日医組織強化策「保険医は医師会員であるという方向に」

「保険医は医師会員であるという方向に」、日医組織強化策
第138回日医臨時代議員会、横倉会長

6月26日の第138回日本医師会臨時代議員会で、横倉義武会長は日医の組織強化のため「保険診療をするには医師会員であるという方向性に持っていきたい」とし、保険医講習会に医師会研修に充てていくよう厚生労働省と議論を進めていると説明した。

石川県代議員の上田博氏は、医師会のさらなる組織強化の方策について質問。2014年度は医師数31万1205人に対し、日医会員数は16万6121人で、組織率は53.4%、勤務医では38.6%(2012年)に留まると指摘した。2010年度以降、日医のA1会員(病院・診療所の開設者、管理者及びそれに準ずる会員、年会費12万6000円)は年間8000人超が「卒業する」状況にあり、「近い将来、日医の組織率は過半数を割り込み、医師を代表する唯一無二の団体とは言い難い危機的状況すら危慎される」との危機感を示した。
横倉会長は「地域医療を支えるために組織力強化が不可欠であるとの思いから、会務運営の強化を柱に掲げてきた」と説明し、研修医の会費無料化などの取り組みを紹介。また、入退会や異動の際の手続きの簡便化のため、都道府県医師会との相互利用、電子認証センターとの更なる連携に向けて会員情報システムの再構築を進めていると説明した。
一方で、郡市区等医師会の会員のうち、約2万7000人が日医には未入会であったり、郡市区医師会でも退会者数が新規加入者数を上回っていたりする状況があるという現状を踏まえ、「本来的には全ての郡市区医師会員は都道府県、日医の会員でなければならない。日医まで加入をしてもらうことが組織強化の一歩になると考える」と述べた。
会場からは「この問題は何回も同じように出てくる。問題の一つは医師会のアイデンティティがはっきりしないこと。地区によっては勤務医が入りにくい雰囲気を作っている。(そういった雰囲気を)やめさせるのか、実際に移す行動を示してほしい」との指摘が出た。横倉会長は「医師会は職能団体であるから全ての医師が所属することが望ましい。地域で同じ医療に携わる医師は顔が見える関係作りが大事」と答えた上で、勤務医の受け皿作りの一環として、保険医の資格と医師会の研修を連動させる枠組みを検討していると説明。これは、「保険医療機関は指定更新時(通常6年)に集団指導を受ける規定になっている。医師会が行う研修会も集団指導と見なし、合わせて保険医の指定更新時にも医師会の研修を受けることを要件にできないかなど、厚生労働省と相談したいと考えている」(日医事務局)という意味だ。
会場からは、さらに「保険医登録と更新が、日本医師会でできるようになれば解決するように思う」という声も上がった。
その他、会員を対象にした日本医師会医師賠償責任保険制度は「当事者本人が表に立たなくて済む良い仕組みだが、民間保険と比較すると、同窓会、学会を通じて入った方が安いという状況になっている」とし、改善を求める声も寄せられた。

【m3.com】
by kura0412 | 2016-07-01 08:51 | 医療政策全般 | Comments(0)