確かに自民党は変わりますが?

衆議院議員選挙が小選挙区比例代表制に変わり、これで四度目の選挙になります。この選挙制度の変化がどんな選挙結果をもたらすかを意外と知らない人が多くいるようです。
小選挙区制の場合、選挙結果が1000票差で当落が決まった場合は、大方、実際の動向は500票の差でその結果が左右されたことになります。つまり、当選した票の中で500票落選候補に動いていたら二人の候補は同数になります。
これは一票の重みが増していることと、どっちに転ぶか分からない現在の支持政党第一党といわれている無党派層の僅かな気持ちの変化で、その結果が大きく変わることになります。
今回自民党は、その支持団体基盤を大きく失いそうです。弱体化したとはいえ、自民党を一方から支えてきた支持団体の意向を、改革の錦の御旗の下、小泉流で一刀両断してきているからです。これは、郵政民営化反対派候補者に対しての地方組織の意向を無視したやり方で更に拍車がかかります。
しかし恐らくそれも小泉首相は織り込み済みでの選挙戦を考えているはずです。従来の支持基盤を捨てても、選挙の支持を求める層を完全に無党派層一本に縛って、今回の選挙に勝ちにいっているのだ思います。
また、この選挙制度によって派閥も従来の機能をしなくなってきました。既に現在、会長が不在の派閥が三つもあります。確かに、勝っても、負けても今回の選挙後は、小泉首相の謳った、「自民党を変える」これは間違いなく達成されます。ただ、もし、負けたならば、従来の支持基盤を失った無党派層に左右されるだけの野党が誕生します。
by kura0412 | 2005-08-16 15:53 | 歯科

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