診療報酬改定報道のアレコレ

「診療報酬」来年度は実質マイナス改定へ

医療機関で受ける治療や検査の価格を定めた「診療報酬」について、来年度の改定内容が決まった。過剰な入院を減らして在宅医療に移す体制強化が柱となっている。
診療報酬は2年ごとに見直されるもので、12日の中央社会保険医療協議会で、来年度からの改定内容が決まった。今回、医療費の総額は今より0.1%増えるが、消費税の増税分を引くと実質的には6年ぶりのマイナス改定。
見直しの柱は、大病院を救急や高度な医療に特化し、慢性病などで長く入院する患者を地域の医療機関や在宅での療養に移すこと。具体的には、入院患者のうち、救急治療を終えて自宅などで療養できるようになった人の割合を評価する他、診療所が糖尿病などの慢性病を複数抱える患者を主治医として継続して診る場合は加算する、などとなっている。

【日本テレビ系】



医療費抑制 「画餅」の危機 診療報酬改定 企業・個人、400億円負担増

12日に決まった平成26年度診療報酬改定は全体で0・1%の増額改定となった。
これは企業と個人で負担している保険料と税金、患者の窓口負担で計400億円の負担増を意味する。社会保障費が年1兆円ペースで膨らむ中、厚生労働省が目指す「医療提供体制の効率化」が実現しなければ、医療費抑制は絵に描いた餅になりかねない。
26年度予算案の編成では、診療報酬改定が最大の焦点だった。財務省は医療費抑制には医療機関の高コスト体質の是正が不可欠だとして、増額改定に難色を示したが、結局、0・1%増で決着した。その上、診療報酬とは別に、国と地方の税金を財源とした900億円の基金も創設された。
政府は4月の消費税増税で5兆円の増収を見込み全額を社会保障に充てる。だが、基礎年金国庫負担金に2兆9500億円を充てるなど、その大半が社会保障制度の維持に使われ、社会保障の充実には1割程度しか回せない。政府は、待機児童の解消や国民健康保険の保険料軽減措置の拡充などを行うが、限られた財源の中で、国民が充実策の効果を実感するのは難しい。
団塊世代が75歳以上になる37年度には、医療費が今の40兆円から62兆円に膨らむ見込み。社会保障費の歳出改革は待ったなしだ。医療機関の経営を守るために国民負担が増えたまま、医療の効率化だけが取り残されれば、国民には増税という負担感だけのしかかる。(小川真由美)

【産経新聞】



消費増税分、初・再診料に上乗せ 新たな「前例」に

2014年度の診療報酬改定で大きな対立点となったのが、初・再診料など基本料金の引き上げだ。消費増税で医療機関の仕入れコストが増える分を患者や健康保険から回収するためで、初診料は120円上げて2820円に、再診料は30円上げ720円となる。患者の窓口負担は、3割負担の現役世代なら初診料で36円、再診料で9円支払いが増える。
だが患者や健康保険への影響が大きい基本料金への上乗せは、実は今回が初めて。1989年度の消費税導入や97年度の消費増税の際には、仕入れ費用増が明らかな器材を使った検査や治療、寝具や食事などの関係する項目を選んで上乗せした。しかし、医療機関側には「項目を選ぶことが難しく、漏れが生じて十分に転嫁できなかった」との“反省”が残った。
12日に記者会見した健康保険組合連合会の白川修二専務理事は基本料金への上乗せに「到底納得できない」と批判。一方、医療機関側は「(医療機関にとって)公平でシンプルな配分」(日本医師会の横倉義武会長)と評価した。
医療機関側が基本料金への上乗せを主張したのは、15年10月に予定される消費税率の10%への引き上げを視野に入れているためだ。15年度に再度の消費増税に併せた基本料金の再引き上げを探っている。
識者からは「消費増税のたびに安易に初・再診料を引き上げるのは問題」(日本総合研究所の西沢和彦上席主任研究員)との批判が上がる。

【日経新聞】
by kura0412 | 2014-02-13 11:53 | 医療政策全般 | Comments(0)