日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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主役はプログラム法案だったものが

社会保障改革、実行段階へ プログラム法成立

医療・介護など社会保障の改革の道筋を示したプログラム法が、5日夜の参院本会議で成立した。
高齢者医療の見直しを皮切りに、改革は計画から実行段階へと移る。消費増税が迫るなかで、個人や企業にとって新たな負担増になる政策も多い。経済の実力に見合った社会保障制度の再構築はまだ入り口段階だ。

プログラム法は、政府の社会保障国民会議が今夏まとめた報告書を土台につくった。「税と社会保障の一体改革」で消費税率引き上げは決まった。税の使い道である社会保障給付をどう見直すか。プログラム法は、高齢者でも所得の高い人は自己負担を増やす原則などに基づき改革の工程表を示した。
工程表に基づく第1弾となる70~74歳の医療費自己負担の引き上げ。来年4月から実施する同措置は、2008年から凍結してきた。6年越しで実現する点では前進だが、対象を「新たに70歳になる人」に限った。この結果、公費の削減見込み額も当初の2000億円が10分の1になった。工程表の第1弾が改革の難しさを物語る。

■介護抑制で妥協
今後の改革は15年度から本格化するが、つまずきが予想される分野も多い。例えば自営業者らが入る国民健康保険の都道府県への移管。移すこと自体に異論は少ないものの、赤字続きの国保向けへの追加財政支援が前提になる。プログラム法は大企業健保の負担を重くする方向性を示したが、企業側は「極めて異常な議論」(健保連の平井克彦会長)と反発を強めている。
プログラム法が照準を合わせたのは、団塊の世代が75歳以上になる25年。このまま放置すれば、年2%程度の経済成長率、3~4%程度の高齢者人口の増加率を上回り、最大5%ペースで社会保障給付が増える。
同法は負担と給付の両面で改革の見取り図を示したが、実行にはそれぞれの分野ごとの法律の改正作業が必要になる。25年に150兆円近くに膨張する給付をどれだけ抑えられるかは見通しにくい。
15年に実施する予定の介護保険制度の改革。介護の必要度が低い人向けのサービスを市町村に移したり、特別養護老人ホームの入所基準を厳しくして給付を抑える案を計画する。だが、この計画も与党や自治体の反発で、移す事業の内容や対象者を絞る妥協を早くも迫られている。

■年金見直し停滞
年金制度改革にいたっては、国民会議の報告書のとりまとめの段階から腰がすわっていない。受給開始年齢の引き上げは、給付抑制に欠かせない項目だが、反発を恐れ先送りした。米国では65歳から67歳に引き上げる措置を1980年代に、ドイツでも07年に決定済み。日本の財政悪化は先進国でも突出しているが、年明けから本格化する年金の財政検証でも素通りする見通しだ。

かつて小泉政権は、社会保障費の伸びを自動的に年2200億円ずつ抑える方針を打ち出した。利害調整に手間取り改革が進まないことを懸念したためだが、政治的な反発が強く、いまの政府・与党はこの手法を採り入れていない。
安倍政権は個別の政策を積み上げていく方式を取るが、反発を抑え込めなければプログラム法に基づく個別分野の法改正が遅れ、給付の抑制がなかなか進まない。痛みを伴う改革の行方は波乱含みだ。

【日経新聞】



この臨時国会ではプログラム法案がメインだったはずが、特定秘密保護法案が一点注目を浴びています。
これで70~74才の一部負担は2割となります。
by kura0412 | 2013-12-06 10:12 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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