がん対策推進基本計画の変更案がまとまりましたが

社会で取り組むがん対策・新しい推進基本計画協議会会長に聞く

5年ごとに見直される国のがん対策推進基本計画の変更案がまとまった。
患者の就労やたばこ対策など、がんに対する社会的な取り組みを強く促す一方、がん教育など長期的な課題にも方向性を打ち出したのが特徴。がん対策推進協議会会長として変更案をとりまとめた門田守人・がん研有明病院長に狙いを聞いた。

▽数から質へ
―前回第1期の計画についての評価は。
拠点病院を増やすことや、どこでも放射線治療を受けられるようにすることなど、数値目標がほぼ達成できたのは前期計画があったからこそだ。一方、数だけでなく、その質を問う声も出て、しっかり検証しなければいけないと考えた。
―例えばどういった項目か。
(体の痛みや精神的苦痛を和らげる)緩和治療では、関係する医師にすべて研修を受けてもらうことは引き続き進めていく。しかし、実際の緩和治療がどれだけ充実したか。いまだに緩和治療を終末期医療と混同している人も多い。
変更案では、精神腫瘍医や臨床心理士など心のケアの専門家の育成とともに、3年以内に研修体制を見直し、5年以内にすべての関係する医療従事者が知識と技術を習得することをうたった。緩和治療の質を客観的に評価するデータ、指標についても、厚生労働省で検討が進められる。

▽自分がなったら
―就労可能ながん患者が退職を余儀なくされたり、解雇されたりする問題も取り上げた。
議論の中で個人的に強く感じたのは、患者の多くは"支えてほしい"といった気持ちで言っているのではないということだ。特別視してほしくない、たまたまがんになったが、普通に暮らしたいという強い思いだ。元患者が、自身の経験を生かして患者の相談を受ける「ピアサポート」の動きも広がっている。
今後3年以内に患者の要望、課題を明らかにし、「治療と職業生活を両立する仕組み」の具体策を決めることになる。施策を進める際に「自分が患者になったら、どう接してほしいか」という視点を忘れないでほしい。
―小児がん対策についても触れた。
一口に小児がんといっても、多様ながんがあり、すべてを合わせても年間2千~2500例。各地でばらばらに治療するのでなく、拠点病院と各地の病院とがネットワークをつくり、集中化する必要がある。拠点で治療を受け、生活の場に戻り、問題があればまた拠点にという流れが必要だ。

▽禁煙で数値目標
―たばこ対策に初めて数値目標を盛り込んだ。
第1期の基本計画では数値目標が見送られたが、その後の5年でたばこをめぐる世の中の見方、環境が大きく変わった。
成人の喫煙率は2割を下回り、そのうち4割近くが禁煙希望者。その人たちの禁煙が進めば喫煙率12%という目標に近づける。職場や家庭、飲食店などでの受動喫煙の問題でも(2020年以降ではあるが)数値目標を入れた。
―変更案の末尾で「医師との信頼関係」「病気や治療への理解」「患者、家族への支援」などであえて国民に努力を求めている。その真意は。
誰でも、普通の生活をしている人がたまたまがんになる。告知を受け、冷静でなくなった状態で考えては判断を誤ることもある。いま健康な人にも、ふだんから考えてもらいたいという思いだ。
5年ごとの計画だが、がん教育の強化やがん登録の充実など長期的な対策に着手するよう促したのも同じ思いから。すぐには変わらないが、そうした社会的な取り組みはすぐにでも始めることが必要でしょう。

【47NEWS】



計画の中には、医科歯科連携による口腔ケアの推進が入っていました。
しかし希少がんとして小児がんを別個に扱っていましたが、口腔がんに関しては、患者の数が少なく、専門とする医師や施設も少ないと現状を分析し、検討する場を設置し、臨床研究体制の整備と共に個々の希少がんに見合った診療体制のあり方を検討する。に留まっています。
Commented by だいこん at 2012-06-15 10:39 x
久しぶりに 拝見しました
鞍立先生の御見解に 少なくても本件についての知識と認識に不足が有る様に思えて仕方が有りません。
これで 歯科界に直言 と申されるのなら、残念で仕方がありません
by kura0412 | 2012-06-13 17:15 | 歯科 | Comments(1)