日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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「日本ヘルスケア学会」

いよいよ誕生、「日本ヘルスケア学会」

ありそうでなかった――。「日本ヘルスケア学会」が2016年6月末、本格的に活動を開始した。民間主導のヘルスケア産業創出に向けた課題を研究することをうたう学会だ。
同学会は、ドラッグストアや医薬品メーカー、医療機器メーカーなど健康関連企業が集う、一般財団法人「日本ヘルスケア協会」の活動の柱の1つ(関連記事)。日本ヘルスケア協会が2016年6月30日に東京都内で開催した活動方針発表会では、同学会の活動概要が明らかになった。

日本ヘルスケア学会は「ヘルスケア科学部会」「ヘルスケア産業部会」という2つの部会から成る。ヘルスケア科学部会はセルフケア/介護/職能/技術/システムなどの研究を手掛け、東京薬科大学 理事長で日本ヘルスケア協会の副会長に就任した今西信幸氏が会長を務める。ヘルスケア産業部会は各産業/マーケティング/制度などの研究を手掛け、昭和女子大学 現代ビジネス研究所 特命教授で同じく日本ヘルスケア協会の副会長に就任した上原征彦氏が会長を務める。
具体的にはどのようなテーマに取り組むのか。ヘルスケア科学部会が掲げるのは「食と健康」「ペットケア」「ヘルスケアの職能」「スイッチOTC」「各種研修・資格制度」などに関する研究。ヘルスケア産業部会では「産業史に見るヘルスケア」「ドラッグストアチェーン」「ヘルスケアにおける消費者利益と有効競争」などに関する研究を手掛ける予定だ。

薬局は“物流端末”から脱せよ
6月30日の発表会では日本ヘルスケア学会の活動を紹介するパネルディスカッションが企画され、同学会を構成する研究会の代表者が登壇。研究会の趣旨や活動方針を紹介した。
「薬局・ドラッグストアのイメージを変えたい。目指すは『情報拠点』としてのポジションだ」――。この場でそんな訴えかけをしたのが「ヘルスケアの職能に関する研究会」の会長を務める堀美智子氏(日本女性薬局経営者の会 会長)。
同氏は現在の薬局・ドラッグストアが、“薬の物流端末”の機能しか果たせていないと指摘。利用者からも「薬剤師の仕事は、医師の処方どおりに調剤し、渡すだけと思われている」(堀氏)。こうした状況を脱し、薬局・ドラッグストアを「薬剤師の職能の実践の場にする」ことが研究会の大きな狙いという。
薬局・ドラッグストアは例えば、携帯型心電計を使った脳血管疾患の予防・早期発見の場になり得ると同氏は話す。こうした薬局・ドラッグストアの新しい役割に関するエビデンスを示していくことで、薬剤師を「調剤報酬改定に振り回される存在から脱却させたい」(堀氏)とした。
「ドラッグストアチェーン研究会」の副会長として登壇した加藤弘之氏(流通経済研究所 主任研究員)は、過去に大きな成長を遂げてきたドラッグストア業界が、ここに来て踊り場を迎えていると指摘。ドラッグストアチェーンのあり方や位置づけを見直さなければ「ヘルスケアにどう立ち向かうかも見えてこない」(加藤氏)とした。研究会ではドラッグストア業界の「再成長のための要件、地域との関わりなどのテーマに取り組みたい」(同氏)。

【日経デジタルヘルス】




先日、地域の介護の集まりに参加したら、今年から薬局関係者の参加が著しく増えていました。このまま積極的な動きがないと、こうゆう組織に先行されてしまいそうです。
by kura0412 | 2016-07-04 16:16 | 医療全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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