日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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『「オーラルチェック」で医科と歯科が連携』

話題の会員制高級人間ドックってどんなところ?
東京駅から徒歩3分、歯科とも連携したプレミアム人間ドックの気になる中身

全国のビジネスパーソンが行き交う東京駅から徒歩3分。新幹線のプラットフォームを見下ろす高層ビル内に、エグゼクティブのための医療サービス「SBIメディック」の提携クリニックがある。同サービスは、がん・心臓・脳の3つの主要分野の専門ドックをカバーするほか、歯科ドックも常設し、手厚い健康管理支援サービスを会員に提供している。他の高級会員制人間ドックと比べた強みは何か、実際に訪れて話を聞いてみた。

東京のど真ん中に、プライバシーが保たれた上質の空間
SBIメディックは、2009年に始まったエグゼクティブ向けの会員制健康管理支援サービス。手掛けているのは、ネット証券やネット銀行などの金融事業で知られるSBIグループ傘下のSBIウェルネスバンクだ。サービス開始当初は、スタンダードな総合人間ドックと、脳心臓血管ドック、アンチエイジング系ドックの3つを別々の日に受診可能なシステムだったが、2016年7月にコース内容を一新。お薦めの検査を集約した1泊2日のプレミアムドックコースを開始したばかりだ。
SBIメディックの第一の特徴は、その圧倒的な利便性だろう。
検診を行う「東京国際クリニック/医科」は、東京駅八重洲口から徒歩3分の高層ビル内。歯科領域を担当する「東京国際クリニック/歯科」も、「東京国際クリニック/医科」から徒歩5分という好立地だ(クリニック間の送迎あり)。その抜群のアクセスの良さゆえ、会員の約半数は地方都市の居住者(主に企業経営者)。眼下に行き交う新幹線を眺めるロケーションは、鉄道ファンでなくとも楽しめる。
同クリニックの同じフロアにはSBIメディックの会員専用の受付やラウンジ、更衣室などがあり、コンシェルジュが対応し、エスコートしてくれる。1日5人前後に受け入れを限定し、クリニックの外来患者とは動線を分けているため、プライバシーが守られた空間でゆったりくつろぐことができる。
SBIメディック会員専用のエグゼクティブラウンジ。出張の合間に休憩したい、商談に利用したい、といった会員の要望にも柔軟に対応している。

人気は1泊2日の「プレミアムドックコース」
SBIメディックの人間ドックには現在、2つのコースがある。1泊2日で全身のありとあらゆる病気をチェックできる「プレミアムドックコース」と、自分に必要な検査・治療を組み合わせる「フレキシブルコース」だ。

SBIメディックの2つのコース
プレミアム
ドックコース 2日間で全身の健康状態をチェックする総合人間ドック(100万円相当)。心疾患・脳疾患・がんの早期発見に加え、オーラルチェック、アンチエイジングの検査項目も網羅する。
フレキシブルコース セミオーダー感覚で以下のドックを組み合わせられる。
1.総合人間ドック「ライト」「スタンダード」(男性・女性)
2.心臓ドック
3.脳ドック
4.がんドック
5.ものわすれドック
6.レディース・ドック
7.エイジマネジメント・ドック
8.PET-CT検査
オーラルチェックも利用可
※いずれのコースも、歯科・形成外科などの自由診療を20%引きで受診できる

1泊2日のプレミアムドックコースを利用した人は、宿泊先として、同じビル内にあるフォーシーズンズホテル丸の内のほか、シャングリ・ラホテル東京、ホテルメトロポリタン丸の内の3ホテルのいずれかを優待価格で利用できる。現在のところ、プレミアムドックコースで総合的にしっかり検査を受けたいとする会員が多いという。検査内容は以下の通りだ。

SBIメディック「プレミアムドックコース」の主な検査項目(2日間)
所要時間:【医科】1日目約7時間 2日目約3~7時間
     【歯科】約1時間
検査項目 内 容
内科診察 問診、触診
眼科系、
聴力検査 視力、眼底、眼圧、オージオメーター
検体検査 血液検査(80項目)、血液サラサラ度検査、アンチエイジング検査、心筋梗塞・脳梗塞発症リスク検査(Lox-index)、腫瘍マーカー、免疫系検査、糖化度・酸化度検査、尿検査、ピロリ菌検査、喀痰細胞診
生理機能検査 心電図、心筋虚血診断検査(MCG)、肺機能、身体計測、血管年齢(CAVI/ABI)、骨密度
画像検査 超音波検査(心臓・腹部・頸動脈・甲状腺)、冠動脈造影CTあるいはMRI、胸部検査(X線、80列CT)、内臓脂肪CT、腹部CT、MRI(頭部・骨盤)、頭頸部MRA、胃内視鏡検査、大腸検査(内視鏡またはCT)
特殊検査 高次脳機能検査、自律神経検査、腸内フローラ、毛髪ミネラル、糖化度・酸化度検査
婦人科検査
(女性のみ) 乳腺・経膣超音波検査、マンモグラフィ、内診、子宮頸部細胞診、乳房触診
オーラルチェック 歯周病検査、う歯(虫歯)、細菌検査 ※歯科へ移動して実施


院長の専門分野を活かし、循環器系の検査が充実
東京国際クリニック/医科 院長の高橋通氏。筑波大学医学専門学群卒業後、国立国際医療研究センター、東京大学大学院、六本木ヒルズクリニックを経て、2015年より現職。循環器専門医であり、専門を活かした親身なカウンセリングが好評。
東京国際クリニック/医科の院長を務める高橋通氏は、国立国際医療研究センターや六本木ヒルズクリニックなどで診療を行ってきた、循環器専門医。その専門性を活かし、循環器系の最新鋭の機器がそろっているのがSBIメディックの第二の特徴だ。たとえば、冠動脈造影CTは、心臓カテーテル検査とほぼ同精度で冠動脈の走行・狭窄を調べるもので、心筋梗塞のリスクを知るのに有効だ。これに加えてMRI(磁気共鳴断層撮影装置)の設備も整っているので、いずれかを選ぶことができる。
また、心電図の波形を周波数解析し、心筋の血の巡りが悪い“虚血”になっていないか、不整脈が起きやすくないかを調べる心筋虚血診断検査(MCG)も導入している。
「造影剤を使う検査にはアレルギーなどのリスクを伴いますが、MCGでは造影剤を使いません。放射線も使わないので、患者さんの安心感は高いと言えます。大学病院のように大規模な施設は別として、一般の人間ドックでは、造影CTかMCGのいずれかを選ぶケースが大半です。当院のプレミアムドックコースは両方の検査が受けられるので、そのぶん情報量が増え、多方面からアプローチできます」(高橋院長)。
循環器系を強みとする一方、消化器系の検査の充実ぶりも目を引く。たとえば、大腸検査は、大腸内視鏡検査だけでなく、大腸3D-CT検査(*1)も選択可能。大腸内視鏡検査は、1m以上もある内視鏡を肛門から挿入しなければならないが、3D-CT検査の場合は、腸を膨らますための炭酸ガスを注入するチューブを肛門から数cm入れるだけ。撮影自体も10分以内で終わるため、内視鏡ほどの負担はない。ただし、5mm以下の小さな病変がある場合は、内視鏡の方が発見率が高いとされる。どちらにするかは本人次第だが、女性は3D-CTを選ぶ人が多いという。
*1 CTで撮影したデータを画像処理によって再構成し、内視鏡で腸内を見た時のような三次元映像を作成する検査。「バーチャル内視鏡」とも呼ばれる。参考記事(「内視鏡より楽に大腸がんをチェックできる大腸3D-CT検査」)

「オーラルチェック」で医科と歯科が連携
SBIメディックの第三の特徴は、医科と歯科がタッグを組んでいる点だ。
いずれのコースにもオーラルチェック(口腔内検査)が組み込まれており、東京国際クリニック/歯科で、約1時間かけて、歯周ポケットの深さや歯周病の有無を入念にチェックしてもらえる。
歯周病は、わかりやすく言えば歯茎の感染症。歯周病菌は口の中にとどまらず、血液を介して全身に広がり、動脈硬化などの一因となる。一般的な人間ドックには、歯科の検診は含まれておらず、医科は医科、歯科は歯科、と分断されがちだが、ここでは歯周病の定期的なチェックとその後の治療によって、糖尿病や心疾患などの早期発見やリスク軽減に役立てている。

東京国際クリニック/歯科の受付(左)。院長の清水智幸氏(右)は、日本歯科大学卒業後、近代歯周病学の生みの親であるスウェーデン王立イエテボリ大学と奥羽大学で歯周病学の第一人者に師事。2009年より現職。

見た目の追求だけではない「エイジマネジメントドック」
男性ホルモンや女性ホルモン、血管の柔軟性、体の酸化度&抗酸化度などを調べる、アンチエイジング系の検査項目の充実も、同施設のユニークな特徴だ。プレミアムドックコースには一通り組み込まれており、フレキシブルコースでも「エイジマネジメントドック」を選ぶことで受診可能だ。
アンチエイジングといえば、見た目の若さばかりを追求すると考えがちだが、同施設でこれを検査に組み込む理由は別のところにもある。「アンチエイジング系の検査には、実は健康状態や病気に直結する要素が多くあるため、他の検査と併せて分析すれば新しいアプローチができるのです。たとえば、女性の場合、閉経後にエストロゲンが低下するとコレステロールが上がり、心血管疾患が増えます。当院では循環器系の検査に力を入れているので、心血管疾患のリスクを調べる上でもアンチエイジング系の検査は有効です」(高橋院長)。
東京クリニック医科では、しわ・たるみ治療やシミ治療、毛髪再生治療などの自由診療も行っており、東京国際クリニック/歯科でも歯周病治療、審美治療、インプラントなどの自由診療を行っている。会員は、これらの治療も20%引きで受診可能だ。「検診のついでに受けてみようか」と、シミ治療を希望する男性会員も少なくないという。このほか、24時間365日の電話相談、専門医紹介、セカンドオピニオン外来の紹介も行い、会員の健康管理をきめ細かくサポートしている。

会員の多くは、企業創業オーナーをはじめとするエグゼクティブ
SBIメディックの料金は、年会費込みで初年度216万円(税込)。会員は約450人(2016年6月現在)で、平均年齢は約58歳。多くは企業の創業オーナーやエグゼクティブで、出張のついでに受診する人も珍しくないという。
「50歳代を過ぎると、がんに次いで心疾患・脳血管疾患のリスクが増えていきます。会員の方はまさにこのリスクにさらされる世代である上、経営者という立場上、常にストレスを抱える人が多いはず。だからこそ、がんはもちろん、心疾患・脳血管疾患についても密な検査を行いたいと考えています」と高橋院長は話す。

SBIメディック価格表(円)
入 会 金 年 会 費 検診券枚数 会員資格期間
本体価格 1,500,000 500,000 1枚(無記名式) 15年
消費税 120,000 40,000
合 計 1,620,000 540,000
※同時に2口以上を申込む場合、同一名義に限り、2口目以降は入会金1,000,000円(税別)で入会可能
※入会は、法人・個人いずれでも可能
※検診券1枚はプレミアムドックコースの1回分。フレキシブルコースは、年会費の範囲内で複数の検診や自由診療の選択が可能。
同施設では2016年春に会員専用ラウンジを拡張し、リカバリールームを増設したばかり。加えて、エグゼクティブカウンセリングルームもオープン。銀座や有楽町の街並みを見下ろす部屋で、検査結果や今後の治療について、検査結果を見ながら院長みずからじっくり相談に応じてくれる。2017年には会員専用の検査室も増設し、さらにサービスを拡充する予定だ。

【日経Gooday】
by kura0412 | 2016-08-12 11:24 | 歯科 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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