インプラントの非適応症

先日、ある大学教授のインプラントの講演を聞きました。
まず、最初に、医療倫理の話をされ、その後、現在のインプラントの適応症の変化について話されました。
従来の非適用症とされていた骨量がないというのは、骨移植によってカバーすれば適用になってきた。また、重度のブラキシズムも適応症には入らないなど、現在考えられている非適用症の提示がありました。
その中で、ふと感じたのが、患者に対して医療費を含んだ十分な説明、理解を得るという最初の倫理の所で触れられた、お金がないのも非適用症に加えなくていいのか?そんな疑問を感じました。
もちろん、学術的にそれは含まれないのは分かります。しかし、現在、インプラントを含め、歯科における患者との多くのトラブルの主因は、この金銭にまつわる問題です。それを、検討しない臨床医学はあり得ないと思います。そして、それが克服できれば、更に、その治療法は進歩するはずです。
今一度、研究者を含めてた医療費についての再検討が必要なようです。そして、それが本当の意味でのEBMの確立ではないでしょうか?
by kura0412 | 2005-07-06 12:20 | 歯科

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言


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