日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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甘利明は経済再生大臣は 健康・医療戦略担当の兼任です

いよいよ安倍改造内閣がスタート致しました。1年8ヶ月もの間、一人の閣僚も交代せず、閣内が安定していたのは戦後最長記録だそうで、長期に渡り内閣改造がない限りは今後もこの記録を塗り替えるのは難しそうです。私の人事はギリギリまで留任か幹事長就任かで迷走していたかのような報道がありましたが、総理はかなり早い段階から石破氏の後は谷垣氏と決めていたようで、ブレることはありませんでした。ポストに関して「電話がありましたか?」と連日記者に問われましたが、早い段階から続投を伝えられていましたので直前の電話は来ようがありません。
そんなこんなでギリギリまで2者説が飛び交っていたようです。閣内に5人の女性閣僚、そして政調会長に歴代最少年次の稲田朋美氏就任もサプライズ人事であるかもしれませんが、何といっても真のサプライズは誰も想像だにしなかった谷垣幹事長人事であったと思います。前総裁を党のまとめ役・幹事長に据えるとは「さすが」というしかありません。組閣後の内閣支持率は軒並み10ポイント以上上がりました。女性の登用も評価される中で重要閣僚を留任させたことを含めた重厚な布陣というのが一番高い評価を受けていたことにある種の感慨を感じています。

組閣直後記者さん方から「所掌する事務に変更はありませんか」と聞かれたので、「ありません」と答えておきましたが、後に総理からの指示書を詳細に読み直してみると新たに「健康・医療戦略」も担当することになっていました。
成長戦略の新たなフロンティアの中に健康長寿社会を構築していくために新たな医薬品や医療機器を開発し市場に送り出す。そのために基礎研究から実用化までを一気通貫で結んでいくシステムを構築するという項目があり、健康・医療戦略室が設置をされました。スタートアップは官房長官が担当していた件ですが次年度からは私に回ってきたようです。経済再生担当大臣、社会保障・税一体改革担当大臣、マクロ経済運営担当大臣、TPP担当大臣に加え、健康・医療戦略担当大臣にもなりました。担当所管コレクターみたいになってきましたが、4つが5つになっても大したことはなさそうです。でもそろそろお腹いっぱいになってきたかな。

組閣の翌日、総理に相談をし了解を受けたい案件がいくつかありましたので、官邸を訪れましたが、なんと組閣後総理が面会した第一号だったそうです。総理と会うたびに話が多方面に展開をし、いつも時間オーバーになって事務方をハラハラさせているようですが、今回は時間をオーバーしてもメモが入らなかったところを見ると日取りがよかったようです。
閣内に入ってみると外から見るのと違った視点がいくつも見えてきますが、政権の中枢にいると「日本はもったいない」ということを痛感します。つまりポテンシャルはあるのにそれを十分に活かしきれていないという点です。ロボットベンチャーが日本で相手にされず、グーグルの傘下に入った話や外国で医療ツーリズムを大規模に展開している病院の中枢スタッフが日本の医師やその愛弟子であったり、日本の慣習や規制がポテンシャルを封殺し、それが故に外国で自身の可能性を、夢を実現しようとしているエンジニアの流出を招いていることを痛感します。
科学技術の司令塔・総合科学技術イノベーション会議をお飾り組織から真に実効性のあるものに変えていく改革や、イノベーションナショナルシステムのために大学をハーバードやスタンフォード並みの質とシステムに変えていく改革、その為にも経済再生本部や総合科学技術会議の事務局体制を省庁セクト主義から解放し、司令塔として最強にして行かなければなりません。なんとしても任期中にそれを完成したいと思っています。取り組めば取り組むほど仕事量が増えてくるということを痛感します。

【甘利明 健康・医療戦略担当大臣HP】



甘利経済再生担当大臣は社会保障・税一体改革に加えて健康・医療戦略担当大臣でもあります。
by kura0412 | 2014-09-09 14:05 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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