日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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この制度ならば歯科も利用は可能なはず

混合診療、16年度にも 首相が新制度指示 ・審査短縮、負担軽く

安倍晋三首相は10日、慶応大学病院を視察し、公的保険が使える診療と保険外の診療を併用する「混合診療」を拡大すると記者団に表明した。希望する患者は抗がん剤など国内未承認の新薬や医療機器を速やかに幅広い医療機関で利用できる仕組みをつくる。2015年の通常国会に関連法案を提出し、16年度にも導入する。月内にまとめる成長戦略に盛り込む。

首相は視察に先立つ10日朝、田村憲久厚生労働相と稲田朋美行政改革相に「新たに患者本位の仕組みを作る」ことを指示した。その際、
(1)困難な病気と闘う患者の申し出に基づいた療養制度を創設
(2)安全性・有効性を確認しつつ審査期間を抜本的に短縮
(3)より身近な医療機関でも先進医療を受けられるよう柔軟に対応――の3点を要点として挙げた。
新設する「患者申し出療養制度(仮称)」では患者が試したい保険外の薬や医療機器があれば、慶大病院など臨床研究で実績のある中核病院にまず相談し、納得すれば利用を申し出る。

中核病院は患者の代わりに申請し、国の専門家会議が原則6週間で安全に治療できるかどうかを審査する。現行の仕組みでは3~6カ月かかるのを短くし、早く治療を受けられるようにする。

国内初の症例なら、中核病院とこれらと連携する病院が担当する。2例目以降なら中核病院がより短い2週間で審査し、地域のクリニックも含む医療機関に対象を広げる。治療できる医療機関数は副作用が比較的少ない投薬などリスクが低い治療であれば1000超に広がる見込みだ。

日本では公的保険がきく診療と、保険がきかず患者が全額負担する自由診療を組み合わせることは原則できない。国が例外として医療技術や施設を絞って混合診療を認めているだけで、患者が保険外の先端医療を受けにくい原因となっていた。
公的保険が使える診察や検査、入院料などに70万円、保険適用外の抗がん剤に30万円かかる場合、両者を併用すると、原則通りなら患者は100万円全額を支払うことになる。一方、国が認める混合診療なら保険診療分を3割負担として患者の支払いは51万円と半額近くまで安くなる。
今も混合診療ができる「保険外併用療養費制度」は、医療機関が実用化したい新薬などの臨床研究が目的だ。患者が希望する治療が医療機関のメニューになければ受けられなかった。
そこで政府の規制改革会議が3月、患者と医師の合意で混合診療を受けられる仕組みを提言した。混合診療の拡大に慎重だった厚労省と調整を進め、合意に達した。

混合診療拡大は「国民皆保険を崩しかねない」として日本医師会などが抵抗している。首相は10日「安全性・有効性が確認されれば国民皆保険のもと保険適用を行う」とも指示し、医師会などの懸念を払拭する考えだ。
厚労省は、現行制度の対象を広げることなどとも併せ、混合診療の拡大に取り組む。だが結果的に保険診療の利用も増え、医療費が膨らんで税金や保険料による国民負担を増やしかねないとの指摘もあがっている。

【日経新聞】



この内容が本当ならば、今までの積み残しを含めて歯科でもこの制度は積極的に利用は可能なはずです。
by kura0412 | 2014-06-11 11:32 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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