日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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公約違反といわれても、それなりに説得力ある説明です

社会保障と税の一体改革の審議が大詰めを迎え、民主党を含む三党合意がなされました。
社会保障制度において民主党は総合こども園を取り下げ認定こども園の発展形で子供政策を進めることとなりました。また後期高齢者医療制度廃止法案は既に提出準備をしていましたが、こちらも今後内閣総理大臣の指名で発足する国民会議で有識者や与野党の議論を経て提出されることとなりました。
この2点は民主党が大きく譲った点となりました。

一方で後期高齢者医療制度は政権交代直後の診療報酬改定において75歳で区別する医療項目は廃止しましたし、75歳以上だからということだけで病院の窓口で求められるお金はなくなりました。
従って既に実質的に廃止されていますが、法律を我が国の法律体系上で改正することだけが残っています。これについてはお約束のこの国会で提出するのは難しくなりましたが、いずれにせよマニフェストの旗を降ろすことなく国民会議に臨めますし、そこで議論を重ねた結果我々の主張を国民会議参加の各党各分野の皆様にも理解してもらえると信じています。

税制では高額所得者に対する増税部分が年末の税制改正に先送りされました。
消費税の
増税だけがクローズアップされていますが、今回の法案では5千万円以上の高額所得者や相続税の課税強化によって消費税以外の財源を確保することとなっていました。しかしながら、高額所得者に向けた政策を重視する自民党からの拒否に伴い、これらの条項が今回の法改正では盛り込まれなくなりました。民主党が大切にしたいと考える「分厚い中間層」に向けたメッセージとしては残念でなりませんが、年末の税制改正で是非とも高額所得者への課税強化を求めていきたいと考えています。

増税をすることを無条件で「よし」とする政治家は民主党にはいません。しかしながら条件次第では国民の皆様の合意をつくる努力をしながら、増税を決めていかなければならないのもこの仕事の厳しい面です。社会保障が毎年膨れ上がり、政権交代後と比較して今年度は4兆円近い社会保障費の増額をしてきました。これは独立行政法人の廃止をしたり、事業仕分けや国会議員の給与や国家公務員の給与削減などの行財政改革をしたりして捻出してきました。しかしながら社会保障費は今後も毎年1兆3千億円の増額が見込まれています。早速来年の増額分1兆3千億円の確保が年末に向けた国の課題となります。また埋蔵金で賄ってきた基礎年金の国庫負担も震災でその埋蔵金を使い切り、今年分からその確保が出来なくなってきています。今後とも行財政改革の推進をして参りますが、やはり行革等で確保できる金額を大きく超える社会保障費の伸びを賄うすべは増税による財源確保しかないと考えるに至りました。

今回、与野党ねじれの元ながら合意がなされました。ここで合意を反故にすることを求める声もありますが、反故にすることは政治に対する国民の信用を損ねることにもなり、却って国民の皆様に「政治は何なのだ」との疑念を抱かせることになります。消費税が実際に引き上げられるのは平成26年4月でありそれまでの間も行革を続け、景気回復への努力を併せて行うことをお約束する中で皆様に法案賛成を御理解いただきたいと考えています。

衆議院議員 岡本みつのり

【岡本充功光衆議院議員メールマガジン】



全てのマニフェスト実現が難しくなっていることを考えれば、公約違反と非難されたとしても今回の修正合意は現実的判断であるかもしれません。
それなりに説得力ある説明です。
by kura0412 | 2012-06-22 17:35 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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