2025年を見据えた計画の中で歯科は

報酬削減、「『地方創生』と矛盾」との指摘
厚労省の医療介護総合確保促進会議

厚生労働省の医療介護総合確保促進会議の第4回が3月6日に開かれた。2014年度から始まった地域医療介護総合確保基金の使途や基金の事業の評価方法などを巡って議論があった(資料は、厚労省のホームページに掲載)。保険者が、基金が人材確保事業に多く使われている\点に不満を示したほか、診療報酬、介護報酬が削減される流れの中で、「『地方創生』とは逆のことをやっている」と、安倍晋三政権の対応を批判する声も出た。

基金の使途「首傾げるものある」
始めに厚労省が、2014年度の地域医療介護総合確保基金の配分状況や、2015年度から始まる介護分の基金を説明。医療の2014年度分では、(1)病床の機能分化・連携に関する事業に174億円、(2)居宅等における医療の提供に関する事業に206億円、(3)医療従事者の確保・養成に関する事業に524億円が配分された。全体で、公的機関に24.6%、民間機関に71.4%を配分。

日本医師会副会長の今村聡氏は、2014年度の医療分の基金について、従来の国庫補助事業から移行したものがある点を指摘して、新規事業を明確にするために「金額や事業数を明らかにしてほしい」と要望。
健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、医療従事者の確保に約6割が配分された点を指摘して、「中を見ると、重要な使途なのか、首を傾げざるを得ないものがある」と指摘した上で、2015年度以降は病床の機能分化、在宅医療への配分を手厚くするように求めた。
全国健康保険協会理事長の小林剛氏も、病床機能分化への配分が全くない県があるなど地域ごとのに温度差がある点を指摘し、改善するように求めた。
民間機関への配分割合が、従来の地域医療再生基金よりも増えている点に、疑義を指摘したのは、日本精神科病院協会常務理事の千葉潜氏。千葉氏は、「都道府県が立案し、民間に委託した場合は、どのような扱いになるのか」と指摘。厚労省医政局の担当者は、「民間としてカウントする。ただ都道府県には多様な意見を聞いて立案するように指導している」と回答し、実質的に公的な施策に予算が使われている可能性を示唆した。

「基金効果検証に、数値目標を」
基金の事業の効果についての意見も出た。
今村氏は、2015年度から市区町村が主体となって始まる介護保険地域支援事業の事業項目の中に、基金と重なる部分がある点を指摘し、「全国の現場から整理ができないという声を聞く」と指摘。事業の効果を評価する際に、基金単体でなく、介護保険地域支援事業も含めて、地域全体の取り組みを評価するように求めた。
白川氏は、各事業の達成状況の評価に当たって、都道府県が数値目標の設定に消極的な姿勢を批判し、「数値目標がないと、評価しづらい。可能なものは全て数値目標を設定するようにしてほしい」と話した。達成の評価を見える形にするように求める声は、他の委員からも出た。目標設定については、今村氏が、実際の目標自体の正当性を検討するように求めた。

「お金の無駄」「有効か疑わしい」
地方の実態を訴える声も出た。
日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は、「医療や介護がないと人は住めないが、(株式会社が参入できる)介護はニーズが少ない地域にはサプライしない」と指摘。基金で介護人材の確保などがうたわれているが、「似たものの羅列になっている。有効なのか疑わしい」と指摘した。さらに、2014年度の診療報酬改定と、2015年度の介護報酬改定がともに引き下げになっている点に触れ、「安倍晋三政権は『地方創生』を掲げているが、実際は逆のことをやっている。この矛盾を解決してほしい」と、対応を批判した。
日本病院会副会長の相澤孝夫氏は、地域医療提供体制整備のメリットなどを住民が十分に感じていない点を指摘して、住民を巻き込みながら進める必要性を指摘した。さらに現状として、市区町村同士が自治体を超えて、協力する体制になっていない点を指摘し、「(市区町村がばらばらにやっていては)お金も無駄になる。医療介護確保以前に、地方が潰れるのではないか」と懸念を示した。

【m3.com】



ここで議論されたガイドライン案の中に「地域医療(精神、感染症等に係わる入院医療や外来医療、在宅医療、歯科医療、薬局等を含む)全体を見据えた上で、五疾患(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病及び精神疾患)、五事業(略)等の医療計画において既に記載されている内容を含めて検討されたい。」とあります。
果たして、2025年を想定してのこの計画の中で歯科医療はどの位置に立ち、政策として組み込まれなければいけないのでしょうか。
by kura0412 | 2015-03-18 11:53 | 医療政策全般 | Comments(0)

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
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