『高齢者の医療費負担を引き上げる議論を開始』

高齢者医療費 上げ議論 「後期」窓口負担や高額療養費

厚生労働省は14日、高齢者の医療費負担を引き上げる議論を始めた。
月ごとの医療費の自己負担に上限を設けた「高額療養費制度」と後期高齢者の窓口負担の見直しが柱だ。医療費の膨張を抑えるのが狙いだが、高齢者の反発が予想される。参院選で政権基盤を強めた安倍政権が不人気政策にどこまで踏み込めるか試金石にもなりそうだ。
厚労省は14日、社会保障審議会医療保険部会を開催。高額療養費見直しは年内に結論を出す。上限は政令改正で引き上げられ、来年度にも実施する。75歳以上の後期高齢者の窓口負担は2018年度まで検討を続ける。

高額療養費は病気やケガで高額の治療費がかかった際、患者が窓口で払う月々の負担額に上限を設ける仕組み。年収で上限は異なる。年収800万円で70歳未満の人が月100万円のがん治療を受けると、実際の負担は17.2万円。70歳以上だと8.7万円になる。
高齢化で財政負担は増しており、政府は昨年12月に経済・財政計画の工程表をまとめ「16年末までに結論」と明記した。
焦点は負担増を求める範囲。部会では75歳以上を優遇する一方、70~74歳で「上限を上げるべき」との意見が出た。また預貯金などの資産を多く持つ人の負担を増やす案も出された。高所得者など条件によっては、現役世代に近い負担を求められる可能性もある。
70歳以上の上限を一律で上げれば、最も歳出抑制効果が期待できる。だが、低所得者の負担も重くなるため、与党の反発は必至。年末まで調整が続きそうだ。
昨年8月に見積もった社会保障費の伸びは年6700億円。政府は16~18年度の伸びを1兆5000億円に抑える財政再建目標を設定している。高額療養費を縮小すれば、数百億~1千億円程度の歳出抑制につながるとみられる。
一方、後期高齢者の窓口負担を巡っては、部会委員から「医療保険制度の持続には引き上げは避けられない」として、現行の1割から2割に引き上げるべきだとの意見が出た。重い病気にかからない人まで対象になるため、見直しのハードルは高い。厚労省は時間をかけて議論する。

【日経新聞】
by kura0412 | 2016-07-15 16:13 | 医療政策全般 | Comments(0)

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