保険での評価はなくても基本は基本です

モニターだけに頼らず五感で見る大切さ-臨床モニター学会医療安全推進セミナー

医療機器が進歩し、モニターの精度は格段に上がった。しかし、モニターはあくまで一つのツールにすぎない。患者の適切な観察を行い、チームの連携がうまくいって初めて、安全な医療提供が可能となる-。20日、奈良市内で行われた臨床モニター学会の「医療安全推進セミナー」では、モニターだけに頼る危険性が指摘された。

琉球大医学部附属病院地域医療教育開発講座の阿部幸恵教授は、チーム連携の欠落が事故にかかわるとして、昨年春に設立された「おきなわクリニカルシミュレーションセンター」でのシミュレーション教育を紹介した。シミュレーション教育とは、さまざまな臨床場面を模擬体験し、体験後に、「五感を使って観察したか」「チームの連携がうまく取れていたか」などの振り返りを行うことで、思考を教育していくもの。沖縄県内だけでなく、県外や海外からも訪問があり、1年間で1万4000人が利用した。
阿部教授は、モニター実習の一場面を紹介し、「全員がモニターだけを見て、患者さんを見ていません。五感に勝るモニターはありません。例えば、違う方のモニターが間違って映し出されても、患者をきちんと見ていれば、おかしいことに気付くはず」と述べた。

東海大医学部外科学系麻酔科学の鈴木利保教授は、内視鏡手術での鎮静について、手術室とは違い、内視鏡室では対応に慣れていない研修医や看護師が鎮静を行っている場合が多いと指摘。その上で、「呼吸が止まって4-5分で、患者さんは死んでしまう。呼吸が止まるか、小さくなった時にすぐ気付けば、多くの方は大事には至らない。しかし、サチュレーション(経皮的酸素飽和度)が下がるのは、呼吸停止後1-1.5分で、このタイミングで気付くことが多い。また、気付いても、機器が外れていると思う場合が多く、そうこうしているうちに、患者さんの状態はどんどん悪くなってしまう。心電図に反映されるころには、あと10秒くらいで心臓が止まってしまう」と述べ、パルスオキシメーターだけに頼らず、呼吸状態を客観的・主観的に観察する重要性を強調した。

日本看護協会の坂本すが会長は、医療安全情報やガイドラインなど、協会としての取り組みを紹介。
中でも、受け持ち患者が1人増えると、死亡率が7%上昇するというデータを示し、量的な問題が解決されずには質が上がらないとして、労働環境改善が医療安全の向上にとって重要だと述べた。また、医療安全への取り組みは、何かエラーを起こしたことだけでなく、起こした後のフォローも大事だと強調。2001年に創設した看護職賠償責任保険制度の利用状況を報告した。今年3月現在で、加入者数は14万7000人余り、支払件数は52件、コールセンター対応数は1万4000件余りだった。

【キャリアブレイン】



基本はやはり視診、触診、打診、聴診そして問診です。
ただ、これでは現代の保険制度では評価はありません。間違いなく、ここに評価をすれば医療費削減に繋がります。
by kura0412 | 2013-04-24 17:20 | 医療政策全般 | Comments(0)