『医療適正化も成長の新エンジン』

医療、適正化も「成長の新エンジン」期待、骨太の方針
後発品は、2017年央までに70%以上

政府の経済財政諮問会議が6月22日に開かれ、「経済財政運営と改革の基本方針2015」(骨太の方針)について、大筋で合意した(資料は、内閣府のホームページ)。後発医薬品の利用目標については、「2017年度末まで80%以上」とするように求める声がある中、「2017年央までに70%以上」と盛り込まれた。2020年までのプライマリーバランス黒字化が最大の目標となる中、医療などの社会保障については、民間企業が請け負う領域の拡大を想定して「成長の新たなエンジン」としている。一方で、地域間の医療費格差縮小などに焦点を当て、歳出を減らす方針も打ち出している。同日、産業競争力会議も開かれ、「日本再興戦略 改定2015」を大筋合意(資料は、首相官邸のホームページ)。内容として、個人番号カードを保険証に活用する方針や、海外から患者の受け入れ意欲のある病院を「日本国際病院(仮称)」として発信することなどが盛り込まれている。いずれも、6月30日に閣議決定する見込み。

社会保障改革「国民運動に」
「骨太の方針」においては、医療を含む「社会保障」については、「歳出改革の重点分野」との位置付け。社会保障改革の基本的な考え方では、持続可能性を重視すると同時に、「国民の納得感を醸成し、その参加の下に改革を進める」と言及。社会保障給付費の増加抑制について、「個人や企業の保険料等の負担の抑制することにほかならない」とも書かれている。会議で、安部晋三首相も、社会保障改革について、「国民運動として取り組むことで、公共サービスの質を低下させることなく、抑制を実現する」との考えを示した。医療界などに改革に慎重な意見がある中で、国民に広く理解を得ることで、スムーズな歳出適正化改革につなげたい意図が見える。
社会保障費の伸びについては、ここ3年の伸びが、高齢化の増加分1.5兆円程度となっていることを踏まえて、2018年度までに、今の基調を維持し、集中改革期間に取り組みを進めた上で、「2020年度に向けて、高齢化による増加分と消費税率引き上げを行う充実等に相当する水準に収めることを目指す」としている。全体として伸びの範囲にキャップをかけたとの見方に対して、終了後の会見で内閣府特命担当大臣(経済財政政策)の甘利明氏は、経済物価動向も踏まえる点に言及し、経済成長次第で伸びを容認する可能性に含みを残した。

「後発品の使用の原則化」の検討も
具体的な項目も並んでいる。政府が力を入れたのは、病床数や平均在院日数の地域差。地域医療構想の策定とデータ分析をする中で、「見える化」した上で、入院受療率の地域差縮小などの地域差解消を目指す。外来医療費も対象とする方針。
後発医薬品の利用率については「2017年央までに70%以上」と明記された上で、2018年から2020年のなるべく早い時期に80%以上とすることを求め、「保険制度における後発医薬品の使用の原則化」の検討も求めている。ただ、厚生労働省が主張した通り、医薬品の安定供給や、医薬品産業の国際競争力強化に向けた措置の検討も盛り込まれた。薬価改定についても、「毎年改定」は外れたものの、消費税率10%引き上げに向けて、実質的に3年連続で診療報酬改定が必要なことから、「(3年間の)改定実績も踏まえて、その頻度も含めて検討する」とされた。また、日本医師会などが強く反対している外来時の定額負担は、かかりつけ医の診療報酬上の対応を合わせて、検討事項として挙がっている。
適正化の項目が並ぶ中一方で、医療は、他の公共サービスも含めて、「成長の新たなエンジン」に育てる方針となっている。公的分野への民間企業の協力などを通じて、効率化を実施し、新サービスの創生などを狙っている。具体的には、医療関係職種の活躍を促進するほか、医療法人や医療関係者の実施可能な業務範囲については、「障壁となっている規制がないかを検証」するとし、グレーゾーンの解消を目指す方針。この日の会議で、諮問会議の民間議員は、「公的サービスの産業化は重要で、官需主体から民需主体のバトンタッチがアベノミクスの本質」と指摘した。

その他、骨太の方針に盛り込まれた医療関連の主な事項は、以下の通り。
・2016年度改定における保険薬局の収益状況も踏まえた調剤技術料・薬学管理料の妥当性の検証
・高齢者医療確保法第14条の診療報酬特例(都道府県別診療報酬)の在り方検討
・機能に応じた病床の点数・算定上要件の適切な評価
・国民への疾病予防、後発医薬品の使用、適切な受療行動のさらなる促進と、セルフメディケーションの推進
・金融資産等の保有状況を考慮に入れた負担を求める仕組みの課題整理と検討

「日本国際病院」を発信
産業競争力会議でおおむね了承された「日本再興戦略」にも医療関連の項目が含まれている。個人番号カードについては、2017年7月以降の早期に、医療保険のオンライン資格確認システムを整備する前提で、個人番号カードを健康保険証として利用できるようにする方針が盛り込まれた。  マイナンバー制度活用に向けては、年金、国税、地方税の各種行政手続きを一括処理できるようなワンストップ型サービスを提供し、年間10万円を超えた場合、所得税や住民税における「医療費控除」の申告手続きにおける簡素化を実施したい考え。
医療の国際化に向けては、アウトバウンド、インバウンド、ともに推進する方針。海外から患者を呼び込むインバウンドにおいては、受け入れ意欲のある医療機関については、「日本国際病院(仮称)」として、海外に発信する。アウトバウンドについては、新興国や途上国に対して、日本の医療を輸出するための基盤となる保健サービス、システム強化を支援していく考えを示している。
国家戦略特区においては、離島やへき地以外での遠隔診療の取り扱いの明確化、往診などにおける「16キロルール」の保険適用の柔軟化、予防医療ビジネスの推進などを目指す方針となっている。

【m3.com】



この考えがベースにあって改定作業は進められるのでしょうか。
Commented by 脱 国民洗脳なら副島隆彦の学問 at 2015-08-29 10:14 x

アメリカの属国、つまり家来国家 日本! アメりカの洗脳広告代理店、電通による、テレビ、新聞、週刊誌、ラジオ等の、マスコミを使った偏向報道で、見事な国民洗脳をされ続ける日本人は、自分自身の脳、すなわち思考そのものを点検せよ! さらにネット洗脳システムのツイッターやフェイスブックの利用、まとめサイトには注意が必要である。 我々はハッ、と気付いて、常に注意深く、用心して、警戒し、疑いながら生きれば、騙されることはない。 すべてを疑うべきなのだ!
by kura0412 | 2015-06-24 10:58 | 医療政策全般 | Comments(1)