都議会の立場では

都知事選、候補者の「脱原発」に戸惑う都議会

東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)で、出馬することを決めた元首相、細川護煕氏(76)が選挙戦で「脱原発」を主要テーマに掲げたことで、都議会各会派に戸惑いが広がっている。
自民、公明両党が元厚生労働相の舛添要一氏(65)を支援するのに対し、民主党は「勝手連」で細川氏を推したい考えだが、政策テーマを一つに絞る“シングルイシュー選挙”の手法に、都議からは「都政の課題が置き去りにされる」と不安の声が上がっている。

◆急きょ方針転換
民主党では当初、独自候補の擁立に向けて調整を進め、細川氏や著名ジャーナリストなどに声をかけてきたが、出馬を断られ、最終的に「勝てる候補」として舛添氏を支援する調整を進めてきた。ところが、細川氏が浮上したことで急きょ方針転換。これについて都議会民主党の幹部は、「舛添氏は『合格点』に達していたが、細川氏の方がより条件に近い」と説明する。
しかし、細川氏と都議会民主党とはこれまでほとんど関係がない。
ある都議は「20年前の首相というイメージがあるだけで、それ以上は知らない」と打ち明ける。細川氏は近く記者会見で公約などを発表する予定だが、「脱原発ばかり掲げられても困る。都議会側の意見も聞いて、もっと都政の課題も語ってくれないと」と不満を口にする。

◆「違和感」
細川氏の応援に小泉元首相(72)がついたことで、自民の受け止めも複雑だ。
都議会自民党のベテラン議員は、小泉元首相を「もともと何を言い出すか分からないような人だから……」とあきらめた様子だが、「原発について『反対』か『賛成』かだけで都知事を選ぶことには違和感がある」と批判する。
都議会公明党も、脱原発だけで共闘する元首相の「タッグ」には疑問を投げかける。
中嶋義雄幹事長は「都知事の仕事はもっと幅広い。まずは行政サービスについて第一に考えるべきだ」と述べ、より広い政策論争の必要性を訴える。

◆厳しい視線
脱原発を掲げて、いち早く出馬表明した前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏(67)を推す共産党も、細川氏の主張に厳しい目を向ける。共産党都議団の大山とも子幹事長は、「選挙戦では脱原発だけではなく、暮らしや福祉の分野も重視したい」と細川氏との違いを強調する。
脱原発ばかりを前面に打ち出すシングルイシュー選挙の手法には否定的で、大山幹事長は、都知事選では「都民の暮らし」にもっと目配りすべきだと主張している。

【読売新聞】



議会の意識と都民の判断は異なる場合があります。果たして東京都民がどんな基準で判断するか非常に興味が出てきました。
by kura0412 | 2014-01-16 14:03 | 政治

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