日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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『財政再建、医療にメス 諮問会議で民間議員提言』

財政再建、医療にメス 諮問会議で民間議員提言
介護、自己負担引き上げ

政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)は19日、6月末の財政健全化計画のとりまとめに向けた具体論の検討を本格化させた。民間議員は人口の高齢化で著しい支出増が予想される医療や介護などの社会保障分野に重点を置いた歳出抑制策を提言した。政策ごとに数値目標を設け、進み具合も管理する。

医療などにかかる社会保障給付費が現在のペースで増えた場合、財務省は2025年度の給付費が148.9兆円と12年度比で36%増えると見込む。高齢化で75歳以上の後期高齢者が増え、社会保障のなかでもとりわけ医療と介護の2分野がそれぞれ1.5倍と2.3倍の高い伸びを示すためだ。
民間議員は医療分野の具体策として、特許が切れた新薬の成分でつくる後発薬の使用拡大を打ち出した。17年度末の使用割合の目標を、現在の60%から80~90%に引き上げる。18年度からは新薬を選んだ患者が、後発薬との差額を全額負担する仕組みを導入する。新薬よりも3~5割ほど安いとされる後発薬に患者を誘導して、医療費を抑える。
病院の外来患者には追加の窓口負担を求める。
軽度な症状で頻繁に受診しないようにするためだ。所得や資産のある高齢者に対しては、通常の窓口負担を引き上げるほか、高額治療の負担上限を上げる。都道府県に対してはベッド数や在院日数、調剤費などの目標をたててもらう。

介護分野でも自己負担の引き上げが柱となる。
現在、介護サービスを使ったときの自己負担は原則1割だ。2割負担は年収280万円以上の世帯(単身ケース)に限っているが、この対象者を一段と広げる。介護サービス利用者の負担限度額は現在、所得に応じて月1.5万~4.4万円だが、これも引き上げる。
年金では高所得者の国民年金(基礎年金)の支給額を半分にする改革案を盛り込んだ。
所得の水準は示さなかったが、年金の支給にかかる税の負担が減る。年金を受け取り始める年齢についても、現在の原則65歳からの引き上げを検討するよう促した。65歳以上でも働き続ける高齢者が増えているためだ。

改革を実行した自治体には補助金などの財政措置を手厚く配分するなどして、18年度までの3年間の集中改革期間で制度改正を強力に進める。医療・介護の2分野では定量的な目標や具体策を明示し、進捗状況を適切に管理する体制をつくる。
歳入面では格差の是正に向けた資産課税の強化も盛り込み、若年層の負担軽減を促した。
同日の諮問会議では、公共工事などのインフラ整備のあり方についても議論した。首相は関係閣僚に対して「公共施設の計画的な集約、縮減などさらに議論を進めていきたい」と指示した。国や地方が持つ資産の売却を進める方針を計画に盛り込む。PFI(民間資金を活用した社会資本整備)も「飛躍的に進めていただきたい」と求めた。

【日経新聞】



この抑制圧力にどう立ち向かうか。
本来ならば日医などと共闘するのはずですが、現在進む捜査の影響があるのか否か。
by kura0412 | 2015-05-20 08:35 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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