(骨太の方針で)毎年薬価改定を求める

育児支援、第3子に重点 骨太の方針原案

政府が6月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)原案が30日明らかになった。
人口減や高齢化など日本経済の中長期の課題に取り組む姿勢を示し、少子化対策として「第3子以降の出産・育児・教育への重点的な支援」を掲げた。来年度予算については社会保障費以外の歳出を「前年度と同程度の水準」に抑えるよう求めたが、財政健全化に向けた歳出抑制の具体策は乏しい。

「骨太の方針」原案の概要
テーマ 方 針
<成長戦略>
法人税 民間投資・対日直投を推進するため法人税改革を実施
雇 用 成果で評価される働き方にふさわしい労働時間制度の仕組み検討
混合診療 未承認薬を迅速に使えるよう拡充
女性活用 女性の働き方に中立的な税制・社会保障
外国人労働者 特区での外国人材の活用
農 業 農業委・農業生産法人・農協は規制改革実施計画に基づき改革
金 融 NISAの拡充など成長マネー供給拡大
エネルギー 原発は規制委の判断を尊重し再稼働
<少子化対策>
人口目標 50年後も1億人の人口保持
少子化対策 第3子以降の出産・育児・教育を重点支援
<歳出見直し>
医療費削減 2年に1度の薬価改定の見直し検討
地域の医療体制 15年国会で自治体の医療費適正化を促す仕組みの法案提出
高齢者医療 後期高齢者の負担軽減の特例を見直す
公共事業 「集約・活性化」による社会資本整備
<15年度予算>
財政目標 PBは15年度までに赤字半減、20年度までに黒字化
来年度予算フレーム 15年度予算で非社会保障経費は前年度同水準

骨太の方針は成長戦略とともに安倍政権の経済政策の指針となる。原案は消費増税後の反動減、経済好循環の拡大、人口減少、財政健全化という4つの課題に対応する必要があると指摘。経済的な理由で出産を見送っている家庭を支援するため、今後は特に第3子以降を対象にした支援に重点を置く方針を掲げた。
焦点の法人税については「民間投資を喚起し対日直接投資を推進するため、法人税改革をする」と明記した。
安倍政権が重要課題に掲げる女性の就労促進については、女性の役員・管理職登用を促すため、企業の情報開示を進め、女性を登用した企業にインセンティブを付与する方針を示した。

また「税制・社会保障制度について、女性の働き方に中立的なものへ改革する」とも明記した。主婦の就労を抑制しているとの指摘がある配偶者控除や、公的年金の第3号被保険者制度の見直しが念頭にあるが、具体策は盛り込んでいない。
労働分野の規制改革は「成果で評価される働き方にふさわしい労働時間制度の仕組みを検討する」とした。働いた時間ではなく成果に応じた給与を払う「ホワイトカラー・エグゼンプション」を専門職の一部に導入する方向だ。ただ導入対象を巡り政府内に異論があるため、原案には詳細な改革案は示していない。農業分野は農協の見直しなど規制改革会議の提言に基づいて「改革を実施する」と言及した。

財政健全化では、国・地方合わせた基礎的財政収支(プライマリー・バランス=PB)の国内総生産(GDP)比を、2015年度までに10年度比で半減させ、20年度までに黒字化させる国際公約を踏襲した。
ただ歳出削減の具体策は乏しい。毎年1兆円規模で歳出が膨らむ社会保障分野の効率化を掲げたものの、75歳以上の健康保険料の優遇措置見直しなど従来から検討していたものが大半。市町村が医療費抑制に取り組む仕組みを作り「15年の通常国会への法案提出を検討する」と言及する程度にとどまった。

薬の取引価格の下落を公定価格である薬価にすぐ反映できるよう「現在2年に1回行われている薬価改定の間隔について、そのあり方を検討する」とした。ただ経済財政諮問会議で民間議員が提案した「毎年の改定」は明記していない。財政健全化は踏み込み不足の内容になっている。

▼骨太の方針 政府の経済財政政策の基本的な方向性を示した文書。
「骨太の方針」は通称で、正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」。小泉純一郎政権が発足した2001年に初めてつくられた。それ以降、首相が議長を務める経済財政諮問会議が毎年6月にまとめてきた。09年に政権の座に就いた民主党は諮問会議を休止したため、骨太の方針の策定作業も一時途絶えた。政権に復帰した安倍晋三首相は昨年、4年ぶりに策定した。
過去の骨太の方針をみると、01年は郵政民営化、03年は三位一体の改革、06年は歳出・歳入の一体改革などをテーマに大胆な改革政策を盛り込み、官邸主導の政策決定の象徴になった。翌年度の予算編成が本格化する前の6月に策定することで、党や省庁の歳出要求をけん制する狙いもある。
昨年の骨太の方針では「脱デフレ・経済再生」を副題に付け、景気回復と財政健全化を両立させる考えを強調した。今年は政権の経済政策「アベノミクス」の第3の矢である新成長戦略とともに閣議決定する方針だ。産業分野の政策をまとめた成長戦略と重なる部分も多い。

【日経新聞】



もし毎年薬価改定となると、完全に改定での財源とは切り離される可能性が強くなります。
by kura0412 | 2014-05-31 09:38 | 医療政策全般 | Comments(0)

コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30