医科歯科連携の中軸に据えて

高齢者医療 「生活の質」維持が重要だ

食べたり飲んだりすることができなくなった高齢の患者をどうケアするか。胃から人工的に栄養摂取する治療について慎重に行うよう、新年度から医療機関が受け取る診療報酬が見直される。
患者や家族が治療法などを十分理解した上で行うよう促すものだ。高齢社会での医療やケアのあり方を考える契機にしたい。

見直し対象は口からの栄養摂取が難しい場合、胃に穴を開け管を通す「胃瘻(いろう)」と呼ばれる方法だ。看護や介護がしやすいことなどから行う例が増えてきた。
しかし、予防目的の口腔(こうくう)ケアを十分に行わないまま胃瘻を施したり、ものを飲み込む「嚥下(えんげ)」力を回復させるためのリハビリがなされないまま放置される例が多く問題となっている。
厚生労働相の諮問機関「中央社会保険医療協議会」は、胃瘻を施す際の診療報酬を平成26年度から減額する。一方で胃瘻の必要があるか、嚥下機能を検査する報酬を新設する。患者や家族に説明し、回復可能性やリハビリ方法などを相談することも求めた。
患者や家族と相談し、リハビリを行う過程を診療報酬上も明確化し、慎重な実施を求める方向にかじを切った意味は大きい。

終末期医療などで、食べ物を口から摂取をさせるなど生活の質(QOL=クオリティー・オブ・ライフ)に重きを置く欧州に比べ、日本では胃瘻を行う例が高齢者を中心に多いといわれる。その背景には、口からの栄養摂取では誤嚥による肺炎の危険があるため、それを避けたい医療や介護現場の事情もあると指摘される。
一方で、医療機関や介護施設の中には、食べる楽しみを患者から奪わないよう、口腔ケアの徹底など予防や機能回復訓練を重視して効果をあげている所もある。
高齢社会で医療技術が進歩する中で、どこまでどんな治療を尽くすか、医療機関側も患者側も判断に迷う場面は多い。重症患者の場合、本人の意思確認ができないケースも少なくない。誰もが考えておかねばならない問題だ。
日本老年医学会は、高齢者ケアで、患者と家族が、医療や介護チームと十分コミュニケーションをとり、患者の人生にとって「最善」を見いだすよう求めるガイドラインをつくっている。患者の意思と利益を最大限尊重した医療や介護が求められる。

【産経新聞・主張】



医科歯科連携の中心の一つになる所です。しかしながらその一方、医科から歯科への排除も懸念される部分でもあります。
by kura0412 | 2014-02-25 09:45 | 歯科 | Comments(0)