日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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再び『定額制』が

受診時に定額負担を、財制審 社会保障給付増に警鐘

財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は30日、財政健全化に向けた報告書を麻生太郎財務相に提出した。「団塊の世代」が75歳以上となる2020年代前半以降、医療や介護など社会保障給付の急増が日本の財政の「脅威」になり続けると強調。医療機関での受診時に、原則3割の窓口負担とは別に1回100円といった定額を病院で支払う仕組みなどの必要性を訴えた。

受診時の定額負担は民主党政権時代に検討されたが、日本医師会の反発で見送られた。財制審は再検討するよう要請した。また現在は2年ごとに見直している薬価を毎年改定すれば、国・地方や患者の負担を減らせると提案した。
介護報酬では特別養護老人ホームを経営する社会福祉法人が手厚い税制優遇を受けていると指摘。職員の処遇改善にまず内部留保の活用を促し、15年度に改定予定の介護報酬の抑制を求めた。年末の来年度予算編成で争点の一つとなりそうだ。
市販薬に類似した湿布や漢方薬を保険適用から除外することや、急増する柔道整復師の数を抑える必要があるとも明記。診療報酬の明細書(レセプト)のデータ分析を通じて、国・地方や企業の健康保険組合に医療費の支出上限目標を導入することなども提起した。
財制審が社会保障の給付と負担の均衡を急ぐための施策を並べたのは、20年代前半以降の超高齢化時代を前に、現状では日本の財政が「持続不可能」との認識を強めているためだ。20年度までに国・地方の基礎的財政収支を黒字化させる政府目標を財政健全化への「出発点」と位置づけ、20年度までの収支改善の具体的な工程表を15年夏までに策定するよう求めた。

【日経新聞】
by kura0412 | 2014-05-31 09:21 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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