今回の改定に対して医科での臨床現場の反応

医師1927人に聞いた「2014年診療報酬改定案の現場へのインパクト」
約2割の医師が「主治医報酬」算定の意向
8割以上の医師が今回の改定率に「不満」

厚生労働省の中央社会保険医療協議会が先月、厚生労働大臣に答申した2014年度診療報酬改定案。改定率は全体で0.1%の引き上げで、消費増税補填分を除くと1.26%のマイナス。改定率や主な新点数項目について現場の医師はどう思っているのか、アンケートで聞いてみた。
今改定により医科本体の引き上げ額は約2600億円で、そのうち約2200億円が消費税対応分とされる。実質の引き上げ額は約400億円にとどまり、約4700億円を充当した2年前の改定と比べると非常に厳しい改定といえそうだ。
 
問1 2014年度診療報酬改定率の改定率について、どう思いますか。(単一回答)
回答した1927人の医師のうち、8割以上の医師が今回の改定率に「不満だ」と回答。
ただし、その中の3割は「財源を考えるとやむを得ない」と答えていた。「特に不満はない」とした医師は7%(134人)しかいなかった。
今改定の外来医療における目玉は、「主治医報酬」の新設だ。
地域包括診療料(1503点)と地域包括診療加算(20点)で、前者は200床未満の中小病院と医師3人以上の大規模診療所を対象とした点数で再診料や通常の検査・処置などを包括した報酬を月1回算定できる。
後者は診療所が対象で、再診料に加算する。対象患者は、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、認知症のうち2つ以上有する患者。 
ただし対象患者には原則、院内処方をする必要がある。院外処方の場合は24時間開局している薬局との連携が必要となるなど算定のハードルは高そうだ。

そこで、この新点数を算定するつもりがあるかどうかを聞いてみた。
「自分の診療には関係ないと思う」(42.5%)、「特にメリットを感じないので、算定するつもりはない」(10.7%)、「院内処方は煩わしいため、算定するつもりはない」(10.9%)といった回答が大半を占めたが、約2割の医師が、該当する慢性疾患を持つ全ての患者あるいは一部の患者に算定する方針だと答えており、地域包括ケア体制の主役として活躍する医師が今後増えそうだ。
一方、この点数を機に院内処方に戻す動きも活発化するとみられ、薬局業界への影響も小さくないとみられる。

また、入院医療における最大の目玉が、急性期病床の機能明確化と役割分担を一層推進するという趣旨の基に行われた、看護配置7対1・10対1一般病棟入院基本料の算定要件が厳格化。
算定要件として、平均在院日数の計算方法の見直しや重症度・看護必要度基準の見直し等が挙げられた。

7対1入院基本料を引き続き取ることができる病院は収入増が期待でき、スタッフも充足できるため業務負担減や給与増につながる可能性が高いが、7対1入院基本料から10対1入院基本料の算定を余儀なくされた病院は収入減少が必至であり、人件費をうまくコントロールしないと給与減のリスクも出てくる。
急性期病院に勤める医師にとっては労働環境が大きく変わる可能性を秘める。一方、各地域で医療機能の分化がより進み、病院集中といわれてきた患者の流れが変化するかもしれない。

一般病棟入院基本料の算定要件が厳格化の影響について、どう思いますか。
「どうなるかは分からない」(32.9%)、「自分の周囲では、特に影響はないと思う」(27.7%)と答えた医師が大半だったが、「歓迎」(15.1%)と答えた医師よりも、「不安」(24.2%)と答えた医師の方が多かった。
なお調査の自由意見欄には、
「機能明確化はいいが、急性期の病院で患者の追い出しが激しくなっている。完全に診断のついていない患者や治療の計画のついていない患者を慢性期の病院に押し付けることが頻繁にみられ、危機感を感じる」(60歳代勤務医)、
「つぶれる中小病院が増えそう」(40歳代勤務医)、
「消費税がさら10%に上がると抜本的に改善しないと無理。先行き心配である」(40歳代開業医)、
「主治医機能に関して、医薬分業が否定される方向に向かっている点に懸念を覚える」(50歳代その他医師)、
「診療所で院内薬局という発想がわからない。むしろ24時間薬局を奨励する制度設計が欲しい」(50歳代勤務医)、
「医薬分業に歯止めをかけたのは評価する」(50歳代開業医)などの意見も寄せられた。

【日経メディカル】



医科では保険診療でも色々な選択肢があるように感じます。
8割が不満ですか、歯科では・・・
by kura0412 | 2014-03-07 16:20 | 医療政策全般 | Comments(0)