『成長せずに分配を考えればじり貧だ』

民主、格差是正で対決 衆院予算委

第3次安倍政権の発足後、初めての本格論戦となる衆院予算委員会が29日、2014年度補正予算案の基本的質疑に入った。民主党は経済政策アベノミクスが格差拡大を生んでおり、経済成長の足かせになっているとして批判の照準を合わせた。安倍晋三首相は「成長せずに分配を考えればじり貧だ。そこが民主党との違いだ」と反論した。

「低所得者層の家計が傷んでいる。所得の再分配機能を強めるべきだ」。質問に立った長妻昭代表代行は、著書「21世紀の資本」が世界的なベストセラーとなっている仏経済学者トマ・ピケティ氏らを引用し、格差是正を迫った。
首相は「ピケティ氏も日本は1945年以降、顕著な格差拡大はないと述べている。成長も否定していない」と反論。「デフレ不況からしっかり脱却して、成長の果実が広く共有されなくてはいけない」と強調した。
同党の山井和則氏は政府が検討している労働者派遣法の改正が派遣労働者を増やすと指摘し、政府の雇用政策を批判。首相は「望まない非正規労働者の比率は下がっている」と反撃した。
民主党は格差是正の問題を重点的に取り上げ、与党との対立軸を明確化し、自民1強体制を打破したい考えだ。長妻氏は予算委終了後、記者会見し「我々は成長を否定しているわけではない」と説明した。

一方、自民党の稲田朋美政調会長、松本純氏は農協改革を取り上げた。政府は全国農業協同組合中央会(JA全中)の監査権限の縮小など制度の見直し、全国農業協同組合連合会(JA全農)の株式会社化などを柱とする農協法改正案の今国会提出を目指しているが、農協側に加え、与党内にも慎重論がなお根強い。
稲田氏は「中央会制度改革が、地方創生の重要な役割を農業者や単位農協に担ってもらうための改革だという共通認識が不十分だ」と指摘。「『農協つぶしだ』という誤った宣伝が行き渡っている」とも語った。首相は「全中は地域の農協や農家のサポート役に徹してもらいたい」と語り、改革に積極的な議員らとともに、国会論戦を通じて改革の意義をアピールしようと躍起だ。

公明党の石井啓一政調会長は今年で国交正常化50年を迎える日韓関係を取り上げ、年内の日韓首脳会談の実現を求めた。首相は「50周年にふさわしい年にしたい」と答弁した。
これに関連し、同党の漆原良夫中央幹事会会長は29日の記者会見で、戦後70年談話について「日本国民、アジアの皆さんに、従来の内容を承継していることがきちんと分かる内容の談話を出すだろう」と首相をけん制。菅義偉官房長官は記者会見で「今、この談話がああだこうだと言うのは早すぎる。議論がスタートした中で(公明党の意見を聞く)いろんな機会をつくるのは当然だ」と語った。
共産党の志位和夫委員長は同日の記者会見で「歴史を逆行させるような談話なら百害あって一利なしだ」と述べ、村山談話の表現をそのまま踏襲するよう求めた。

【日経新聞】




現在流行っているピケティの21世紀の資本から、格差是正を対立軸にとの民主党の目論見です。
果たしてどちらの主張が結果として生み出されるか。
医療界からみれば、政府の考え方には微妙な反応をせざるえないのが正直なところです。
by kura0412 | 2015-01-30 10:50 | 政治 | Comments(0)