『診療報酬本体プラス、動いたのは… 』

診療報酬本体プラス、動いたのは…

「『4人会』を知らないのはモグリだよ」。自民党厚生労働族の1人はこう解説した。2016年度の診療報酬改定は8年ぶりのマイナス改定だったが、医師や薬剤師の技術料にあたる本体部分はプラスだった。その舞台裏で4人会といわれる族議員のボスたちが影響力を及ぼしたという。それは事実なのか、関係者の証言をたどった。

■えりすぐりの最高幹部
自民党厚労族のなかでは約10人が「ボス」と位置づけられている。例えば党税制調査会長の宮沢洋一、税調最高顧問の野田毅、地方創生相の石破茂側近で元環境相の鴨下一郎、財務相の麻生太郎が首相だったとき官房副長官として仕えた松本純らがその一角を占める。
4人会はボスのなかでも、えりすぐりの最高幹部をさす。筆頭格は党幹事長や財務相などを歴任した元衆院議長の伊吹文明と、厚労相経験者で元参院副議長の尾辻秀久のベテラン2人だ。首相、安倍晋三の補佐官である衛藤晟一、第2次安倍内閣で厚労相だった田村憲久が脇を固める。4人は国会周辺でひそかに会合を開いては事務方と綿密な調整をしたとされる。
「日本医師会長の横倉義武さんが最終盤で『0.5~0.6%でお願いします』と4人会に伝えたようだ」。別の自民党厚労族はこう話す。横倉は16年夏に会長選挙を控える。診療報酬の本体について医師会内には、0.7%以上の引き上げを求める強硬論があった。0.49%のプラス改定での決着は「横倉さんの面目を保てるギリギリの線」(党政調幹部)という。

ただ、4人会より、自民党と連立を組む公明党が影響力を発揮した部分もある。本体プラスを裏づける財源問題だ。
「恒久財源を明示する必要はない。参院選で負けたら元も子もないだろう」。公明党政調会長の石田祝稔は、政調会長代理の桝屋敬悟とともに財源問題で踏み込みたくないと、かたくなだった。
16年度の財源は全国健康保険協会(協会けんぽ)への国の補助金を減らすことで穴埋めできる。ただ、それは1年限りの財源だ。17年度以降の恒久財源はほかに探さなければならない。
17年度以降の財源を、患者負担の月額上限を定める高額療養費制度を見直すことで確定させたい――。こんな考え方のもと、財務省は合意文書案をつくった。石田らは高額療養費に関する記述をそっくり削除し、文書案を突き返したという。
「高額療養費の見直しと書くだけなら、中身に踏み込まないのだから、それでよかったのに。公明党は固かった」。自民党幹部は振り返る。

■4人会でも公明党でもない
一方で、日医関係者はこんな見方も示す。「本体プラスの流れをつくったのは4人会でも公明党でもない。安倍さんだ」

「医療の現場で働く人の給料の問題にしっかり対応してくれればいい」。8日、首相の安倍晋三は首相官邸を訪れた横倉にこう伝えた。アベノミクスの恩恵はサラリーマンにとっては賃金の引き上げであり、医師らにとっては診療報酬の引き上げだ。
安倍はかつて自民党社会部会長(現厚労部会長)として診療報酬改定に直接かかわった。社会保障は得意分野でもある。官邸主導が強まる安倍政権の政策決定のなかで、安倍の意向抜きの「本体プラス」はありえないという見方は有力だ。=敬称略

【日経新聞】




私は後段の意見だと思っています。
by kura0412 | 2015-12-25 14:59 | 政治 | Comments(0)