日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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『300億円、薬剤師狙い撃ち…診療報酬マイナス改定へ 』

300億円、薬剤師狙い撃ち…診療報酬マイナス改定へ

2016年度の診療報酬改定は、薬剤師の技術料の引き下げが焦点だ。
政府内からは、病院前の「門前薬局」などに対して「もうけすぎ」との指摘が出ていた。政府は技術料全体で約300億円を削減する考えだが、大半が薬局関連ではないかとの見方も出ている。

「もうけすぎ」技術料見直し
「株式を上場しているチェーンの薬局は、非常に利益が出ている」
「薬局の報酬だけ硬直的なのは、医者も納得がいかないだろう」
門前薬局に対する批判の発火点は、政府の規制改革会議だった。今春頃からの議論では、薬局の高い報酬を問題視する発言が委員から相次いでいた。
今回の診療報酬改定で、社会保障費を抑制したい財務省などが「狙い撃ち」しているのが、薬剤師の技術料だ。
診療報酬は、医科、歯科、調剤(薬剤師関連)の3分野に分かれ、それぞれが「本体」と呼ばれる技術料と、医薬品や医療器具などの値段「薬価」に分かれている。財務省とは異なり、医療機関などの経営に配慮する傾向がある厚生労働省側も「調剤を見直す」(塩崎厚生労働相)と明言している。
約40兆円に上る医療費のうち、薬剤師の技術料は1・8兆円程度だ。
近年の額の伸びは大きいが、医師や歯科医師の技術料に比べて全体の規模が小さいため、過去の改定で焦点になることは少なかった。
政府は、2016年度の予算編成で社会保障費の伸びを約1700億円抑制する方針だ。
今回の診療報酬改定を活用し、市場の価格の下落に合わせて値段が下がる薬価で約1400億円、本体の引き下げで約300億円を抑制する方向で検討に入っている。

「日医と分断作戦」参院選へ配慮か
政府内の批判の声が大きいことから、自民党や薬剤師の関連団体などには、門前薬局に関する技術料の引き下げを追認する代わりに、それ以外の分野の引き下げをなるべく阻止しようという動きもある。薬剤師の団体などに詳しい自民党厚労族議員の一人は、「300億円全てを調剤で負担させられる恐れがある。薬剤師に医療費増の責任を押しつけるな」とけん制する。
先月22日の厚労省の社会保障審議会医療部会では、日本医師会(日医。横倉義武会長)の委員が調剤の伸びを批判し、日本薬剤師会の委員が反発する場面があった。

本体の改定がマイナスになれば病院などの経営に大きな影響が出る。
医師、歯科医師、薬剤師の各団体は、政府に対し「プラス改定」を求めて共同歩調をとることが多い。しかし、今回の改定では、薬剤師の技術料が大きく引き下げられれば、逆に医師や歯科医師の技術料は小さな引き下げで済む可能性が高いため、団体の間で足並みの乱れが生じたとの見方がある。政府関係者は、「財務省による日医と薬剤師会との分断作戦だ」と解説する。
一方、来夏の参院選には、医療関係団体から、自民党公認として組織内候補を擁立する予定もある。
診療報酬改定で薬剤師の技術料が狙われる背景には、「政府・与党が、選挙前に医師、歯科医師、薬剤師などの団体を全部敵に回すわけにはいかないため」との見方もある。

【読売新聞】



あれこれ包括された歯科の再診料45点に対して、調剤料81点あって調剤技術料41点は・・・
ただ、そもそも歯科の再診料が極端に低いのが問題ののですが。
by kura0412 | 2015-12-02 10:34 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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