OECD並みはクリアか

OECD加盟国中,日本とイスラエルのみで直近の医療費支出が急増
「図表で見る医療2013年版」

経済協力開発機構(OECD)は11月21日,「図表で見る医療2013年版(Health at a Glance 2013)」を発表。2009年以前に比べ,加盟32カ国中30カ国で国民1人当たりの医療費支出の伸び率が大幅に抑制されていることなどが明らかになった。
一方,こうした動きとは逆に日本とイスラエルでは医療費支出の伸び率が急速に増加しているとの結果も示されている。OECDは日本向けのプレスリリースで「医療制度の効率性を高める必要がある」とまとめている。

平均寿命はスイスに次いで第2位
OECDのリリースによると,直近の調査対象年(2011年)において加盟34カ国の平均寿命が初めて80歳を突破(80.1歳)。1970年当時の70歳から10歳上回る結果が示されている。
日本の平均寿命は82.7歳で,スイスの82.8歳に次いで加盟国中第2位であった。また世界的には糖尿病と認知症の増加が目立っていたとも指摘。今後も途上国での肥満者の増加に伴い,糖尿病患者は増えるだろうとの見解が示されている。

経済危機以降,多くの加盟国で医療費支出の抑制進む
また,加盟32カ国における2009~11年の国民1人当たりの医療費支出の伸び率は平均0.2%と2000~09年の平均4.1%から大幅に抑制。ギリシャ(各期間の伸び率:5.3%,-11.1%),アイルランド(同7.0%,-6.6%)で最も大きな下げ幅を記録した他,カナダ(同3.5%,0.8%),米国(同3.4%,1.3%)など多くの国で伸び率が抑制されていた。これについて,OECDは経済危機以前の医療費支出の大幅な伸びに対する方向転換が行われたと分析。各国にとって医療制度の生産性や効率性の見直しが重要となっているとの見方を示している。報告書ではまた,各国で疾病予防プログラムに関する支出が削減されていることも指摘。肥満やアルコール,喫煙の害を減少させるといった費用効果の高いプログラムへの影響も懸念されている。
こうした動きとは逆に,医療費支出の伸び率が急速に増加していたのは日本(同2.8%,4.9%)とイスラエル(同1.3%,3.4%)の2カ国のみ(図)。その他,日本では総保健医療支出の対国内総生産(GDP)比が9.6%とOECD平均(9.3%)を初めて上回ったことも示されている。

日本は「平均在院日数の長さトップ」「1人当たりの医薬品支出の高さは第4位」
OECDは日本向けのプレスリリースで,日本では質の高い医療へのアクセスが可能と評価。
一方「今回の報告書は,日本の医療支出に対する費用効果を上げることのできる分野が幾つかあることを示唆している」とも指摘。
平均在院日数が2000年以降大幅に減少しているが,OECD平均の8日を大きく上回る18日と最長であり「計画的な病床数の減少と病院外の地域での医療・介護サービスの拡充で平均在院日数がさらに減少するだろう」としている。
また,今回の報告書で示されている日本の1人当たりの医薬品支出が米国,カナダ,ギリシャに次いで4番目に高いとの結果を紹介。
1つの要因としてジェネリック医薬品の市場シェアの少なさを挙げた。OECDは「ドイツや英国ではジェネリック医薬品のシェアは医薬品の総消費量の75%を占めるのに対し,日本では2011年の段階でいまだ25%未満」と指摘。その上で「ジェネリック医薬品の処方と消費を促進するいっそうの取り組みは,医療の成果に影響を与えずに支出を削減するだろう」との見解を示している。

【MT Pro】



これが本当ならばOECD並みの医療費要求は既にクリアしたことになります。逆に他国よりも医療費支出の伸び率の高さが抑制への動きに利用される恐れがあります。
果たして歯科医療に絞るとどうなっているのでしょうか。
by kura0412 | 2013-11-27 18:09 | 医療政策全般 | Comments(0)