日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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最大でも「0.0%」という据え置き?

診療報酬据え置き 14年度改定、ゼロか微減に

政府は18日、2014年度予算編成の最大の焦点となっている診療報酬(医師の技術料など)の扱いについて、増額改定を見送る方針を固めた。
改定率は0.0%以下とし、マイナス幅は0.1%に満たない範囲で調整する。

来年4月に消費税率が8%に上がることを踏まえ、医療費を実質的に据え置き、新たな国民負担の増加を抑える。週内に最終決定する。
病院や診療所などの収入源である診療報酬は2年に一度見直してきており、来年度が改定の年にあたる。医師の技術料である「本体」と、薬の公定価格である「薬価」からなり、予算編成の作業の中で改定幅を巡る調整を政府内で急いでいる。

菅義偉官房長官は18日午前の記者会見で「増え続ける医療費をどういう形で削減するかが極めて大事だ。総合的に判断する」と述べた。これまでの改定では医療機関への配慮もあって、薬価を削った分を本体につけかえて対応してきたが、今回はこうした方法を原則とらない。
消費増税に伴って薬の仕入れ、施設の建て替えなどの経費が増えるが、医療機関はその増加分を患者に直接請求できない。このため、政府は医療費ベース(約42兆円)で1.36%分の増額を認める。一方、薬価部分は市場の実勢価格を考慮し、この手当てとほぼ同じ分だけ減らし、相殺する。
診療報酬「本体」では、在宅医療の充実などに重点的に配分する姿勢を示す。
半面、大病院を中心に、重症者向けをうたう設備の過剰を是正する措置などを盛り込むことで、こちらもほぼ打ち消すような形になる。

一連の増額と減額を勘案した結果、全体の仕上がりは、最大でも「0.0%」という据え置きにする。
全体で1.5%程度の増額を求めてきた厚生労働省内に異論や巻き戻しの動きは残るものの、財務省は計数の整理をしながら、0.1%に満たない範囲内でマイナス改定する方向もさらに探っている。
ごく小幅であってもマイナス改定に踏み切れば、2008年度以来、6年ぶりとなる。医療機関や厚労省、自民党のいわゆる族議員を中心に、特に本体部分で大幅な増額を求める声が多かった影響もあり、大胆な効率化には至らない。

消費増税に伴って来年度だけで5.1兆円分国民負担は増える。診療報酬は社会保障に関する費用の象徴的な存在だけに、優遇している印象を薄めたい政権の思惑も働いた。消費増税分への手当ても加味して考えれば、大幅に削り込んだのは薬価部分で、本体は0.6%程度のプラスになる。

【日経新聞】
by kura0412 | 2013-12-18 14:26 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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