日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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社保改革プログラム法案ー先ずは2割負担の問題が

70~74歳医療費、2割負担に 社保改革プログラム法案骨子 閣議決定も与党内反発、曲折も

政府は社会保障改革の実施時期を定めたプログラム法案骨子を閣議決定し高齢・高所得者に負担増を求める政策にかじを切ったが、有権者の離反を恐れた与党議員から反発の声が強まっている。しかも、来年4月には新たに国民負担となる消費税率アップも控えており、改革が紆余曲折する可能性もある。

与党内で反対論が根強いのは、1割に据え置く70~74歳の医療費窓口負担を本則の2割に移行する改革だ。
政府は平成26年4月から順次移行する構えだが、自民党の反対派議員らは「同時期に消費税増税があり、受け入れられない」と本音を漏らす。骨子は法案そのものではないが、同党では総務会などの正式な了承を取り付けておらず、厚労族議員の怒りを誘った。
実際、自公政権は18年、医療制度改革関連法を成立させ20年4月から負担を1割から2割に引き上げることを決めて、19年の参院選で大敗。その後、両党は高齢者の反発を危惧し1割のまま凍結した。この年代は国政選挙での投票率が高く、続く民主党政権と現在の自公政権も毎年度2千億円の国費を投じ1割負担を維持してきた。
プログラム法案成立後、厚生労働省の審議会が年金や介護など分野別に議論を行い、半年以上もかけて個別の法案を丁寧に作り上げる。
ただ、改革実現の時期に幅を持たせているため、どの分野の負担増を優先するかは政治状況などに左右される。このため、高齢者の医療費負担増に否定的な族議員が反発し改革が後回しにされる可能性もある。
自民党は先の参院選で社会保障改革に伴う負担増の争点化を避け、だんまりを決め込んだ。今後は高齢者に対する負担をどこまで求めることができるのか、安倍政権の実行力が問われることになる。

【産経新聞】



既に来年度予算に盛り込まれるとされているこの2割負担の問題がどうなるか。これが最初の大きな試金石となります。
また、国保組合の国庫補助の見直しも直接的に影響のある問題となります。
・健康管理や疾病予防など自助努力を行うインセンティブを持てる仕組みの検討
・情報通信技術、レセプト等を訂正に活用しての保健事業の推進
・外来受診の適正化
・地域包括ケアシステムの構築
・医療法人間の合併、権利の移転に関するせいろ等の見直し
・医療職種の業務範囲及び業務の実施体制の見直し
・人生の最終段階を穏やかに過ごすことのできる環境の整備
・在宅医療及び在宅介護の連携の強化
・高齢者の生活支援及び介護予防に関する基盤整備
・認知症に係わる施策
など、財源問題を別にして歯科にも大きく係わる課題となりそうです。
by kura0412 | 2013-08-22 12:28 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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