どの程度の離脱者に留められるか

民主党分裂か、どう出る小沢一郎氏

民主党はまさに分裂前夜である。
与野党3党は土壇場で修正合意したが、民主党内部の野田執行部と小沢・鳩山グループの対立には妥協の動きさえ見えない。与野党の対立が一応、政策をめぐるものだったのに対し、民主党内のそれは倒閣をかけた権力闘争だからである。
きょう18日から民主党の党内調整がはじまるが、対立が解けないまま、消費増税法案の採決に持ち込まれることになりそうだ。野田佳彦首相のメキシコでのG20出席をはさみ、国会の会期延長、民主党両院議員総会、党首会談、採決と、週明け、綱渡りの日程となる。

固唾(かたず)をのんで見守る与野党議員の視線は、民主党輿石東幹事長に注がれている。
野田首相と小沢一郎氏の間に立って党内融和を第一に調整役をつとめてきた輿石氏が、最後にどちらの側につくのかを見定めようとしているのだ。増税法案成立に「政治生命をかける」野田首相なのか、それとも採決を引き延ばし、党分裂を回避しようとするのか。ここは見方がわかれる。私は古いタイプの政治家輿石氏ゆえ、最後は首相と運命をともにするような気がする。

小沢氏は反対票を投ずるだろう。
もちろん、小沢グループからかなりの議員が離党覚悟で同調するだろう。鳩山由紀夫氏とそのグループ、また中間派からも反対者が出るだろう。ただ、自民、公明両党の大半が賛成に回ることから、否決に持ち込むことはできないだろう。となると、採決後の党紀違反の処分を覚悟でどれだけの議員が反対に回るだろうか。欠席という方法を取る議員も出てきそうだ。
採決後の混乱は避けられそうにないが、小沢氏も、その後の明確な戦略を持っているようにも思えない。自らの「控訴審」を抱えて、いきなり大量離党、新政治勢力結成といくだろうか。攻めているようにみえる小沢氏らも、執行部以上に手詰まりなのである。

野田首相には「がまんの一手」しかない。ともかく採決することしか考えていないだろう。
もし採決できないような状況になれば、政治生命をかけると述べてきたこともあり、ここは解散・総選挙に打ってでることになるだろう。いま解散すれば、民主党がみすみす政権を手放すだけだというのはその通りだが、「窮鼠(きゅうそ)猫を噛(か)む」ならぬドジョウが意地をみせる場面もありうるだろう。ともすれば軸がぶれっぱなしだった鳩山、菅直人両首相にくらべれば、腰が据わっており、そのことを評価する向きは増えている。

自民党はどう出るのだろうか。
もし採決見送りというようなことになれば、自民党は勇んで内閣不信任決議案を衆議院に、問責決議案を参議院に提出することになる。その場合はそれをきっかけに野田首相が解散することになる公算大である。
ただし、いま総選挙をすることがいいのかどうかは、自民党内部でも意見が分かれている。自民党の支持率は民主党をいくらか上回ってはいるものの、決して政権奪還を予想させるほどのものではない。
また、自民党は9月に谷垣禎一総裁の任期切れにともなう総裁選が予定されている。いまこのまま総選挙になだれこめば、谷垣総裁続投という可能性が大きくなり、総裁を交代させてから総選挙にのぞみたいと考えているベテラン組は解散は来年がいい、と否定的だ。

修正で3党合意にこぎつけた意味は大きい。
この結果で「決められない政治」からの脱却をはかり、重要な問題、たとえば原発、被災地復興、選挙制度など喫緊の重要課題は、この新たな枠組みでどんどん決めたらどうだろうか。
国民が期待しているのは、課題の処理であり、総選挙でどの政党が勝つかというような小さな話ではない。
いまの政治は政党も政治家も次の選挙を意識しすぎるから行動が制約されるわけで、しばらく総選挙はない、ということになれば、思い切った「決められる政治」になりうるかもしれない。そうすれば、現状の「支持政党なし」が50%を超えるなどという異常な政治不信はいくらか解消されるだろう。
増税反対論者は決して口にしないが、もし採決見送り、などという事態になれば、日本は財政再建の意思がないと判断されて、日本国債の金利は暴騰するだろう。それは日本がギリシャへの道、いやそれよりも深刻な国家財政破綻への道をひた走ることになることなのである。

【田勢康弘・愛しき日本】




民主党は党内分裂状態に陥りました。党内了承が進まなければ、野田首相は解散のカードを切る覚悟です。
先ずは野田首相がG20出席の間にまとめることが出来ますか。そして輿石幹事長は、どんな手法で党内離脱者を最小限に留めるのでしょうか。
by kura0412 | 2012-06-18 15:35 | 政治 | Comments(0)

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