日本の歯科界を診る(ブログ版)


コラムニスト・鞍立常行が日本の歯科界に直言
by kura0412
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小沢元代表だけでなく

野田首相は輿石幹事長を切り、前へ進めるか

野田佳彦首相と小沢一郎氏が5月30日昼、消費増税法案などをめぐり民主党本部で1時間半にわたって会談を行った。野田さんは会談後に首相官邸で記者会見し、「法案の合意には至っていない」と語った。
前回の本コラム「3代続いた不思議な首相、責任は国民にある」でも書いたように、首相が一党員と会談することなど大きな問題ではない。むしろ二人の会談には不自然さを感じるくらいである。新聞やテレビなどメディアは事前からこの会談を大きな問題として扱っていた。

消費増税法案を「継続審議」にすることを心配する
小沢さんは当然、消費増税法案には反対する。反対しなければ、マニフェストを堅持し行財政改革の優先を主張する小沢さんの政治生命は断たれてしまうからだ。
今回の会談で私が一番心配したのは、輿石東民主党幹事長が同席することで、小沢さんと輿石さんが消費増税法案を「継続審議」にしようとしているのではないか、ということだ。
今国会は6月21日で会期末を迎える。もし消費増税法案を何がなんでも通すということならば、会期を延長して強行採決するしかない。そうなれば党の分裂にもなりかねない。だから、小沢さんと輿石さんはいったん閉会して、継続審議にすべきだと考えるのではないか。

継続審議で時間をかせぎ「傀儡」を立てる
小沢さんと輿石さんが継続審議を求めるとしたら、本当の狙いは別のところにある。会期延長になれば何が起きるかわからない。そこで、継続審議にして一度国会を閉じる。小沢さんはその間に9月の民主党代表選に向けて布石を打つのである。
小沢さん自身は控訴され党代表選には出馬できないから、小沢さんの「傀儡」を立てるだろう。どう立てるかについて、すでに手をつけていると私は思う。継続審議にすれば、傀儡政権をつくるための時間をかせぐことができる。
野田・小沢会談で小沢さんや輿石さんの言うことを野田首相がもし受け入れていれば、野田首相はもう奈落の底に落ちるしかない。まさか野田首相が合意するとは思えないが。

野田首相が選ぶべき道は一つしかない。それは自民党と組むことだ。
私は民主党幹部と自民党幹部の何人かに取材で話を聞いているが、彼らがそろって言うのは、民主党は消費増税法案について自民党の対案を丸のみにするしかない、ということだ。特に民主党が提案している最低保障年金など社会保障に関するところは全部捨てることが条件になる。

自民党と交渉できるのは藤井裕久氏か仙谷由人氏しかいない
ここまでは5月29日、つまり野田・小沢会談の前日に書いた。30日の会談は予想通り平行線、つまり合意形成ならずであった。
こうなれば野田さんのとるべき道は一つしかない。自民党と組むことだ。そして繰り返しになるが、自民党案を丸のみすることだ。

その前に自民党と組むという姿勢を明確に示さなければならない。
それは小沢グループと完全に手を切ったと証明することだ。そのためにはまず自公両党が参議院で問責決議した前田武志国土交通大臣、田中直紀防衛大臣の2大臣を辞めさせなければならない。
それにしても、野田首相はなぜ2大臣を辞めさせることができなかったのか。それは輿石幹事長が断固反対していたからである。輿石幹事長は参議院議員たちを手なずけるために議員たちの反発を買うようなことはしたくないのだ。彼は将来、参院議長になることを強く望んでいるからである。
野田さんが思い切った姿勢を示すとすれば、それは輿石幹事長を更迭することである。そして消費増税に賛成で、しかも自民党と交渉ができそうな人物を幹事長に据えることである。それは藤井裕久氏か、仙谷由人氏だ。これができる勇気があるかどうか

権力者にふさわしくない野田さんの道徳観
だが自民党と交渉するとしても、これがすこぶる難作業である。自民党内がバラバラで党を仕切れる人物がいないからである。
森喜朗氏や古賀誠氏たちのシニア議員たちと谷垣総裁、大島理森副総裁たち、そして社会保障・税問題のまとめ役である伊吹文明氏らの意見が大きく違って、収拾がつかない状態なのである。
だから、交渉を進めるには公式・非公式の両面で、しっかりとした交渉を行う覚悟が必要である。
それにしても野田さんという人は、権力者にはふさわしくない道徳観を持っているのではないか。つまり、交渉ごとはすべて表からやるもので、裏の交渉はアンフェアだと思っているようだ。だからこそ、わざわざ野田・小沢会談をやったのである。
小沢さんとの会談が終わらなければ自民党との交渉はできない。しかも、自民党との交渉も公式会談でないとアンフェアだと考えているのであろう。野田さんは、自民党との会談申し入れを行うように藤村修官房長官に指示している節がある。それも表の交渉である。

アンダーテーブルの交渉すら始まっていない
外交問題も同じだが、交渉とはまずアンダーテーブルでやり、ある程度かたちができ上がってきたらテーブルの上でやる。そう決まっているのだが、どうも野田さんはアンダーテーブルの交渉をアンフェアだと考えているようだ。
自民党幹部たちに取材してみても、民主党との交渉が始まっているかといえば、まったくそうではない。噂では民主党の藤井裕久氏や樽床伸二氏が交渉の窓口になっているなどと言われるが、それは事実ではない。自民党側でも名前が挙がっているが、交渉はまったく進んでいない。
野田さんは自民党との交渉をこれから考えようとしているのだろう。それも表の交渉だけで、インサイドの交渉はまったく考えていない。そんなことでうまくいくのだろうか。
民主党の幹部たちも「大丈夫か」と心配している。私は民主党幹部の何人かに「野田首相から交渉を頼まれたか」と聞いてみた。ところが誰も「頼まれていない」と言う。野田さんは誰にも頼んでいないのだ。

このままでは野田首相は野たれ死にする
30日の小沢さんとの会談後、野田さんの軸足は自民党に傾いていくのだろうが、自民党とのインサイド交渉もないのだから消費増税法案の実現はきわめて難しい。このままいけば野田さんは野たれ死にするのではないか。
野田さんの野たれ死で利するのは小沢さんだ。傀儡政権を立てられるのだから。
自民党の執行部も「野田首相は一体何を考えているのか」と心配している。それが今の野田政権の状況である。

【田原総一朗・政財界ここだの話】




もし幹事長も輿石幹事長から仙谷元官房長官に移ったら、小沢切りだけに留まらず大連立政権の可能性もあるかもしれません。
by kura0412 | 2012-05-31 16:55 | 政治 | Comments(0)
ミラーを片手に歯科医師の本音
回想

本紙閉刊に伴いこのコラムも今回で最後となります。平成10年9月から19年間、筆が進まない時もありましたが、締め切りを遅らせることもなく、また大きなトラブルもなく終えることにある意味安堵しております。ただその中で一度だけで校正まで終えながら書き直したことがありました。それはあの「日歯連事件」と称された事件が勃発した時でした。
あの時は一人の開業医でしかない私が、社会事件になるほどの大事件に対して実名で書くことに躊躇しましたが、事件に対していろいろな観点から憤りを感じ、もし問題となれば歯科医師を辞める覚悟をもって書きました。この事件によって日本の歯科界に大きな変化があったことは多くの先生方が感じられたことです。今思えばその内容は別として、あの時書き綴っておいたことが、その後連載を続けられた源になっていたかもしれません。
然るに風化しつつあるあの事件の本質は何だったのか。その手法に対しては司法判断が下った結果が示されていますが、事件の根本には、現在も続く歯科医療に対する公的評価の低さを何とか打開しようと考え方がありました。この点を誰もが分かっているのに言葉に出ていません。但し結果的には中医協委員が1名減員、事件後の懲罰的な18年度改定となり、歯科界の思いとは反対の流れを作ってしまいました。特に改定では、それまでの改定時で、技術料を引き下げながら作った僅かな財源を「かかりつけ歯科医」初再診料に振り分けながらも、「かかりつけ歯科医」を一気に消し去られたことによって、保険点数全体が縮小したと共に、時代の流れである「かかりつけ歯科医」という名称、概念をも否定されることになってしまいました。そして事件によって植え付けられた歯科界の負のイメージは現在も引きずっています。
日本の歯科界は今、大きな分岐点に差し掛かかり、新しい息吹が入る機運も高まっています。但し、この負のイメージを引きずったままでは大きな壁が存在します。あの事件は終わったのでなく、まだ背負っており、それを回顧することで歯科界の課題を改めて見出すことが必要です。
残念ながら現在、日歯、日歯連盟共に入会者、特に若い先生の入会が減少しています。事件の影響、また、入会することへの利点を見出せず、医療環境向上寄与への期待が薄らいでいるからです。個人で個々の臨床現場での対応出来ても、政策を変えるには一つの塊にでなければパワーが発揮できないだけに、この問題は歯科界発展の最大の課題です。その為には、過去の問題となった出来事を背景も含めて改めて見直し、そして新しい目標を示す。それも抽象的でなく、具体的な分かりやすい政策を提示することで歯科界の展望が分かることで推進力の働きとなります。
最後に、本コラムを続けなければ会うことの出来なかった全国の先生方と交流できたことは、私の歯科医師人生としての財産となりました。そして、好き気ままに綴ることを甘受して頂き、連載を許して頂いた歯科時報新社・吉田泰行社長に感謝を述べ終わります。ありがとうございました。
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