日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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協会けんぽ対健保組合

協会けんぽへの支援策めぐり紛糾- 社保審医療保険部会

社会保障審議会の医療保険部会が7日、東京都内で開かれ、今年度で財政の特例措置が切れる全国健康保険協会(協会けんぽ)に対する来年度以降の支援方法に関して、さまざまな意見が飛び交った。
国庫補助比率の維持、引き上げについて明確な反対意見はなかったものの、大企業が加入する健康保険組合や共済組合の負担が増える後期高齢者医療制度への「支援金」の分担方法では、総報酬割の全面導入について健康保険組合連合会(健保連)や日本経済団体連合会(日本経団連)の委員が強く反対の意見を述べた。

議論の冒頭で事務局の厚生労働省は、議論の材料として、
▽協会けんぽと健保組合では1人当たり医療費はほとんど差がない▽保険料率の上昇率は、2009年度と12年度の比較で協会けんぽが22%、健保組合の平均は11%▽保険料算定の基となる報酬水準の差が、ボーナスを算定対象に入れた03年度以降、両者の間で開いている-など、協会けんぽでは相対的に収入の低い人が加入しており、保険料率も高くなっている現状を示した。
協会けんぽの小林剛理事長によると、現行の支援方法で、保険料率を現状の10%に保った場合、来年度には再度保険料率の引き上げか、法律で定められた準備金の取り崩しが必要となる。協会けんぽは来年度以降の措置として、▽国庫補助率の20%への引き上げ▽高齢者医療制度の公費割合の引き上げ▽保険者負担分の総報酬割按分の総額化-などを求めている。

健保連専務理事の白川修二委員は、「総報酬割そのものに反対しているわけではなく、公平な負担という意味で、総報酬割は決しておかしくないと考えている」とした上で、「総報酬割という名の下に、政府の財源を肩代わりさせるという手法に反対している」と強調。高齢者医療制度の抜本的見直しまでの当面の措置として、国庫補助率を維持し、総報酬割をなくして09年度以前の加入者割に戻す方法を提案した。
日本経団連医療改革部会長の齊藤正憲委員も、協会けんぽの今年度の単年度黒字見込みを指して「累積赤字があっての特例措置だった。当初の目的が達成されたのであれば、時限措置を継続する理由はない」と述べた。

日本医師会常任理事の鈴木邦彦委員は、同じ社会保険で医療制度を運営しているドイツ、フランスでは保険料率が13-15%という数字を挙げ、「保険料の標準化を考えた後に、公費負担の増加を考えるべきだろう」と発言。
日本商工会議所社会保障専門委員会委員の山下一平委員は、「中小企業は、ボクシングでいうならダウン寸前。保険料を10%以上に引き上げるのは至難の業と考えるなら、選択肢は多くない」と、早急な議論を促した。

協会けんぽは、08年10月に政府管掌健康保険から移行した後、リーマンショックによる加入者の賃金減少、インフルエンザの大流行を受けて09年度には4900億円の単年度赤字、3200億円の準備金不足に陥り、▽国庫補助率の13%から16.4%への引き上げ▽後期高齢者支援金の3分の1について総報酬割の導入-などの特別支援措置を受けている。加入企業は中小企業が多く、4分の3以上は従業員9人以下の事業所で、加入者数は3480万人。

【キャリアブレイン】



いつもならタッグを組む、協会けんぽと健保組合が対立しているようです。
保険料率、一部負担金、国庫補助と保険給付は対の問題として考える必要があるようです。
by kura0412 | 2012-11-08 09:52 | 医療政策全般 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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