中医協で医療機関等における消費税負担について議論が始まりました

【中医協】高額投資の消費税で予備調査へ- 今年秋以降に本調査を実施

中央社会保険医療協議会(中医協)の「医療機関等における消費税負担に関する分科会」(分科会長=田中滋・慶大大学院教授)は27日、病院や診療所などの高額投資に伴う消費税負担に関する実態調査の基本方針を了承した。
同分科会では今後、会計や税制の専門家などによる調査専門チームを設置し、資産の種類などを把握するための予備調査を実施。今年秋にも集計作業を終え、その結果を踏まえ、本調査に着手する方針だ。

診療報酬改定の基礎資料とする目的で、中医協は2年に1度、医療経済実態調査(実調)を行っているが、実調では減価償却費を把握できず、高額投資の現状を知ることができない。今回の実態調査は、2014年4月の消費税率引き上げ時の対応を検討するため、病院や診療所(一般、歯科)、薬局の資産管理の現状を知ることが狙いだ。

医療機関が管理する資産が多岐にわたることから、本調査に先立ち、調査専門チームは、対象機関ごとに10施設ほどを選定し、固定資産台帳から資産名などを把握する予備調査を実施。その結果を踏まえ、本調査の調査項目を決める。本調査は、今年秋以降に行われ、年度内に結果がまとまる見通しだ。同チームの座長は、同分科会の石井孝宜委員(石井公認会計士事務所所長)が務める。
人件費や医薬品など、減価償却費以外の項目に関しては、次回の実調が来年6月に予定されているため、その結果が出るまでの間、既存のデータを活用する。厚生労働省では、非課税による影響が詳細に把握できるよう、次回の実調での対応を検討するとしている。

■損税への対応、「同じ面積の中で」―厚労省・唐澤審議官
この日の分科会では、消費税率引き上げ時における高額投資への対応の考え方が示された。
国は消費税を導入した1989年と、5%に引き上げた97年に診療報酬改定を行い、非課税措置による「損税」分を補てんしたとする経緯があるため、厚労省側は、診療報酬のアップや新点数の創設で対応する案と、医療保険制度の中で手当てを行う案をそれぞれ提示した。
同省の唐澤剛審議官は、「高額でないランニングコストのような部分は、診療報酬上で手当てをしなければならないと思っている」とし、診療報酬上の対応の在り方を議論するよう求める一方、「高額な投資のところはたくさん掛かるので、そこの面積は高くなり、残りの分は少し低くなるが、面積(全体)として同じだ」と述べ、診療報酬全体の枠の中で、損税分を補てんする考えを示した。

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