災害から生き抜い実際を経験したからです。しかし、ここにきて、家庭の問題、特に、仮設住宅などの居住の問題を理由に悩む子供が出てきているとの報告があります。自分のプライベートの空間、時間が保てない。また、将来に対する不安が原因との推測です。
がむしゃらに進んだ一年を経過し、子供たちだけではなく、あらゆる所で、いろいろな地震後の問題、課題が噴出しているようです。しかし、いくら疲れているからとはいえ、この地を逃げることは出来ません。事実は事実としてしっかりと受け止め、一年経過し、改めて前向きに真の復興に進む気持ちを持つことにします。
by kura0412 | 2005-10-22 12:32 | 中越

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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