選挙で盛り上がっていない社会保障の論戦

参院選 社会保障改革、進まぬ議論 負担増反発を自公民回避

国政選挙で有権者の最大の関心事に挙げられる社会保障制度改革の論議が、今回の参院選では低調だ。
自民、公明、民主の3党が、負担増や給付抑制という人気取りにならない政策を参院選の争点から避けようとしているためであり、3党合意を受けて設置した社会保障制度改革国民会議の議論にも影響が及んでいる。

自民党の参院選公約は、社会保障制度改革について「持続可能な制度の構築」としている。
負担増と給付抑制を念頭に置いたものだが、田村憲久厚生労働相は「国民会議で議論しているので書きづらい部分があった」と抽象的内容になった事情を説明する。
3党の実務者協議では、民主党の長妻昭元厚労相が年金制度について「『現行制度のままいく』という結論が自民党の理想なんだろう」と述べ、自民党には参院選が終わるまで見直す考えがないと糾弾する。
もっとも、民主党の公約は「公的年金制度の一元化、最低保障年金の創設」など、4年前の衆院選の公約をなぞったにすぎない。自民党にとって民主党の主張は「消費税10%以上を前提」(野田毅税制調査会長)としていて財源無視の政策でしかないという。

社会保障改革は、毎年1兆円といわれる社会保障費の膨張を抑制するのが本来の目的だが、3党は「切り込み」を避けている。しかも、3党が同じ方向に行かない以上、国民会議の結論も中途半端なものになりつつある。
昨年11月に議論を始めた国民会議は、8月下旬の設置期限を前にした最終報告取りまとめに向け、先月末までに各分野の「改革論点」を作成した。
ところが、年金改革では、原則65歳になっている年金支給開始年齢の引き上げについて「準備に時間がかかるため早めに議論すべきだ」とする内容で、結論の部分がない。医療改革についても、現在1割に据え置いている70~74歳の医療費窓口負担を本来の2割に「適用すべきだ」としながらも、それ以上の負担が必要かどうかの議論には至っていない。
一方、与野党国会議員104人による「国会版社会保障制度改革国民会議」が3日発表した提言には、介護保険制度で高所得者の自己負担を1割から2割に増やしたり、70~74歳の医療費窓口負担を本来の2割に移行したりする具体案が盛り込まれた。もっとも、国会版国民会議の提言を各党が受け入れる保証はない。

■社会保障制度改革国民会議
医療、介護、年金、少子化対策の将来像を議論する政府の有識者会議。
昨年8月の通常国会で成立した社会保障・税一体改革関連法に基づき設置された。政府は昨年8月22日から1年以内に国民会議の検討結果を踏まえて「法制上の措置」を講じることになっている。国民会議の委員は大学教授やエコノミストら15人。平成25年6月までに16回開かれた。

【産経新聞】



マスコミの選挙における調査でも社会保障への注目は大きいのにも拘らず、一向に盛り上がらず選挙の論点にもなっていなような印象です。
by kura0412 | 2013-07-10 17:55 | 政治 | Comments(0)